2017年11月18日

ポリーナ、私を踊る

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『ポリーナ、私を踊る』 ヴァレリー・ミュラー、アンジュラン・プレルジョカージュ監督 フランス(2016)


ボリショイ・バレエ団のバレリーナを目指すロシア人の女の子ポリーナは、厳格な恩師ボジンスキーのもとで幼少の頃から鍛えられ、将来有望なバレリーナへと成長していく。かの有名なボリショイ・バレエ団への入団を目前にしたある日、コンテンポラリーダンスと出会い、全てを投げうってフランスのコンテンポラリーダンスカンパニー行きを決める。新天地で新たに挑戦するなか、練習中に足に怪我を負い彼女が描く夢が狂い始めていく。ダンスを通して喜びや悲しみ、成功と挫折を味わい成長していく少女。彼女が見つけた自分らしい生き方とは…。

フランスのダンスBD(漫画)を映画化した作品。基本的には漫画原作の実写映画は見ないことにしているが、フランスものだし、原作知らないし、ダンス描写が美しいとの評判だし、ということで見に行った。たぶんポーランドの「ウィッチャー」だって実写化されれば見に行くかもしれない。

いわゆる「ダンス映画」というのとは少し違って、基本はバレエとダンスを通じた少女の成長物語なのだが、肝心のストーリー部分がぶっ飛び過ぎていて、非常に微妙な仕上がりになっている。ぶっ飛んでいるというのは、ヒロインの感情が殆ど描かれないのに、唐突に「トンデモ」な決断をしてあらぬ先に飛んでいってしまうため、観客としては「置いてかれ感」がハンパ無い。私などは年齢的にどうしても父親に同情してしまう一方、ヒロインは情が強くて身勝手ばかりで何ら共感できるところが無かった。本作を見るには、自分は年を取り過ぎたのかと思うほどだ。
家庭背景などが興味深く設定されているだけに、惜しいところが多い。ひょっとしたら単に演技が下手だったからなのかもしれないが、ヒロインのキャラ設定が日本人には難解すぎるような気がする。

その一方で、確かに前評判通り、バレエやダンスの練習シーンは振付も含めて非常に興味深く、繊細に描かれているし、ロシアのバレエ・スクールとフランスのバレエ団の対比も非常に面白い。先生方も「いかにも」な感じで、脚本や台詞も「なるほど」と思わせるところが多いだけに、全体のアンバランスさが惜しまれる。
原作の問題なのか、実写化の問題なのかは、原作を読んでいないので分からない。
posted by ケン at 13:00| Comment(0) | サブカル、音楽、アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする