2018年12月19日

学習塾という労働地獄

【学習塾「80日間、休みゼロ」 元講師「生徒のため」で疲弊、無念の退職】
 入試に向けてラストスパートを迎え、学習塾が熱気を帯びるこの時期。関東の大手塾講師2人が、過酷な労働環境により労災認定されたことが相次いで報じられた。11月27日、神奈川県の大手学習塾「ステップ」で教室長も務めていた塾講師(40代)は、40連勤の末に適応障害を発症し、労災認定されていた。また、12月7日には、進学塾「栄光」で働いていた男性(当時49)が長時間労働が原因で亡くなったとして、労災認定されていたことも明らかになった。
 学習塾業界でなにが起きているのか。都市部を中心に展開する大手学習塾で働いていた元塾講師の小野さん(仮名・32歳)が、弁護士ドットコムの取材に応じた。小野さんも長時間労働でうつ病を発症し、今年7月、横須賀労基署に労災認定された。塾講師のおかれた過酷な労働環境について、話を聞いた。 小野さんは2010年に正社員として採用され、神奈川県内の教室で働いていた。勤務時間は13時から22時となっていたが、実際は10時前後に出社することを推奨され、帰宅は24時をまわることが日常化していたという。小野さんによると、営業や講義の準備などの仕事におわれ、徹夜や1時間睡眠の日がほとんどで、3時間寝られればよい方だった。
 教室の生徒数は多いときで、約150人。この人数を正社員2人、学生アルバイト5、6人、パート事務1人でまわしていた。しかも、正社員はどちらかが休んでも補充はない。たとえ1人が入院しても、異動になったとしても、長いこと補充はこなかった。小野さんは2015年の9月から12月までの80日間、1人で教室を回さざるを得なくなり、休みなく勤務していたという。
(12月15日、弁護士ドットコムより抜粋)

私の周りにも塾業界で働いていた人がいるので、話には聞いていたが、その凄まじさは言語を絶する。
結局のところ、少子化による供給過剰が競争激化を生み、デフレ競争となって値引き合戦や、少人数化・個別化が進み、利潤を上げるためにアルバイト化と正社員の超長時間残業が加速された、ということだろう。
まさに日本社会の縮図と言える。

本来であれば、学校が正常に機能していれば、ごく上位一部の受験者のみが通うだけで良いはずだ。しかし、学校は学校でイベントとクラブ活動の過多、教員の超多忙、教員の水準低下、意味不明な「総合学習」や「英会話」などの要因で機能を低下させる一途にあり、普通の子どもにまで塾需要が高まってしまっている。

超長時間労働が許容され、摘発されない労働法制を含め、これらの複合的な要因がますます日本を蝕んでいる。
人間的に生きたければ、日本には住めない時代を象徴している。
posted by ケン at 12:00| Comment(4) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする