2016年09月27日

教育の公的支出最低レベル続く

【日本、33カ国中32位=教育への公的支出割合−OECD】
経済協力開発機構(OECD)は15日、2013年の加盟各国の国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出割合の調査結果を公表した。日本は3.2%と7年ぶりに最下位を免れたものの、比較できる33カ国中ハンガリー(3.1%)に次ぐ32位にとどまり、OECD平均の4.5%も下回った。33カ国の中で最も高かったのはノルウェーの6.2%。次いでデンマークの6.1%、ベルギー、フィンランド、アイスランドが各5.6%で、欧州の国々が上位を占めた。大学など高等教育への支出を公費で負担している割合は、日本は35%で、韓国(32%)に次いで2番目に低く、大部分を私費で負担している実態が明らかになった。OECDは、日本では高等教育への需要が高いにもかかわらず、公的支出が少ないと指摘した。
(時事通信、9月15日)

日本の教育予算に占める公的支出の割合は、すでに長いこと先進諸国中で最下位を争う状態が続いている。OECD平均にまで上げようとした場合、約6.5兆円の予算支出が必要となるが、税収が50兆円という現状では現実的とは言えず、財務省はむしろさらに削減する方向で動いている。
その影響を大きく受けたのが高等教育で、採用される教員は非常勤ばかり、専任の教員は事務作業と授業が大幅に増え、学生にとっては学費や教材費が上がる一方となっている。日本の大学は、人件費を極限まで減らし、自国の学生には借金させ(大学生の半数がローン生活)、海外から出来の悪い(欧米に行けない)留学生を集めることで生命を長らえているものの、実質的には多くの大学が頓死寸前の状態にある。これは実のところ、質の悪い教育を受けた学生に、借金を背負わせて社会に出しているわけで、長期的には社会そのものの衰退を加速させることになるだろう。
本来であれば、子どもの数が少なくなったのだから、一人当たりの予算を増やし、教育の質を高めることができるはずだが、現実には「子どもが減っているのだから、予算も減らせるはず」という判断になってしまっている。予算削減をカバーするために、予算の「選択と集中」を行い、エリート教育を進めようというのが自民党や文科省の方針となっているが、エリート教育というのは国家レベルではほぼ成立しない、あるいは教育の全体水準を下げてしまうことは、歴史が証明している。

この点についても、民主党鳩山政権は予算を大幅に見直し、教育予算を増やす方向性を示していたが、わずか半年で潰え、菅・野田政権が成立し、財務省主導の下で放棄してしまい、今日に至っている。
「国民が選んだこと」「後悔先に立たず」とはいえ、残念な選択であった。
posted by ケン at 12:13| Comment(0) | 教育、法務、司法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする