2017年05月17日

都議会が腐敗するワケ

GWが終わって東京都議会議員選挙の前哨戦が始まっている。私も動員要請を受けたが、地元の現職は離党しており、「自分ファーストに興味は無い」と拒否した。が、仕事の関係で他地域の応援を要請されそうで、これを断るのは職を賭す話になってしまうので難しい。

本来であれば、腐敗議員を支援することは人道に反するため政治的良心の発動が許される場面だが、日本とドイツは伝統的に「上司の命令はどのようなものであれ服従することが認められる代わりに、実施したことで罰せられることもない」文化があり、命令不服従に対して非常に高いハードルがある。二次大戦の反省を経て、ドイツでは命令不服従の権利が認められたが、「水に流すだけで反省しない」日本ではいまだに認められていない。自衛隊の問題点はここにもある。いや、これは蛇足か。

都庁はもちろん、都議会は根源的に汚染されている。
まず都庁は、中規模国並の国家予算を持ち、都知事に権限が集中しているため、中枢エリートが巨大な権限を有し、これは腐敗の温床となっている。にもかかわらず、都議会は常時与党化してチェック機能を果たせず、議会以外のチェック機能も無いため、腐敗を防止、改善するシステムが存在しない。結果、霞ヶ関に次ぐ政官業報の腐敗テトラゴンが完成している。当初7千億円で計上されていた五輪予算が、開催が決定した途端に3兆円などとはじき出してくるのは、腐敗構造のなせる業であろう。

都議会が腐敗する理由はいくつか考えられるが、最大の理由は「デモクラシーの不在」にあるとケン先生は見ている。
都議選の投票率は、概ね40%程度でしかない上、大選挙区制を採用しているため、一定の得票があれば当選できてしまう。例えば、前回都議選の世田谷選挙区を見た場合、有権者70万人強で投票率は44%だが、3人当選した自民党候補のうち最低獲得票は2万8千票余で、全有権者に占める割合は4%でしかない。
大選挙区制は「マイノリティーの民意を反映させる」という利点があるものの、自民党の場合は特定の既得権益層が利権分配を目的に結党しているため、利権獲得の術になってしまっている。一種の「ルールの悪用」だろう。

デモクラシーは、原理的に「全員参加」を前提としているが、日本では投票の義務あるいは、デモクラシー参加の義務が無いため(憲法上の欠陥)、低投票率による選挙の成立が可能なシステムになっている。その結果、低投票率で相対多数の得票で当選することが可能になっており、都道府県議選では、5%程度の得票で当選できるし、国政選挙ですら15%程度の得票で当選することが可能になっている。
この意味するところは、業界団体や宗教団体などの「堅い票」だけ固めて投票してもらい、あとは可能な限り低投票率を維持できれば、権力と腐敗構造を維持できる仕組みになっているということだ。

その結果生じたのが、「3兆円のお祭り」に対する議会のノーチェックであり、「築地再開発」を前提とした「魚市場の豊洲移転」であり、「ガス工場跡地への魚市場移転」だった。これらは、腐敗した東京都庁が提案し、腐敗した都議会がチェック機能を果たせなかった結果生じたものであり、その根底には「市民の無関心」という「デモクラシーの不在」が存在する。

腐敗そのものを根絶するのはまず不可能だろうが、その被害を最小限にすることは可能だ。一つは、巨大すぎる東京都を解体し、巨大な権限と予算を分割することで、腐敗の温床そのものを小さくすることにある。ネット上ですら、私以外に掲げている者が非常に少ないことは、都民に「収奪されている」「納税者」自覚が無いことを示している。

・都解体構想を全面支持! 

同時に、国の会計検査院のような独立機関を設置し、これに強い権限を与えてオリンピックや尖閣購入のような「予算の目的外使用」に対して厳格なチェックを入れるシステムが必要だろう。
そして、都議会については、例えば「投票率70%」を超えない選挙は選挙区毎に全て不成立とし、一定数を満たせない議会も不成立とし、全て暫定予算と暫定議会で対応して新規事業を認めない仕組みが必要だ。
腐敗した仕組みで何度選挙したところで、既得権益層しか投票しないのだから、腐敗を再生産するのみである。

そもそも「都民第一」と言いながら、東京五輪に賛成している時点で、どこまでも都民を愚弄し、業界とグルになって都税を私物化しようという意図がミエミエであり、選挙でもって全員陶片追放しなければなるまい。
posted by ケン at 12:11| Comment(0) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする