2018年10月15日

Kuro Neko Design Workshop「高平南之戦」初プレイ

国慶節休暇は旅行や帰省に出る人が多く、二回目のゲームサークル参加となる。
やはり中国製ゲームをプレイしたいと希望を伝え、中越戦争をテーマにした「高平南之戦」をプレイ。小隊、中隊規模で中越戦争の一局面をシミュレートする戦術級で、ルールもそこそこ込み入っているが、日本語が堪能なデザイナーさんが日本語訳をつくって、ゲームマーケットなどで販売しているため、ルールも読めることが大きい。

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中越戦争は、1979年2月、ベトナムによるカンボジア侵攻(軍事介入)に対する「懲罰行動」と称して北部ベトナムに進攻したことに端を発し、一ヶ月で撤退するも、双方に甚大な損害を出した戦争である。実際には、近代装備を持たず、実戦経験も殆ど無い中国軍が、山の中に構築されたベトナムの縦深陣地に人海戦術に基づく突撃を繰り返して大損害を出し、他方、主力をカンボジアに向けていたベトナム軍はベトナム戦争の経験と装備があるとはいえ、民兵が中心であり、これまた損害を余儀なくされた。進攻が計画通りに進まず、補給も山中で滞った中国側は一ヶ月で撤退を決断するも、ベトナム正規軍の追撃を恐れ、ベトナム領内で焦土作戦を展開、両国に深い禍根を残すところとなった。

本作は戦術級で、大隊司令部ごとに部隊が活性化、移動・攻撃を行い、それを両軍が交互に繰り返すシステム。骨格はシンプルなのだが、活性化も「突撃」「機動」「行軍」と三種類あり、できることがそれぞれ異なる上、戦闘結果表も「遭遇戦」と「強襲」の二種類とオーバーランがあるため、慣れるまでに戸惑うところが多い。戦術級に慣れた人ならさほどの手間では無いかもしれないが。
また、ルールに曖昧なところが多く、どこに必要なルールが書いてあるか分からないところがある。どうやらこれは日本語訳の問題ではなさそうだ。ゲーマー歴40年の私的には、「上質の同人ゲーム」レベルな感じ。全体的に「やれること」が多い割に、ルールが未整理であるため、どうにも「とっちらかってる」感が強い。こういう作りの場合、「ルールを熟知している人」が圧倒的に強くなってしまうことと、最後は運頼みになってしまうところがある。

まず練習シナリオ「東渓奇襲」をプレイ。中国軍を持ったが、何をどうしたらよいのか分からず、普通に攻撃したら、目標地点に届かずに時間切れになってしまった。かなりパズルチックに思考して、部隊をよほど効率よく動かす必要がありそうだ、くらいのことしか分からなかった。まぁ最低限のルールは把握した。

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次にシナリオ「軽取広淵」をプレイ。人民解放軍第162歩兵師団第485連隊が、街道上に点在するベトナム軍保安中隊の陣地を潰しつつ、中堅都市の広淵まで進撃する。今回も中国軍を持つが、練習シナリオであれば、こちらの方がわかりやすいイメージ。ただ、ベトナム軍は陣地に籠もっているだけなので、かなり一人プレイな感じ。こちらも砲撃を攻撃を繰り返すだけだが、効率よく陣地を潰して行けるかが課題となる。途中、ルールの解釈や不明点もいくつか発見されたので、正式な形ではないようだが、概ね史実通りに展開したようだ。
ベトナム軍は民兵に毛の生えたような国境警備隊などが中心だが、それでも練度(部隊の質)の点では中国軍とほぼ同レベル。保安中隊は何とか除去できたものの、広淵に陣取るのは小規模ながら正規軍で、普通に攻撃すると一対一か二対一にしかならない。砲兵支援を打ちまくって、突撃を繰り返すことで、何とか最終ターンの手前で陥落させられたが、ベトナム側は殆どサンドバッグ状態だったような。
慣れてくれば、そう悪いプレイ・アビリティではなさそうだが、何か落ち着かない感じ。

この山の中を徒歩で進撃しようという中国軍は、殆どインパール作戦の日本軍を彷彿させるものがある。まぁ酷い目に遭う前に撤退している分、何倍もマシではあるのだが。中越戦争の雰囲気は、何となく分かったものの、いかんせん知識が無いため、想像で補うしかない。
しかし、部隊序列を初めとする戦況の検証はかなり綿密に行われているようで、現代中国でここまでできるのかと感心する。これからは中国のゲームも期待できそうだ。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする