2017年12月18日

慰安婦問題で孤立する日本

【マニラに慰安婦像…日本政府は「遺憾」伝える】
 フィリピンの首都マニラに、慰安婦を象徴するフィリピン人女性の像が設置された。 同国での慰安婦像の設置は初めてとみられる。在マニラ日本大使館は比政府に対し、遺憾の意を伝えた。中国国営新華社通信(英語版)によると、像は高さ約2メートルで、フィリピン伝統のガウン姿の女性が目隠しされ、悲しげな表情を浮かべている。在マニラ日本大使館から数キロ離れた官公庁や高級ホテルが多い、マニラ湾に面したロハス大通り沿いの遊歩道に設置され、8日に除幕式が行われた。碑文には、「1942年から45年の日本軍占領下で虐待の被害者となったフィリピン女性を思い出すための記念像」などとタガログ語で書かれている。設置したのは、政府機関「フィリピン国家歴史委員会」と現地の元慰安婦による団体という。
(12月12日、読売新聞)

日本政府や自治体が騒げば騒ぐほど「像」が増えてゆく悪循環にある。
当然だろう。加害者は自らの行為をすぐ忘れるが、被害者はまず忘れないからだ。
彼らからすれば日本側の反応を見れば、「日本人は戦争犯罪を否定する傾向を強めている」と危機感を抱かせるに十分であり、「戦争責任と犯罪行為を風化させてはならない」とむしろ強調する方向に力学が働くのだ。ここで日本側が批判を強めれば、彼ら的には「やっぱりそうだ。さらに対策を強化しよう」ということにしかならない。

特にマニラの場合、慰安婦とは別に1945年の「ベイビューホテル事件」に象徴される集団暴行(強姦)事件や、撤退に伴う大量破壊、大量虐殺事件が発生しているが、そのどれもが未だ十分に真相が判明していない。つまり、日本側は特に謝罪もしていなければ、補償もしていない。

大阪市や日本政府が慰安婦像に対して過剰な反応をするのは、軍部隊に設置された慰安所を「民間業者が勝手にやったこと」「合法的な商行為だった」という認識に立っていることに起因しているが、その認識が被害者・被害国の逆鱗に触れていることには、何とも思わないらしい。
そもそも慰安所自体が、軍民協同による組織的な性暴力システムであり、少なくとも現代の倫理観や人道精神からは決して許されるべきものではないにもかかわらず、「当時は当たり前だったから仕方ない」と強弁する日本側の姿勢が、ますます被害者を刺激しているのだ。

これではますます国際孤児になるばかりだろう。
posted by ケン at 12:53| Comment(3) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする