2016年07月13日

外国語能力の価値を否定する東京外大

【大学生通訳、ボランティア参加 東京へ懸け橋】
 開幕が1カ月後に迫ったリオデジャネイロ五輪には、東京外国語大の学生19人が日本語の通訳ボランティアとして参加する。大会組織委員会の「SOS」に応じた形だが、学生たちは「4年に1度の大会でしか得られない経験がある」と話し、2020年東京大会に向けボランティアの懸け橋となる自覚も芽生えている。 担当の鶴田知佳子教授によると、今年2月、知人を通じて組織委から「日本語の通訳ボランティアが不足している。学生を派遣してほしい」と打診があった。各会場で日本の選手やメディア関係者らが話す日本語を、五輪の公用語の英語に訳すのが主な仕事で、その逆も担う。
鶴田教授は大学のホームページで、英語のコミュニケーション能力を測るTOEICで高得点の800点以上を条件に参加者を募集した。応じた約60人の学生はインターネットを介したテレビ電話で組織委担当者の面接を受け、五輪19人、パラリンピック9人の採用が決まった。うち2人は両方に参加するので計26人。大学側も通訳ボランティアを短期海外留学科目「スタディーツアー」として今年度の履修に加えた。
 ユニホームや活動日の食事は提供されるが滞在費や渡航費は自己負担。宿泊先は大学側が手配したものの、地球の反対側への渡航費約30万円は学生が賄うため、一時的に親に援助してもらう学生が多い。フランス語科2年のNさん(19)は「将来は海外に関わる仕事を考えており、参加は金額以上の価値がある」と話す。 五輪のボランティア期間は8月5〜20日でシフトは6勤1休の予定。さらに学生たちは、ブラジルの公用語ポルトガル語の日常会話習得にも意欲的だ。
(7月5日、毎日新聞より抜粋、氏名略)

わが母校(院の方だけど)は最悪の選択をなした。
当然ながら通訳料はゼロ。それどころか、渡航費30万円プラス滞在費も自己負担。で、応募条件はTOEIC800点以上。わが母校は、自らの学生の語学能力が「ゼロ円」であることを社会に宣言してしまった。いまや唯一の国立外国語大学であることの経済的価値を否定したのだ。

喩えるなら、軍士官学校で、「某国義勇兵募集、報酬ゼロ、渡航費と滞在費は自己負担」という掲示が出るのと同義のはずであり、士官学校がそのような募集を許さないのは当然だろう。
リオデジャネイロの現状は、まともに路上も歩けないほど治安が悪化している上、ジカ熱などの風土病が蔓延しており、大学としてはむしろ渡航自粛を呼び掛けるくらいのレベルにある。東外大は学生の安全にあまりにも無頓着だ。

競技場の整備には3500億円とか費やして、それを2千億円に値切った都知事はバッシングして追放刑に処すのに、通訳はタダで済ませようというのが日本の実情。これではまともな人が皆外資系に行ってしまうのは当然だろうし、外国語に堪能な人材も育たない。
外国語大学であるからこそ、外国語能力の価値を高める努力をなすべきなのに、むしろ価値を下げているのだから、愚劣極まりない上、全く学生の将来を考えていないことを示している。学生が組織委員会の募集に勝手に応募するのは自由だが、大学当局が斡旋するなどあり得ない話だ。
また、これを美談と報じてしまうマスゴミも同罪である。
posted by ケン at 13:00| Comment(0) | 教育、法務、司法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする