2018年02月26日

新たな収奪システムがめざすもの

【カジノ税、収入の3割=3000億円超に累進課税―国と地方で折半・政府案】
 政府は19日、統合型リゾート(IR)の中核となるカジノの運営事業者に対して課す納付金(カジノ税)を、関連収入の30%程度とする方向で検討に入った。
 税収は規制当局の行政経費などに充てられる分を除き、国とIRが立地する地方自治体(都道府県または政令市)で折半する。自民、公明両党と今後調整した上で、今国会に提出予定のIR実施法案に盛り込みたい考えだ。
 カジノの収入が3000億円を超える場合、超過分により大きな負担を課す累進課税の仕組みも導入する。具体的には3000億円超〜4000億円は40%程度、4000億円超〜5000億円は50%程度とする案が浮上している。
 政府の試算によると、カジノ税の負担率はラスベガスのある米国ネバダ州が約20%、シンガポールは約30%、マカオは約40%。政府はギャンブル依存症対策や社会保障などの公益目的に充てるため一定の税収を確保する一方、国際競争力を維持できる水準にすべきだと判断したとみられる。
 カジノ税は一般的な税と異なり、事業者の利益ではなく、収入に対して課す。カジノを規制・監督するため内閣府に設置される「カジノ管理委員会」の行政経費や事業者への調査にかかる経費のほか、政府に支払うライセンス料、事業者に課される法人税や消費税なども含んでいる。 
(2月20日、時事通信)

カジノ(公設民営賭博場)が国家による収奪活動であることがさらに露呈してきた。
某機関は、2020年以降の日本のカジノ市場を1.2兆〜2.2兆円と推計している。記事にもあるとおり、カジノの場合、利益では無く収入全体に対して課税されるため、この推計で計算すると、3600〜6600億円からの税収が見込まれる。

1800兆円からの膨大な個人金融資産(うち銀行預金は945兆円)を有する日本では、裕福な外国人観光客への依存度が低く、収益の相当程度を自国の客で賄えることが大きく作用している。さらに超低金利政策が、今後も継続される見通しで、資金調達の上でも客の投機欲を刺激する点でも有利に働いている。

ヤクニン的には、「カジノ管理委員会」を始め、様々な理由を付けて外郭団体を設置することで、新たな天下り先を確保できる。国民の財産を収奪しておいて、お手盛りで老後の安泰を図れるのだから、笑いが止まらないだろう。

ただ、日本には衰退傾向にあるとは言え、巨大なパチンコ市場がある上、世界的には還元率が高く、法律の網をかけにくい仮想ギャンブルに移行する向きもあり、一部の論者が期待するほどカジノへの集客があるかどうか、疑問は残る。

いずれにせよ、国家が刑法を放置して例外規定を拡大、賭博を実質的に解禁して税収元とした上、お手盛りで天下り先をつくってしまう有様は、もはや末期症状であろう。
posted by ケン at 12:55| Comment(0) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする