2017年12月12日

良い子ちゃんで戦えるのか?

【<立憲>憲法の考え方を正式決定】
 立憲民主党は7日の政調審議会で、憲法改正に関する「当面の考え方」を正式決定した。「立憲主義をより深化・徹底する観点から(議論を)進める」という基本姿勢のもと、「憲法を一切改定しないという立場はとらない」と明記。臨時国会召集要求に対する召集期限の設定や内閣による衆院解散権の制約、「知る権利」をはじめとする新しい人権などを主要な論点として挙げた。
(12月7日、毎日新聞)

いかにもエリート出身の「良い子ちゃん」が、先生や同級生から嫌われない範囲で精一杯自己主張してみました、という感じ。こんなんで野党第一党が務まるのだろうか。

確かに「9条以外では議論すべき点はある」という主張は理解できるし、一つの考え方であろう。だが、改憲に反対する旧式左翼やリベラル派市民から強い支持を得て、選挙も盛り上がって、1千万以上の票が得られたのに、「9条以外の改憲ならいいでしょ」と言うのは不誠実であり、裏切り行為と言われても仕方ない。

立民の執行部からすれば、「何でもハンタイではNKやSMと同類と見られてしまう。あくまでも我々は中道の保守リベラルだ」と言いたいのだろうが、もともと基礎票的に2〜300万票程度しか無いはずの立憲民主党が、800万票も上乗せできたのは、「保守リベラル」路線が支持されたからだろうか。違うだろう。

党内の憲法議論を主導しているのは、枝野代表と党外の山尾議員と見られているが、その本音は「自衛隊を明記した上で、集団的自衛権の行使を制限する」ところにある。これは筋論としては成り立つが、これも左翼・市民リベラル層の忌避するところだ。彼らは「安倍総理の改憲に反対する勢力」として立憲民主党を支持したはずで、それに反する主張、行為を行った場合、かつての民主党と同様に、一気に支持を失う恐れがある。
改憲論議の中で政治的理由から最終的に妥協するのであればまだしも、ロクに議論も始まっていない段階で、手の内を明かすような話であり、どこまでも素人的だ。これで「改憲議論を主導できる」と思っている辺り、枝野・山尾氏の政治的無能ぶりが露呈している。

また、日米同盟路線を肯定する限り、集団的自衛権も安保法制も完全に否定することは出来ないのが論理的帰結であり、立民の「日米同盟は深化させるが、アメリカの世界戦争には荷担しない」という主張はどこまでも非現実的なのだ。

【参考】
・中道左派ライトウイング視点による憲法9条と日米安保のおさらい
・安保法制反対の論理的脆弱性について
posted by ケン at 15:16| Comment(0) | 憲法、政治思想、理念 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする