2016年10月14日

ラビリンス第7戦−その他のシナリオも

T後輩とGMT「ラビリンス−テロ戦争」をプレイ。3人を相手に計7回もプレイした作品は、近年では思いつかない。我々的には、GJ「信長最大の危機」以来のヒット作ということになりそうだ。
その魅力は、他に無い対テロ戦争の全容をテーマにしていること、独特のルールで非対称戦争(彼我で戦術や目的が異なる)を表現していること、プレイ・アビリティが高く一日で2、3プレイできること、ゲーム・バランスに優れていること(米国は苦しいが勝てなくは無い)などにある。特異なルールながらも、プレイしてみるとルール自体は簡単で、しかしもの凄く頭を使うところも良い。

この日は8時間超プレイして、3プレイ目の途中まで。3プレイ目は、キャンペーン扱いでカードデッキ2山目に突入していたが、時間切れとなった。T後輩がアメリカ、ケン先生がジハーディストを担当する。

1プレイ目は基本の2001年シナリオ、アメリカはアフガニスタンに侵攻せず、イデオロギー戦争(援助外交)に専念しようとする。早い段階で湾岸諸国が安定化したものの、テロが起きて元通りになってしまう。その後は進展しないうちに(ダイスが悪かった)、イベントで威信が3以下になってしまい、マイナス修正が入るようになって打つ手がなくなってしまった。ジハーディスト側は、イラク、トルコでイスラム革命を起こし、米側は打つ手も無くサドンデス敗北を喫した。

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1プレイ目終局図。アフガン、イラク、トルコに原理主義政権。イランをまたいで非常に近いところにある。

2プレイ目は、2002年シナリオ(イラク侵攻前)を試してみる。米国の国家威信が「8」と、高いところから始まる上(最高12)、「愛国法」も施行されており、しかも原理主義国はゼロという、比較的アメリカに優しい設定。
最初から愛国法が発動しているので、関連イベントが続発し、ジハーディスト側の資金も3以下になってしまい、「ヨーロッパかどっかで派手な花火を打ち上げないと、革命資金が集まらないよ〜」という展開になってしまう。
早々にジハーディスト側の資金が底を尽いてしまったが、ジハーディスト側は、イスラム教国でテロを行っても基本的に1ポイントしか資金が得られず、「稼ぐ」ためには欧州やインドを始めとする非イスラム国でテロを実施する必要があるが、これが上手くいかない。そもそも資金が最低ランクになると、セルが最大5個しか出せないため、行動そのものが大きく制限されるためだ。また、「盤上からセルが一個も無くなるとサドンデス敗北」というルールもあるため、無理も出来ない。
ジハーディスト側は、その5個のセルを中央アジアに「全員集合」させて、乾坤一擲の革命を行い、これに成功。続いて、「核流出」カードでプルトニウム(大量破壊兵器)をゲットした。さらにケン師は、米本土にセルを潜入させ、ニューヨークの地下鉄でダーティ・ボムによる自爆テロを計画するが、すんでのところでFBIに阻止されてしまった。2箇所で計画されたテロの内、一箇所が大量破壊兵器であることは明白で、阻止できるのは一つだけという状況だった。仮にこれが爆発していれば、ジハーディストのサドンデス勝利に終わっていた。
ここでまた流れが変わり、アメリカのイデオロギー戦争が好調となる一方(とはいえ時間は掛かった)、ジハーディスト側は相変わらず資金繰りに苦しむ状態が続き、「Good(安定)」国が12ポイントに達して、米国の勝利に終わった。

3プレイ目は夕6時頃から「できるところまでやってみよう」と始める。2003年シナリオを選択。イラク侵攻後の設定で、アメリカはアフガニスタン、イラクに全面展開し、本国に一兵も余裕の無い状態(過剰展開)から始まる上、国家威信も「3」という最初から外交にマイナス修正が入ってしまっている。他方、ジハーディストも資金「5」と厳しいところから始まるが、初期段階でジハーディストの手札が8枚に対して、アメリカは7枚でしかなく、この点でもやはりアメリカ側が厳しい。
実際のプレイでは、早々にアメリカの威信もジハーディストの資金も底を打ってしまい、お互いに何をやっても上手くいかない状態が延々と続く。時間を掛けてテロやイベントで資金を溜めたジハーディストは、シリアとトルコに原理主義政権を打ち立てる。T大統領は政策転換して穏健路線に転向、アフガニスタンから撤兵した後、再び強硬路線に転換してシリアに侵攻、またイラクを安定化させてフリーになった部隊がトルコに侵攻する。が、ジハーディストは攻撃をすり抜けて、中央アジアで革命を起こし、さらにパキスタンを狙うという、完全な「いたちごっこ」になった状態で時間切れを迎えた。
全体状況的には、「ジハーディストがやや有利」なくらいだったが、「安定」や「適正」国家も増えており、長期的にはジハーディストが苦しくなりそうな展開でもあった。確かにこのシナリオは、2山、3山とプレイしないと終わりそうに無いが、考えてみれば、史実=現状も双方決定打を欠きながら、互いに疲弊してしまっているところがある。

改めて、一体誰が何のためにやっている戦争なのか考えさせられる作品である。
posted by ケン at 12:19| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする