2016年12月08日

十三時間勤務是正もとめてストライキ

【臨港バス36年ぶりにストライキ 4日始発から運休】
 川崎鶴見臨港バス(神奈川県川崎市)の労働組合は4日朝から、最長で24時間のストライキに入った。同組合のストは1980年4月以来、36年ぶり。川崎や横浜市内を走る全系統のうち1系統を除く40路線が始発から運休となった。同社によると、労働条件を巡る労使交渉が解決しなかったという。同組合は「朝と夜の通勤ラッシュ時間帯を同じ乗務員が担当し、長時間拘束される勤務が多い。週当たりの拘束時間を減らすダイヤや勤務体系を求めたが、理解を得られなかった」としている。
 終日続けば4148本が運休し、影響人員は約10万人。労使交渉は解決せず、ストは日没後も続いた。多くのバス路線の発着点が集中するJR川崎駅では早朝から、それぞれの乗り場の案内板に「当社組合がストライキを行っております」とのビラが張り出された。駅東西のロータリーには非組合員の管理職3人が乗客に頭を下げながら事情を説明して回った。
 川崎駅と水江町を結ぶ系統沿いに住む30代の男性は「夜勤明けで帰宅するところ。弱りましたね」。60代の会社員は「これから工場に出勤しなければいけないのに。タクシーに切り替えて行きます」と足早に去って行った。5日は始発から平常通り運行する予定。
(12月5日、神奈川新聞)

「公益」を重視するなら、マスコミは労働組合側の要求を正確に報じるべきである。
川崎鶴見臨港バスのストライキに際し、組合が要求したのは「13時間勤務の是正」「週3に及ぶ中休勤務の是正」だった。

中休勤務とは、一般的には「中抜け」などと呼ばれる勤務体系で、本数の多い早番と遅番のみを担当する。この場合、朝5時半に出勤し、11時まで乗車した後、休憩挟んで17時から22時まで勤務、23時頃に退社するというもので、実働は11時間半だが、身体拘束は17時間半に及ぶ。
この他に、朝6時から22時まで連続16時間の「通し勤務」や、午後12時から深夜1時まで連続13時間の「遅番」などがある。

中休勤務を週3として、上記の「通し」と「遅番」を一回ずつ入れ、休日を2日とした場合、実働時間は63.5時間となり、国交省の「1週間当たりの拘束時間は原則として65時間を限度とする」規定に適うが、「中抜け」を拘束時間に含めると81.5時間に達する。しかも、この場合、勤務日はまず子どもの顔を拝むこともできない。
「週3に及ぶ中休勤務の是正」とはこういうことを意味するのであり、それを報道しなければ、ストライキの意味は伝わらないだろう。

ストをやるということは、経営側が要求を拒否したことを意味する。1886年に米国で行われた第一回メーデーの要求が「14時間勤務の是正」であったことを思えば、凄まじい先祖返りを起こしていることが分かるだろう。
この意味でも戦後和解体制は瓦解しているのである。
posted by ケン at 12:34| Comment(0) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする