2019年04月28日

28年ぶりの思想政治教育?

嘉興市にて、ソ連留学以来28年ぶりとなる思想政治教育の実践。
とはいえ、そこは現代中国なので殆ど観光気分でユルユルだ。

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まずは南湖上の小島にある「紅船」。
1921年、毛沢東らが第一回共産党全国代表大会を開き、中国共産党の成立を宣言した「聖地」で、本来は上海にある李漢俊の自宅で開かれたのだが、早々に官憲に察知され、すぐさま全員脱出、汽車で移動した上、安全を確保するため船上で「大会」を続行した。その人数はわずか12人だったと言う。
この12人の内、日本の大学を出ているものは4人おり、時代を感じさせる。また、このうち生き延びて1949年の中華人民共和国成立に立ち会えたのは、毛沢東と董必武(日大)の二人だけだった。

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遊覧船に乗って南湖上にある小島に渡るのだが、老若男女とりどりで、仏僧のツアーも見られ、船の前でみな騒々しく記念撮影し、まぁ完全に観光地と化している。こういうところも、いかにも現代中国だ。
島自体は、清の時代につくられた別荘・庭園として存在しており、これも観光地になっている。

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船を下りて、10分ほど歩いて「英雄公園」に。
南昌蜂起から長征・抗日戦を経て国共内戦に至る殉死者を祀る記念碑だが、2006年に整備されたもの。
こちらは紅船とは打って変わって誰もいない。
今になって「英雄公園」を整備するというのは、やはり政治的思惑が見えすぎて、今ひとつピンとこない。

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さらに数分歩いて、南湖革命記念館へ。
こちらは2011年に建てられた、さらに新しい革命史の博物館。いかにも巨大で、見た目は人民大会堂にしか見えないし、金にものを言わせている感じ。そういえば、日本のバブル期に乱造された巨大公民館、美術館を思えば良いかもしれない。
こちらは学生の社会科見学を含め、けっこう人が入っている。
身分証の提示は必要だが無料で、この辺はさすが社会主義国である。

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(初心を忘れるな、のスローガンが何とも微妙)

中では、アヘン戦争から辛亥革命を経て、中国共産党の成立、内戦と戦争を経て、新中国の成立から現代に至る170年の歴史を延々と展示している。巨大な建物に3フロア分もあるので、見るだけで相当疲れる。
しかし、展示内容は意外と(思ったよりは)客観的で、陳独秀や周仏海のような「裏切り者」についても、罵倒するような記述では無く、淡々と解説している(全て中国語だから完全に理解できるわけでは無いが)。あまりプロパガンダ、プロパガンダしていないところは好印象で、普通に見ていられる。
さすがに新中国成立後になると、あれやこれや「すっ飛ばしすぎ」なところはあるものの、そこは現代にまで掛かってくることだから仕方ないかもしれない。それでも、文革前後のことなど可能な範囲で客観的に伝えようとしている努力の跡は見受けられ、ソ連学徒としては色々葛藤が想像されて面白い。

自分が中国学徒だったら、もっと楽しめたのかもしれなかったが、とにかく色々勉強になった。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする