2016年07月10日

超高度なボランティア

【東京五輪ボランティア、必要なのは語学と… 素案が判明】
 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は4日、大会ボランティアに求める要件の素案を明らかにした。「コミュニケーション能力がある」「外国語が話せる」「1日8時間、10日間以上できる」「採用面接や3段階の研修を受けられる」「20年4月1日時点で18歳以上」「競技の知識があるか、観戦経験がある」など。18年8月ごろ募集を始める予定で、組織委の担当者は「大会まで4年あるので、希望者は語学の勉強をしてほしい」と話している。組織委が募集する大会ボランティアは8万人を想定しており、観客誘導や警備など、原則的に会場内で活動する。宿泊や交通費は自己負担だがユニホームが支給される。組織委によると、12年ロンドン五輪では7万人の大会ボランティアを募集し、24万人の応募があった。東京も同程度の応募数があると見込んでいる。
(7月4日、朝日新聞)

記事を読んで目を疑ったが、もう一度確認しよう。五輪ボランティアになるための要件。

・コミュニケーション能力がある
・外国語が話せる
・競技の知識があるか、観戦経験がある
・20年4月1日時点で18歳以上


この時点で日本人の95%以上が排除されるのではないか、少なくとも自分の印象ではそうだ。そもそも、コミュニケーション能力があって外国語が話せるなら、ボランティアなどやらずに相応のビジネスに従事するだろう。さらに、

・1日8時間、10日間以上できる
・採用面接や3段階の研修を受けられる


これは本当にボランティアの要件なのか、改めて目を疑う。完全に「仕事」「就職」のレベルだろう。しかも、20万人以上の応募を見込んでいるというのだから、この組織委員会の連中の脳内はすっかり「お花畑」と化しているようだ。
求められる能力と仕事の内容を考えれば、日給1万5千円以上でなければ「割に合わない」ものであるはずだが、これを無償で済ませてしまう辺り、日本社会における外国語能力に対する評価の低さと労働と報酬に対する無理解が見て取れる。
この条件に適合するのは、外国語能力を有する大学生が想定されるが、観戦経験があるものは少ないだろう。あとは定年後の高齢者だが、真夏の炎天下で8時間、10日間以上という条件がまずクリアできない。日本の有休取得率を考えれば、現役層はまず不可能だ。
つまり、組織委員会の無能ぶりを露呈している。
posted by ケン at 12:00| Comment(3) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする