2019年03月18日

南京攻略戦

今回のゲームカフェはテストを中心にプレイ。
Xさんが制作中の「南京攻略戦」とSさんが制作中の「魏武三国」、どちらも完成が近い。

南京攻略戦は、南京城をめぐる日本軍の全面攻勢と国民党軍の瓦解をシミュレート、12月7日にスタートし、12月13日までの一週間を描く。
本来的には中国軍は10〜12万人からの兵を配し、対する日本軍は十分な準備の無いまま不完全な四個師団(約8万人)で攻撃を開始しており、そうそう簡単に負けるわけがなかった。実際に上海戦では、日本軍を遙かに上回る兵を有していたとはいえ、二カ月以上粘り強く守り続けたのだから。装備を見ても、国民党軍の装備は日本軍のそれと比べて圧倒的に劣るものではなく、部分的には日本軍を凌駕していた。当時、日本軍は山梨軍縮の影響をいまだ克服しておらず、近代化のために実戦装備の予算を削っていたところがある。例えば、三好捷三『上海敵前上陸』を読むと、歴とした第三師団でも支給された手榴弾や缶詰は日露戦争の残り物、弾薬の補給が来ないからできるだけ弾を撃たないようにしていたなどと回顧している。
もっとも、国民党軍の場合、特に中上級の指揮官にかなり問題があったようで、棒給の横領や兵器・補給物資の横流しは日常茶飯事で、兵員も装備も常に定数が満たされていなかったらしいから、崩壊前の帝政ロシア軍みたいなものだったのかもしれない。

中国軍が余りにもアッサリと潰走して南京城内に大量の敗兵と脱走兵が逃げ込んだこと、日本軍が兵站を含めて不十分な準備のまま何の計画も持たずに市内に突入したことが後に大悲劇を生む一因となった。

さてゲームに話を戻すと、中国軍はユニット数だけは多いが、日本軍が三ヘクス以内に近づかないと動けないし、一定ターンに達すると士気チェックを行って失敗したユニットは敗走始めてしまう。戦力自体は決して低くないのだが。
日本軍は戦力も士気も高いのだが、いかんせんユニット数が少ない。初期配置三個師団のうち一つは特設師団(第114、宇都宮)だし、第九師団は増援として散発的にマップに登場する有様。よくこれで首都直接攻撃を始めたものだ。当時の軍人の鼻息の荒さが感じられる。
初期配置だけ見ると、とても最終ターンまでに南京を全て占領できるようには思えない。

日本軍は浸透移動できる騎兵を上手く使いながら敵を包囲しつつ、ユニットをうち減らしてゆくが、敵ZOCでも損害を受けつつ退却できてしまうので、十分なダメージが与えられない。戦闘結果表もブラッディで、最大戦力比でも、攻撃側にどんどんダメージが入るので、どうしても慎重になりがちだが、それでは南京市にもたどり着けそうに無い。

中国側は日本軍が近づいた時しか動けないので、一カ所突破されるといきなり戦線の維持が難しくなるし、南京市内の部隊は勝手に動かせないので、できることが限られている。
が、中国軍は最終的に逃亡ユニットも含めて10ユニットが長江を渡って脱出できれば勝利条件を満たせるので、「そこはそれ」ということらしい。
しかし、渡河点を日本軍に抑えられると、サドンデスになってしまうし、南京市の過半が占領されても同じなので、最終ターンまで戦線を保てるか非常に微妙な感じ。

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日本軍は史実通り出血を顧みずに攻撃し続け、中国側を拘束することが大事だが、あまり損害を受けすぎると、南京城を攻撃する戦力が足りなくなってしまうところが難しい。

今回、ケン先生が日本軍を持たせてもらったが、ほぼ史実に近い展開で、南京市にたどり着いた頃には中国軍の過半は敗走し始めるか、日本軍に包囲されている有様となった。だが、日本側もかなりダメージを受けている。プレイヤーによっては、途中で心が折れるかもしれないだろう。
X氏は「ダイス運良すぎ」と言うが、私の感覚では「良いところで良い目が出た」という程度で、特別偏っていた印象は無い。

中国側の勝利条件がいささかゲーム的だとは思うが、そこはやむを得ないのだろう。
あと中国軍の移動力が日本軍と同じで、敗走するとZOCを無視して逃げてゆくのだが、敗走し始めた時点で部隊としての統率を失っているだろうから、そのままの戦力(ユニット)が維持されているのはどうかと思う。
中国製のゲームは日本人から見ると、まだ粗い印象はあるものの、ゲームとしてはシンプルで雰囲気も良く出ている感じで悪くない。

だが、そもそも中国でこんなゲーム販売できるのか???
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする