2018年01月22日

無いところに仕事をつくる観光庁

【若者はもっと海外旅行を!=促進策を検討−観光庁】
観光庁は、若者の海外旅行離れを食い止めるため、促進策を探る有識者検討会を設置して議論に着手した。海外での経験は視野を広げることにつながるほか、外国人観光客の受け入れ体制を整備する際役立つ。同庁は、若者が海外旅行をしやすくする取り組みの方向性を今年度末までにまとめ、2019年度予算概算要求に関連施策を盛り込む方針だ。
 1996年の日本人の出国者数は1669万人で、うち20代は463万人。2016年は全体が1712万人とほぼ横ばいだが、20代は39%減の282万人だった。主な減少理由として、若者がショッピングセンターや温浴施設など近場で休日を過ごす傾向にあることや、スマートフォンのゲームなど室内での趣味が増えたことなどが考えられる。
 有識者検討会では、若者が海外に行く動機付けなどをテーマに議論。課題を洗い出した上で、旅行の促進につながるような関連省庁の事業や旅行業界による取り組みを示す。外務省や文部科学省も議論に参加しており、両省の施策も検討する。
 若者の旅行促進では、観光庁が13年2月から旅の素晴らしさをテーマとする出前授業「若旅授業」を実施。海外経験の豊富な有識者らを講師に招き、高校や大学などで昨年12月までに54回開催している。
(1月10日、時事通信)

日本のヤクニンがいかに頭が悪いか、あるいは確信犯的に満州事変を起こそうとする悪人であるかを物語るエピソード。

こんなものは、「若者が海外に行かなくなった」ではなく、単に若年人口が減っただけの話だ。20代人口を見た場合、1967年から76年に生まれたものは1953万人に対し、1987年から96年生まれの現在の20代は1238万人で約37%の減少。20代の海外旅行者の減少は39%というのだから、ほぼほぼ人口比と変わらない。

日本の所得水準が20年前と変わらないのに対し、世界全体の物価が上昇していることを考えれば、相対的に貧困化する中で、かなり無理して海外旅行に行っているのでは無いかと想像されるくらいだ。その意味では、アメリカやヨーロッパからアジアにシフトしていることは十分に考えられるが、「近場で過ごすようになった」「室内の趣味が増えた」は無関係だろう。
この統計の示すところは、中高年層が自らの貧困化や将来不安を考慮せずに海外旅行に行っている姿であるが、この辺も海外旅行の内容や金額について精査しなければ何とも言えないはずだ。
しかも、20代の年収は20年前に比して2〜4%減少している上、現在では20代の約6割が貯蓄ゼロになっている。大学生の約半数は借金して通学しているくらいだ。若年層の海外旅行など30年前か40年前くらいの贅沢になってしまっている。

以前にも「海外留学する大学生が減りつつある」と文科省や大学関係者が騒いだことがあったが、この時も若年人口の減少や貧困化を考慮せずに、「若者の内向き志向が進んでいる」などと決めつけていた。

こうした統計を読んで現実を把握することもできない連中が政策決定を行っているのだから、誤った政策が実施されて何の効果も発揮しないのは当然だろう。この辺は、エリート層が社会から完全に遊離しつつあることを示すもので、危険な兆候と言える。
エリートは若者イジメなどする前に、賃上げと労働時間を減らす方策に専念していれば良い。それができないからこそ、若者イジメに走っているのかもしれないが。
posted by ケン at 12:07| Comment(2) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする