2018年01月23日

現実主義と数合わせ

【統一会派、わずか2日で破談=民・希双方にダメージ】
 民進、希望両党の執行部がもくろんだ統一会派構想は17日、正式合意からわずか2日後に破談となった。
 安全保障関連法や憲法改正といった根幹政策の違いを棚上げして進めようとしたことに対し、双方の党内で強い反発を招いたためだ。野党勢力の結集に向けた動きは仕切り直しを余儀なくされたが、展望は開けそうになく、22日召集の通常国会を前に、両党にダメージを残した。
 「希望と最初に一緒になるのは無理だという意見が圧倒的だった」。民進党籍を持つ衆院会派「無所属の会」メンバーの安住淳元財務相は17日、同党両院議員総会後、記者団にこう語った。
 両党執行部は15日に会派結成で合意。安保法について「違憲と指摘される部分の削除を含め見直しを行う」とする玉虫色の表現でスタンスの違いを糊塗(こと)し、強行突破を図ろうとした。しかし、民進党内には、安保法反対を鮮明にする立憲民主党との連携を重視する意見も根強く、民・希2党での会派を優先した執行部への支持は広がらなかった。
 無所属の会の14人のうち、統一会派に参加する意向を示したのは「3人程度」(関係者)だったという。また、離党を検討してきた真山勇一、杉尾秀哉両参院議員らは、直ちに離党届を出すことは見送る考えだが、記者団に「判断を保留したい」と語り、今後の執行部の対応次第で離党に踏み切る可能性を排除しなかった。
 一方、希望側は民進との協議打ち切りを決めたが、玉木雄一郎代表が一時提案した「分党」を見送ったため、党内対立が続くことになった。
 結党メンバーの1人で、改憲に積極的な松沢成文参院議員団代表は記者団に「理念・政策が大きく異なる政党と無理やり会派を組もうとしたから大失敗した」と執行部を厳しく批判。改憲や安保法に批判的な大串博志衆院議員は「この党は基本的な立ち位置が(議員によって)大きく違う。本質的な問題を解決することが先だ」と指摘した。
 こうした声を踏まえ、玉木氏は議員懇談会で「憲法と安保の立ち位置をしっかり確立できるか。できないと国会論戦に耐えられない。民進党のようになってしまう」と述べ、党内の意思統一を図る考えを示した。だが、議論を進めれば亀裂が深まるリスクも伴う。
 統一会派の失敗について政府関係者は「目的もなく、勢力を大きくしようとしただけ」と冷ややかに語り、日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は「ほんまに漫画や」と嘲笑した。  
(1月18日、時事通信)

通常国会を前に野党第一会派をめぐって「数合わせ」の策謀がめぐらされている。
希望と民進系無所属が統一会派を組めば、衆議院で野党第一会派になれるので、通常国会の主導権を握ることができる。特に改憲が俎上にあがる中で、憲法調査会の野党筆頭理事を得れば、自民党と協同して改憲議論を主導できる。これに対して、立憲が第一会派の場合、自民党の改憲提案に対して遅滞戦術を採って時間稼ぎをする公算が高い。その意味でどちらが第一会派を取るかは非常に重要な問題になっている。

だが、立憲は「永田町の数合わせには与しない」との方針を最初から掲げており、その姿勢が有権者から支持されているため、現実政治では無所属を取り込んで統一会派を組むべきだが、支持者の手前、それができなくなっている。
実務的にも時間稼ぎは時間稼ぎでしかなく、改憲発議を阻止できるわけではないため、野党第一党にこだわる必要はないのかもしれない。

逆に希望や民進系無所属は、目前の利益に手を出した結果、「やっぱり野合」「先祖返り」などと非難され、党内分裂を加速させつつある。元々「オワコン」であるが故に、なおさら「手をこまねいて座して死を待つわけにはいかない」という思いが強いのだろうが、いかにも運命に抗おうとしてさらに悪い結果を招いているようにも見える。
全く政治的判断とは難しいものだ。

要は本来解党するはずだった民進党が残っているがために起きていることで、民進党が分党して立憲と希望に分かれて合流すればほぼ解決する話なのだ。だが、スポンサーである連合が分裂を避けたいがために、民進を残そうとしていることが諸悪の根源となっている。その意味でも、連合こそが一日も早く解散するか、ナショナルセンターとしては政治から手を引くべきなのだろう。
posted by ケン at 12:17| Comment(5) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする