2017年05月04日

復興相交代だが?

【<今村復興相辞任へ>事実上の更迭 後任に吉野正芳衆院議員】
 今村雅弘復興相(70)=衆院比例代表九州ブロック=は25日、東京都内で講演し、東日本大震災について「まだ東北だったから良かった。これが首都圏に近かったりすると、甚大な被害があった」と述べた。被災者を傷つける発言と批判され、今村氏は同日、復興相を辞任する意向を政府・与党に伝えた。今村氏の発言直後に安倍晋三首相が「極めて不適切」と陳謝しており、事実上の更迭。首相は後任に吉野正芳衆院震災復興特別委員長(68)=福島5区=を充てることを決めた。
 今村氏は今月4日、原発事故の自主避難者に関し「本人の責任」と述べて撤回・謝罪したばかりだった。度重なる失言による閣僚辞任が政権への打撃となるのは必至だ。 今村氏は自身も所属する二階派のパーティーで講演し、発言は震災被害の大きさを説明する中で出た。安倍首相はその後のあいさつの冒頭で、「東北の方々を傷付ける極めて不適切な発言があった。首相としてまずもっておわびさせていただきたい」と陳謝した。
 ただ、今村氏は当初は辞任を否定。講演直後は記者団に「首都圏に近かったらもっととんでもない災害になっている、という意味だ」と述べて釈明。首相の陳謝後に改めて取材に応じ「本当に不適切な発言で、(被災地の)皆さまを傷付けたことを深く深くおわび申し上げる」と謝罪したものの、辞任に関しては「そこまでまだ及んでいない」と述べるにとどめていた。
 しかし、今村氏の発言には政府・与党からも反発が噴出。公明党の大口善徳国対委員長が記者団に「言語道断。本当に許し難い。政治家として自らのあり方、出処進退をよく考えるべきだ」と述べて事実上辞任を求めるなどの動きが重なり、辞任は不可避となった。
 今村氏は東京大卒業後、旧国鉄(現JR九州)を経て1996年の衆院選で初当選し、現在7期目。2016年8月の内閣改造で初入閣した。12年末発足の第2次安倍内閣以降の閣僚辞任は5人目。14年10月に小渕優子経済産業相と松島みどり法相が「ダブル辞任」。15年2月に西川公也農相、16年1月には甘利明経済再生担当相が辞任した。
(4月26日、毎日新聞)

今村氏だけでなく、磯崎内閣補佐官(前)、務台復興政務官、山本地方創生大臣など素晴らしい舌禍が続いているが、どれも東大出のエリートで、後3人は官僚出身、今村氏も国鉄官僚であり、恐ろしいまでの劣化ぶりを見せている。
エリートに舌禍が多いのは今に始まった話ではない。とはいえ、一党優位体制の固定化により危機意識=緊張感が薄まったことで、エリートの特権意識が「解放」されて露呈しているものと思われる。
もっとも、舌禍の水準も恐ろしく低下しているようだが、これは「東大を出て官僚になる層」の劣化ぶりと同時に、「官僚を辞めて政治家になる人種」の劣化を示しているのだろう。
内部にいる自分が言うのも何だが、今どき政治家になる官僚は、「省内にいても出世の見込みが無い」「偉そうな上司を見返してやる」などのルサンチマンを動機に政界に転じているものが大半であり、真っ当な理性の持ち主、あるいは自己を客観視できる人間なら民間に転じようとは思っても、政界に出ようとは思わない。政界で成果を上げるためには、多数派工作を始めとする人的コネクションを形成する政治的能力が不可欠だが、それは官僚に求められる資質とは別物だからだ。

新任の吉野氏は、中央エリートではなく、それなりに地元で苦労してきた人物で、人格的には悪くないらしいのだが、私の前ボスと同じ委員会だったので、委員会における低劣なヤジの数々が思い出される(野次っても人気があるタイプか)。非エリートではあるが、舌禍のリスクはまだ免れてはいない。
posted by ケン at 00:00| Comment(0) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする