2016年10月30日

馬鹿というヤツがバカな話

【2島返還「馬鹿も休み休み言え」 野田・民進幹事長】
 与党幹部が解散風をビュービュー吹かすような発言を繰り返しています。自民党は、当選1、2回の若手を対象に「選挙塾」を開きました。独自の選挙区情勢調査も行うようです。そして、通常は1月に開催する党大会を、3月に延期しました。早期に衆院の解散・総選挙を行う状況証拠は、十分過ぎるくらいそろっています。(中略)この時期の解散・総選挙は極めて疑問です。(中略)2月にプーチン・ロシア大統領が訪日しますが、日露首脳会談で北方四島の帰属問題が進展するのではないかと、期待が高まっています。そして、そのことをもって信を問うという人もいます。果たして、この外交課題が信を問うようなことでしょうか。  仮に、国後、択捉、歯舞、色丹の4島のうち、歯舞と色丹の2島が返還されるとしましょう。これは全体の半分を返すという話ではありません。この2島の面積は、4島全体の約7%にしかすぎないのです。すなわち、約70年前に100万円を奪った強盗が、今ごろになって7万円だけは返してやるよと言っているのと同じです。馬鹿も休み休み言えってところです。  この程度の政治決断なら、歴代政権はとっくにやっています。笑止千万です。それを国民は外交成果として認めるのでしょうか。(24日付の(野田佳彦)ブログで)
(10月24日、朝日新聞)

自分が任期を1年近く残して解散したことを棚に上げて、安倍総理が2年で解散することを非難している。民進党のブーメラン体質はいまも健在であり、治りそうに無い。いわゆる「7条解散」は、民主党政権も同じ憲法解釈を採用しており、その解釈に基づいて解散を実施した(そして自党を大崩壊に導いた)張本人が、他者による行使を非難している時点で「天ツバ」になってしまっている。

日露外交・北方領土の下りに至っては、自分がなしえなかったことを棚に上げて、安倍総理による交渉を非難しているのだから、もはや人として間違っているとしか言いようが無い。しかも、間違った外交解釈を延々と述べることで、ますます恥をさらしてしまっている。

現状で日露が接近するのは自然な流れにある。アジアの孤児と化しつつある日本が、欧州の孤児となったロシアと手を組もうというのは、「嫌われ者同士」なのだから当然過ぎる話だろう。また、中国に対して「封じ込め戦略」を採用する日本と、対中依存を少しでも減らしたいロシアの思惑は、一致する部分が多い。また、大規模金融緩和とデフレにより企業や銀行に貨幣が滞留してしまっている日本と、欧米からの資金が途絶えて原油安が続くロシアという点でも利害が一致している。二国間の利害が激しく一致している今以外に、いつ交渉するというのだろうか。このことは、野田氏に全く総理大臣の資質が無かったことを示している。

また、野田氏はロシア(ソ連)を強盗に喩えているが、これも恐ろしく事実を誤認している。1945年8月10日あるいは14日に日本政府が行ったのは「ポツダム宣言受諾表明」だが、これは軍の作戦行動を中止させる法的根拠にはならず、それは休戦条約の締結をもって保証される。せいぜいのところ、休戦協定の締結交渉中は作戦行動が自粛される程度の話だろう。その休戦条約の締結が、1945年9月2日に先送りされたため、それまでの間、ソ連軍の侵攻を止められなかっただけのことだった。ただ、歯舞と色丹は、休戦協定の成立後にソ連が占領しているだけに違法性が問われる。故にソ連は、1955年の日ソ共同宣言で二島の「引き渡し」を約束したのだ。
その日ソ共同宣言には、
【賠償・請求権の放棄】
ソヴィエト社会主義共和国連邦は、日本国に対し一切の賠償請求権を放棄する。
日本国及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、千九百四十五年八月九日(ソ連の対日参戦の日)以来の戦争の結果として生じたそれぞれの国、その団体及び国民のそれぞれ他方の国、その団体及び国民に対するすべての請求権を、相互に、放棄する。

とある。つまり、休戦条約が成立する前にソ連が占領した国後島と択捉島に対する請求権を、日本はすでに放棄しているわけで、北方四島を要求すること自体、本来は日ソ共同宣言(正規の条約)に違背しているのだ。

野田氏は、総理・代表として民進党を大敗に導き、今度は幹事長としてまたぞろ大敗させようとしている。日露交渉に大反対している点でも、一体誰のために政治家をやっているのか疑われる。敢えて野党に残ることで、「弱い野党」を演出しようとする政権・政府側のスパイなのではないかという陰謀論すら感じられる。
posted by ケン at 12:00| Comment(5) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする