2018年05月30日

やりがい詐欺に注意せよ!

【東京五輪・パラのボランティア 「やりがいPRを」組織委】
 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、大会組織委員会が公表したボランティアの募集要項案の宿泊費などが自己負担となっていることに批判があったことなどを受けて、ボランティアの在り方などを有識者が検討する初会合が開かれ「やりがいをわかりやすくPRしていく必要がある」といった意見が出されました。
 東京オリンピック・パラリンピックには大会の運営に直接関わる、組織委員会が募集する大会ボランティアと、空港や駅などで案内を行う、自治体が募集する都市ボランティアの2種類があります。
 組織委員会は、ことし3月、8万人を募集する大会ボランティアについて、1日の活動時間が8時間程度で交通手段や宿泊場所は各自が手配し、費用も自己負担とするなどの募集要項の案を公表しましたが、ネット上では「こんな条件ならやりたくない」といった批判の声などが上がっていました。
こうしたことを受けて、ボランティアの在り方などを有識者が検討する初会合が都内で開かれ、会議では「募集にあたってはボランティアのやりがいをわかりやすくPRしていくことが必要だ」といった意見が出されたということです。
 組織委員会は、今後も行われる会議で出された意見を踏まえ、ことし7月下旬までに具体的な募集要項を決める予定です。
(5月21日、NHK)

現代版「パンが無ければ、ケーキを食べれば良いのに」。但し、アントワネット様の話は政敵がねつ造したものであることは指摘しておく。

何度も言っていることだが、10万人を期間中20万円で雇用しても200億円で、全体の予算額2〜3兆円からすれば、出せないはずだ。仮に「現金は好ましくない」としても、例えば活動内容に応じてポイントを付与して、グッズやチケット、あるいは選手との交流権に換えられるようなシステムをつくれば良いだろう。むしろ「お金で買えないものが、ボランティアで手に入る」というインセンティブを与える方が、希望者は増えるかもしれない。
どうにも「無償奉仕でなければならない」というイデオロギーがあるとしか思えない。

筑波大学などでは、ボランティアを希望する学生向けに「ボランティア人財育成プログラム」なる有料セミナーを開講しているというが、ほとんどマルチ講のレベルに堕している。やりがい(労働力)だけでは飽き足らず、金まで巻き上げようというのだから、、まさに「魚は頭から腐る」である。

「交通費も出ないんですか?」という市民の問い合わせに対して文科省からの出向者が、「ボランティアですから無償です」と答えたというが、本来ボランティアは自発性を問うものであって、無償か有償かを問う概念では無い。この点からも霞ヶ関官僚の凄まじい劣化ぶりが見て取れる。貴族からすれば、「奴隷が奉仕するのは当たり前」「奴隷を甘やかすとつけ上がる」ということなのだろうが、日本は江戸期あるいは明治期の身分社会に逆戻りしつつある。

わが先祖が松平元康との主従関係を断ち切って三河一揆に参加したのは、「主従は一時の関係だが、仏の慈悲は永遠である」との信念に従って、「無縁」の宗教的ユートピアを夢見たためだったと考えられる。今日で言えば、手弁当で政党運動や市民運動に参加するようなものだろう。それに相当するものが、五輪ボランティアにあるのか?という話でもある。

ケン先生がコミケやゲムマのボランティアをするのは、世界観を共有すると同時に、事前入場のプレミアムや交流が期待できるからで、その辺も少しは学んでもらいたいものだ。
posted by ケン at 12:34| Comment(0) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする