2017年11月02日

三分割の後始末

【民進、職員も分裂…立民・希望が引き抜き活発化】
 民進党が立憲民主党、希望の党に分裂したことで、約80人の民進党職員が混乱に巻き込まれている。民進党は当面の存続が決まったが、野党再編の行方が定まらず、職員らの将来も見通せないためだ。一方、党勢拡大を図る立民、希望は民進職員の引き抜きを活発化させている。野党第1党となった立民は30日、国会近くの民間ビルに党本部を開設する。年内に支給される政党交付金を原資に、職員確保など態勢の拡充を図る方針だ。現在は議員秘書らが党の資料作りなど事務局機能も兼務しており、専従職員はいない。衆院選では、民進の選対職員や参院議員秘書が実動部隊となった。
(10月29日、読売新聞)

前原氏の構想では、ごく一部の議員を除いて全党あげて希望の党に合流する予定だったが、小池氏の「排除」と立憲民主党の結党が起こり、希望が立民に敗北するという番狂わせに終わり、「全党あげての新党移行」は頓挫した。
その結果、少数野党だった民進党が、立民、希望、民進の三党に割れてしまった。自民党や霞が関官僚からすれば、「もう自民党の一党独裁で良くね?」と思ってもおかしくない惨状である。

参議院議員や地方議員などが取り残されている民進党は、選挙結果を見て希望への合流を断念したものの、連合系議員の反対もあって立民への合流も決められず、完全に宙に浮いてしまっている。

民進党のパトロンとも言うべき連合は、総評系が立民、同盟系が希望を支援したものの、どちらも組織決定と動員が間に合わず、不十分な形に終わった。そして、立民と希望の双方に組織内議員がいる形となり、今後の対応が難しくなっている。
連合内では希望に対する嫌悪こそ広がっているものの、かといって同盟系労組としては、改憲、安保法制、TPP、原発などに反対する立憲民主党を支援するのは「あり得ない」選択であり、連合としてはもはやいかなる組織決定もできない状態に陥っている。結果、「当面は民進党のまま」という判断に落ち着いているようだが、民進党のまま次の統一自治体選挙や参院選を戦えるはずもなく、「その場凌ぎ」でしかない。
ちなみに世論調査では、民進党の支持率は1%を下回っており、仮に連合が総力をあげて参院選を支援しても、比例区の当選は2〜3もいるかどうか、という話でしかない。政治的には、連合はすでに詰んでいると言える。後は、政治関与から手を引くか、総評系と同盟系に再分裂するか、くらいの選択しかないだろう。

記事の話をすれば、本来は民進党本部も希望に合流する手はずだったが、これが頓挫したことで、本部の人員も宙に浮いている。民進党本部は残っているものの、死に体になってしまっている。一部の党職員は、立民の呼びかけに応じて退職、立民本部に入っているものの、立民は立民で政党交付金が入ってくるまでは借金で成り立っている状態であり、しかも参議院議員がいないので総勢で50人足らずの小所帯なので、あまり大勢の党職員を抱えるわけにもいかない。

他方、希望は現時点でも党本部を置いておらず、国会議員を50人も抱えながら、党本部すら無い状態にある。党本部機能が無いということは、党員を募集したり、地方議員を擁立したり、あるいは党の政策をつくって宣伝するといった機能が無いことを意味する。
そもそもどのような政党で、どのような立ち位置で続けるのかという方針も無いため、決済する機関も存在せず、政党組織としての体を全く為していない。
聞くところでは、民進党本部職員に身の振り方のアンケートをとったところ、7割が立民を希望した一方、希望を志望したものは一人もいなかったという。

以上の点からも、自民党と霞ヶ関からすれば、「弱い敵をさらに分割してやった」という意味で「圧勝」だったことが分かるだろう。
posted by ケン at 12:39| Comment(0) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする