2017年11月24日

人手不足では倒産しません!

【人手不足で倒産増 外国人就労拡大を要請へ】
 人手不足で企業の経営が回らなくなり倒産が増える中、日本商工会議所は、政府に外国人の就労受け入れ拡大の検討を求めることを決めた。日商の調査では、会員の中小企業のうち6割が人手不足としている。そのため、政府に外国人の就労条件見直しを求める意見書を提出する。
 現在、日本では、外国人の就労は原則、専門的・技術的分野などに限定し、大卒や10年以上の実務経験などを条件としている。しかし、日商は条件が厳しすぎるとしている。また、建設現場や運送などを念頭に、今は認められていない単純労働の分野の受け入れも検討を求めている。
 一方で、外国人の就労条件をゆるめることは治安の面などから反対の声もあり、受け入れの基準をどうするのか議論を呼びそうだ。
(11月16日、日テレ)

企業は人手不足で廃業することはあっても、倒産することはない。
連中が欲しいのは、低賃金で長時間・長期間働く「労働力」であり、だからこそ期間固定で労基法も適用されず、人権も認められない外国人技能実習制度がもてはやされ、制度拡充が続けられている。

本来であれば、労働力不足が生じた場合、賃金が上昇し、競争力が無い企業は廃業するか、生産性を高めて危機を乗り越えることで、市場の淘汰がなされ、成長が持続するのが、資本主義社会の基本構造である。
ソ連型社会主義が崩壊したのは、賃金ばかり上昇するのに、競争力の無い企業も国家補助で生き残るため、生産性の向上がなされず、「カネはあるのにモノが無い」が常態化してしまったことが一つの大きな要因になっている。

現代日本の場合、人手不足が生じても低賃金、長時間労働が認められていることもあって、賃金が上昇しない。同時に、同じ理由から経営を効率化して、生産性を向上させるインセンティブが働かない。
また、様々な補助金制度や税制優遇、公的融資が整っているため、競争力の無い企業がゾンビ化したまま存続し、資本と労働力の流動性が非常に低くなっている。

記事にある「6割の人手不足企業」は、要は賃金を上げるだけの資本も生産も無く、生産性を向上させることもできない不良企業であって、本来淘汰されるべき存在なのだ。こうしたゾンビ企業を生き残らせるために、低賃金・長時間労働を可能にする外国人労働者などを認めれば、市場はますます成長基盤を失って、衰退してゆくだろう。

経済学の基本である。
posted by ケン at 13:00| Comment(2) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする