2017年09月15日

アルチンボルド展 2017

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アルチンボルド展 国立西洋美術館にて9月24日まで 

ハプスブルク家、特にルドルフ2世に寵愛された宮廷画家で、マニエリスム期(ルネサンスの次代、16世紀後半)を代表するジュゼッペ・アルチンボルドの展覧会。
リアルな果物、野菜、動植物、本などを寄せ集めた肖像画(寄せ絵、騙し絵)で知られるが、日本では「知る人ぞ知る」レベルで、私などは澁澤龍彦先生に熱狂していたため興味を持っている。

大昔にウィーンの美術史美術館に行ったときにじっくりと眺めて以来だろうか。
実際に生の作品を見ると、印刷や画像で見るのとは全く質感が異なり、肖像画を構成する野菜や動物がいかにリアルに描かれているか驚かされる。絵の発想や構想といった想像力・創造力の部分と、観察や再現にこだわる科学力の部分の融合が、あまりにも見事なのだ。まぁ自宅に飾りたいとは思わないが。。。

その奇抜さから後世の人間からは精神異常を疑われたが、現実には単なる宮廷画家ではなく、帝室式典の企画・運営から衣装デザイン、庭の設計、楽器の開発まで携わった、いわばレオナルド・ダ・ビンチに匹敵する「科学者」だったことが分かっている。

なお、こうした寄せ絵、騙し絵のセンスは、100〜200年後の日本の浮世絵にも見られ、文化の爛熟期の見られる共通の何かなのかもしれない。

展覧会自体も、やはり他の著名な作家のそれほどには混雑しておらず、点数も多くないので、非常に見やすくなっており、お勧めしたい。
posted by ケン at 12:00| Comment(4) | サブカル、音楽、アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする