2019年03月03日

地道に進む日露交渉

【モスクワで5日に次官級協議=日ロ】
 日ロ平和条約交渉を担当する森健良外務審議官、ロシアのモルグロフ外務次官が5日、モスクワで会談する。日本外務省関係者が1日明らかにした。両氏が平和条約交渉の首脳特別代表に選ばれてから会談するのは2回目。先月16日、日ロ外相がドイツ・ミュンヘンで会談し、次官級協議の早期開催で合意していた。北方領土問題で一致点を探るほか、ラブロフ外相の来日日程も調整する見通しだ。
(3月1日、時事通信)

日本の報道では日露交渉は否定的なスタンスのものしか見られないが、地道に交渉が進んでいることの証左の一つである。
日本もロシアも政治課題は山積みで、見込みの無い交渉に限られた政治資源を費やす余裕は無い。
こう言うと、「やってる感を出すため」などと言い出すものが少なくないが、安倍総理の「やってる感」にプーチン氏が付き合う必要は無いだろう。
お互いに実益があり、「このタイミングしか無い」という思いが共有されているからこそ、タフな交渉が進んでいると見るべきだ。

確かにロシア側は強硬なスタンスを示しているが、「いつものあれ」であって、それに恐れを成すのは向こうの思うつぼでしかない。本当にそれだけのものを要求していたら、すでに交渉は成り立たなくなっている可能性が高いからだ。向こうは向こうで、「俺は交渉で頑張った」と示す必要があるのだから、あまり囚われる必要は無い。

ただ、ロシア側は「参院選で大敗したら、政権がひっくり返ってちゃぶ台返しされる恐れがある」と見て、7月前には妥結したくないという考えを持っているという話を耳にした。その可能性は否めない。
この場合、安倍総理は「日露平和条約の外交成果をもって衆参同日選」というカードが切れなくなるので、それはそれで難しい状況になるかもしれない。

これ以上は憶測になってしまうので控えるが、とにかく「日露交渉は全く可能性無し」などという見方は、対米従属派のプロパガンダに過ぎないことは間違いない。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする