2017年10月20日

序論 生活満足度って何?

物価水準を同じと仮定し、「平均年収25,000ドルの世界で、自分は5万ドル稼ぐ」「平均年収20万ドルの世界で、自分は10万ドル稼ぐ」という二つの選択肢を学生に選ばせたところ、大半の者が前者を選んだというハーバード大学の研究がある。幸福や満足度などの心理的要素が、所得の絶対値では無く、相対的なものであることを示している。
ドイツ統一後、絶対所得が上昇したはずの旧東独の労働者の大半が東独時代よりも不幸や不満を強くしている。
昭和初期に横行したテロリズム、あるいはその後の侵略戦争に対する熱狂の一因は、大正デフレや昭和恐慌によって生じた経済格差の拡大にあった。
今日政治を担う者はこれらのことを踏まえておく必要がある。

補足すると、現政権は国民の生活満足度の高さを喧伝しているが、米国のある研究によると、ハリケーン・カトリーナに被災したルイジアナ州で実施された生活満足度調査は、同満足度が被災前よりも被災後の方が高まったというデータが有り、こうした調査や統計の手法に疑義を呈している。
posted by ケン at 18:34| Comment(2) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする