2016年10月19日

新潟知事選で自民候補が負けたワケ

新潟知事選で民進党(と維新)を除く野党共同候補が勝利した。当初は、与党候補の圧勝と予想されていたが、選挙開始後に猛追、それでも「与党候補やや優位」と見られていたが、フタを開けてみれば予想外の差を付けて米山氏の当選となった。

民進党は、連合新潟が「原発推進の独自候補」を要求してきたのに対応できず、自主投票にするのが関の山だった。だが、実はこれが幸いした。仮に連合が支援していれば、米山氏は「再稼働反対」を前面に出せなかった上、連合の組合員が選対から市民運動家やボランティアを追い出してしまっていた可能性が高いからだ。
また、投票日直前に蓮舫代表が米山候補の支援で新潟入りを検討した際、野田幹事長は断固反対したという。筋論としては、組織で自主投票を決めたのに、その組織のトップが応援することは筋が通らないのは事実だが、原発推進を明言する野田氏がそれを言えば、誰も筋論として取らないだろう。結果、蓮舫氏は、野田幹事長の制止を振り切って新潟入りしている。
とはいえ、連合が推した候補が落選し、自主投票を決めたにもかかわらず、党幹部が次々と相手候補の応援に入ったことは事実で、新潟県連所属の国会議員は「次の選挙で連合の支援が受けられなくなる」と恐慌をきたしている。
まぁそんなことはどうでも良い。

同知事選における自民党の戦術はあまりにもお粗末だった。
まず法定ビラを見てもらおう。

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今後、新潟は国から見捨てられるらしい。彼らの主張に沿えば、私が住むC市はもう14年間も国から見捨てられ続けていることになるし、隣のK市に至っては16年間も共産党員市長だったおかげでかえって社会保障が充実してしまった(赤字も増えたけど)わけだが、「これからはそんなの認めないぞ」ということなのだろう。ちなみに、残念ながら、C市もK市も市庁舎に労農旗は掲げられていない。
こんなビラを見ると、自分が政界で逮捕されること無く仕事しているのが不思議に思えてくる。いよいよ保身と亡命先の検討を始めないとなるまい。

美濃部や蜷川の頃にはこの手の怪文書が山ほど蒔かれたというが、法定ビラではなかった。それを考えると、彼らの精神はいまや70年代を通り越して戦前期まで退化してしまっていると考えられる。普通にやれば圧勝するはずなのに、どう考えても票を減らすようなビラをバラ巻いている。なんで過剰なコンプレックスを抱いてしまうのか、ナゾすぎる。

また、自民党の候補自身もかなり問題があったようで、とにかく他者に対し威圧的なオレ様体質だったらしく、嫌っている者も非常に多かったという。実際、自民票の2割近くが米山氏に流れてしまっている。また、すでに勝った気分でいたようで、都市部の大きなハコで演説会をやる程度で、農村部や山間地には殆ど行かなかったという。
他方、米山氏はむしろ農村部や山間部、あるいは佐渡島を重視して重点的に時間を割いていた。

ただ、自民と民進の権威を失墜させた結果は大きいものの、不安はある。当選した米山氏は、もともとは自民や維新から出馬していた右寄りの人物で、原発も明確に支持していた。それが突如「泉田路線を継承する」と宣言して野党系候補として出馬、当選したのだから、本質的には変節漢なのだろう。そうは言っても、公約は公約なので、有権者からは厳しく監視されるだろうが、不安は残りそうだ。
posted by ケン at 12:17| Comment(4) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする