2019年03月10日

「貯金ゼロ」が意味するもの

【30、40代「貯金ゼロ」が23% SMBCの金銭感覚調査】
 SMBCコンシューマーファイナンスは6日、30〜40代の金銭感覚に関する調査結果を発表した。「現在の貯蓄額がゼロ」と答えた人が前年比6ポイント増の23.1%になり、平均貯蓄額も同52万円減の195万円に低下。同社は「景気回復が働き盛りの賃金上昇につながっていない」と分析している。
 貯蓄額の平均は30代が前年比4万円減の194万円なのに対し、40代は同120万円減の196万円だった。消費について9割近くが「無理せず買える範囲で買う」と回答し、堅実な消費意識が浮かんだ。「年収がいくらだったら結婚、出産しようと思えるか」との問いでは、結婚が500万円以上、出産は600万円以上と答える人が多かった。
 スーパーなどで「現金よりキャッシュレス決済が多い」と答えた割合は、30代が52.8%、40代が53.4%で、昨年調査した20代の44.1%をいずれも上回った。同社は、子育てなどで出費がかさむ中年世代ほどクレジットカードやQRコード決済のポイント還元を重視しているためとみている。一方、「メルカリ」のようなフリマアプリに直近1年間に出品した人は16.5%。年代別では20代が30.4%と高く、年齢を重ねるごとに低かった。
(3月6日、毎日新聞)

政府統計が信用できなくなった今、こうした調査を重視するほか無いが、なかなか良いところを突いていそうだ。
貯蓄ゼロ世帯は金融庁の調査(2017)でも、二人以上世帯で約3割、単身世帯では4割を超える。単身世帯の30代で40%、40代で45%とあるから、実感としてもそんな感じだ。

貯蓄がある人の場合は、今度は住宅ローンを始めとする負債を持つ場合が大半で、これらは貯蓄、負債ともに増加傾向にあるものの、特に若い層を中心に負債の方が増え方が大きくなる傾向がある。
例えば、40歳未満を見た場合、2008年の平均貯蓄額591万円に対し、2017年は601万円。しかし、負債平均額は、2008年が1389万円に対して、2017年は1893万円に達している。
これは、本来住宅を買えないはずの中低所得層が無理して住宅を購入していることに起因している可能性がある。あるいは、養育費や教育費での借り入れが増えている可能性もある。
いずれにせよ、こうした層を中心に、一度大不況が来れば、途端に負債を返せなくなって、アメリカのように破産者が続出する可能性が高い。
また、すでに大学生の半数以上が負債を抱えて通学しており、つまりこれらの大卒者は赤字状態から社会人を始めている。

興味深いのは、「結婚が500万円以上、出産は600万円以上」とあるが、実は年収500万円以上は全体の30%、600万円以上は20%しかおらず、実質的に江戸時代と同様、「出世した者しか結婚できない」社会になっていることを示している。この分では、少子化はさらに悪化するだろう。
これだけ見ても、日本の未来はどこまでも暗いことが分かる。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする