2019年05月17日

サザエさんからクロ現へ・続

今回私が受け持った「日語視聴説」(日本語視聴覚)の授業で使う主教材について、アニメからドキュメンタリーに転換したという話は以前した。
感触的には「概ね問題無さそう」と感じていたが、最近は便利なツールがあって、SNSを使って簡単にアンケートが採れるので、実施してみた。ちょうど半分終わったタイミングでもあったからだ。
約45人中、回答は32。結果は、以下の通り。
【授業内容について】
不満・かなり不満 0
普通 4
満足 13
大満足 15

【難易度について】
わからない・全然わからない 0
まあまあ 12
理解できる 11
よく理解できる 9

【教材の内容について】
全く興味ない 0
あまり興味ない 3
普通 7
興味深い 13
とても興味深い 9

自由回答については、「アニメが見たい」が最も多く(8)、次いで「映画」「歴史ドキュメント」「バラエティ番組」などの希望があった。
あとは「番組が長い」(クロ現は基本25分)、「二回繰り返してみる必要は無い」「設問が多い」というものがあったが、どれも一つずつだった。

内容の転換については概ね問題ないと見て良い。日本語選択者にアニメファンが多いのは確かだが、クラスの何割かは「アニメも漫画も見ない」という学生もいて、アニメに偏るのは望ましくない。だが、アニメファン層が最多であるのも確かなので、適度に加えるくらいでちょうど良いだろう。まぁ「何も授業で見なくてもいいじゃん」とは思うのだが。中国の一学期は17回も授業があるので、確かにニュース系ばかりでは、授業をやる方も辛い。
クロ現は(代が替わっても)、私が見ていても興味深いし、学生が「日本の現在」を知る上で、教材として作られたものよりもはるかに有用であるのは間違いない。
ただ中国の大学も、日本の1980〜90年代と同様、かなりアミューズメントパーク化が進んでいるため、ニュース、ドキュメンタリーに興味が持てないものも増えていることも確かだ。
今後の課題としては、社会経済問題だけでなく、もう少しバラエティに富んだテーマを取り上げて行く必要があるということだろう。

難易度については「まあまあ」が最多となった。未回答の学生も考えると、難易度に課題があるようにも見えるが、もともと視聴覚の授業は「聞いた内容を全て把握する」ことに目的を置いているわけでは無く、個人的には「大体の内容が把握できれば良い」と考えているため、「まあまあ」なら十分と考えている。
自分がロシア語科の3年や4年だった時に、同レベルのロシアのドキュメンタリー番組を見ても、恐らくは「まあまあ」と答えていたと思われる。
むしろ「わからない」「全然わからない」がゼロだったことが驚異的であり、それは漢字文化で文字情報が多い番組を使っていることが大きいと考えられる。

以上から、若干の修正は行うが、大方針に変更の必要は無いと考えている。
posted by ケン at 00:00| Comment(0) | 教育日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月15日

第二次日露開戦、否定される

【維新、戦争発言の丸山衆院議員除名=イメージダウン回避狙う】
 日本維新の会は14日、持ち回りの常任役員会で、北方領土問題の解決手段として戦争に言及した丸山穂高衆院議員(35)=大阪19区=を除名処分にした。
 太いパイプを維持する首相官邸に配慮して厳しい姿勢を示す必要があると判断。大阪都構想の是非を問う住民投票に向け、党のイメージダウンを回避する狙いもあるとみられる。
 松井一郎代表(大阪市長)は14日、市役所で記者団に「議員としてあるまじき行為、発言だ」と丸山氏を厳しく批判。議員辞職を促しているとした上で「今、辞めるべきだ」と強調した。
 丸山氏は10〜13日に北方領土の「ビザなし交流」に参加。同行記者団などによると、11日夜に訪問先の国後島の施設「友好の家」で元島民に「戦争で島を取り戻すことには賛成か反対か」「戦争しないとどうしようもなくないか」などと発言しトラブルになっていた。
 維新幹部の一人は13日に官邸側からの電話で問題発言を知ったという。この時点で党内には事態を楽観する空気もあったが、松井氏の強い意向を受け、丸山氏から提出されていた離党届を受理せず除名処分を急いだ。
(5月14日、時事通信)

日本はいい感じに香ってきた。
この丸山某、東大、経産省、松下政経塾、日本維新の会、国会議員という経歴。これだけでもパワーワード過ぎる。

東大出の後輩の「国家官僚なんてお勉強できれば誰でもなれる」「議員になりたいとか自己顕示欲が強いだけ」という言葉が頭から離れない。
実際、40歳以下で官僚を辞めて議員になる者は、程度の差や方向性の違いはあれど、「この手」の連中が多い。この点も私が永田町を見ていて「もうダメだ」と思ったところでもある。
エリートの決定的凋落である。

一方で、足立某もそうだが、こうした煽情的な発言をもって世論の注意を引き、一部の人気を集めるポピュリズム的手法を利用していたのは、維新の方であり、丸山某だけの問題では無い。政治に世界では、「無名よりは悪名の方が何倍もマシ」と言われ、とにかく「話題づくり」に血道を上げることが当選に不可欠とされる。少数政党では、その傾向がさらに強まるのは言うまでも無い。

もう一点、誰も指摘していないようなので、指摘しておきたい。
丸山某の発言の背景には政府の方針転換がある。
日本政府は従来「北方領土はロシアが不法占拠している」との主張を行っていた。これは、

「ソ連は第二次世界大戦において北方四島を占領したが、それらは北海道に属するものであり、戦争終結(日ソ共同宣言)と同時に占領を解除して、日本に返還されなければならない。だが、ソ連軍はそのまま居座っている」

という論旨だった。
これは後付けの論理で、日ソ共同宣言時には日本政府はそんな主張はしていなかったが、アメリカから「ソ連と仲良くしたら、沖縄返さないかもよ」(ダレスの恫喝)と言われて、震え上がって「すみませんでした!」と平謝りして、ソ連に対しては手のひらを返して「不法占拠」と罵り始めたことに起因している。
ただし、これはあくまでも「対ソ交渉はしない」というスタンスのためのもので、対外的には「すみませんが、そこは北海道の一部なんで、すみやかに赤軍を引いていただけないでしょうか」というものだった。

択捉や国後が「北海道の一部」などという主張は、戦前の地図を見れば一目で大嘘であることが分かるし、当時の人々も「それは無理ポでは」と思っていたのだが、日本政府が数十年にわたってプロパガンダを続けた結果、ごく一部のソ連・ロシア学徒を除いて、全員信じてしまっている。歴史研究者ですら、それを信じているのには本当に閉口させられる。

ところが、日本政府はここに来て対露関係改善の必要が生じたことにより、「不法占拠」論を一方的かつ何の説明も無く取り下げて、「無かったこと」にしてしまった。
政府としては「日露交渉の障害となる(そもそもロシアと話さないための根拠だった)不法占拠論を取り下げよう」という意向だったと推測されるが、何の説明もなされなかったため、これを敢えて穿って見た場合、

「(60年も言って聞かない)ロシアに立ち退きを懇願するのはもう止めだ!実力行使あるのみ!」

と解釈してしまっても、何の違和感も無いのである。これは政府側としては「そんな受け止め方をされるとは想像もしてなかった」と言うしか無いだろう。しかし、これは説明責任を果たさなかった方に問題がある。
そもそも政府の説明では、択捉、国後は北海道の一部であるのだから、少なくとも形而上あるいは論理上は自衛権の行使に何の障害もないのだ。
これを「北方領土に対しては自衛権を行使しない」と言うのは、あくまでも現政府の解釈であって、日本国が自衛権を認めて自衛隊を保有している以上、自衛権の行使範囲は時の政府によって変更可能なのだ。
これは、憲法第九条を恣意的に解釈して、自衛権と自衛隊を認めたことと、対ソ外交と対米従属の狭間にあって「択捉、国後は北海道の一部」と宣言してしまった日本政府の「合成の誤謬」だった。

恐らく丸山某は何の考えもないだろうが、結果的には彼の発言は問題の本質を突いていると言えるのだ。

ただ、敢えて丸山君に「上から目線」で教えてあげるとすれば、対露領土奪還戦争には日米安保は適用されないし、「第二次世界大戦の結果に対する異論、特に武力行使」は即座に国連憲章の敗戦国条項に違背、国連=連合国
に対する再戦と見なされる、ということである。
まぁ昔の軍令部次長によれば、「あと二千万男子が特攻すれば、日本は必ず勝つ」ということではありましたが(爆)
posted by ケン at 00:00| Comment(9) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月14日

幼保無償化で増税確定?

【幼保無償化法が成立 消費増税合わせ10月開始】
 幼児教育・保育の無償化を実施する改正子ども・子育て支援法は10日の参院本会議で与党などの賛成多数により可決、成立した。子育て世帯の支援が狙い。無償化は安倍政権の目玉政策で、消費税増税に合わせ10月に始まる。低所得世帯の学生を対象に大学など高等教育機関の無償化を図る新法も参院本会議で成立し、2020年4月に施行される予定。幼児教育・保育の無償化では、国の基準に満たない施設も含まれるため、安全面を中心とする保育の質の確保が課題だ。成立からの準備期間が短く、実務を担う自治体の混乱も懸念される。
(5月10日、共同通信)

幼保と大学の一部無償化にかかる予算は年間1兆5千億円以上と試算されており、消費増税分が充てられることになっている。金額の大きさを考えると、10月に予定されている消費増税の延期は難しいと考えられる。
ただ、住民税非課税世帯を対象とする幼保無償化の利用者は300万人、大学無償化の利用者は70万人以上が見込まれているが、前者はともかく後者は過剰な数値に思える。現在、大学などへの進学者数は年間60万人強であり、4年分とはいえ、対象者の見込みが多すぎるのでは無いか。

先にも述べたが、住民税非課税世帯というのは概ね世帯年収300万円以下を指すが、こうした家に生まれ育った子が、「授業料タダだから」と働かずに大学に進学するというインセンティブを持つのかどうか、かなり疑問が残る。

まぁこれも「やらないよりはマシ」ということなのかもしれないが、「一部無償化」のような制度は徒に「特権化」を誘発し、不公平感と差別を助長、行政コストが過大になる可能性もあるだけに、どうにも「良い手」には思えない。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 教育、法務、司法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月13日

なんちゃって無償化

【大学無償化法が成立20年度施行 低所得世帯が対象】
 低所得世帯の学生を対象に大学など高等教育機関の無償化を図る新法が10日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。2020年4月に施行される予定で、文部科学省は対象となる学生や大学などの確認作業を急ぐ。
 文科省によると、国や自治体が学生の授業料や入学金を減免するほか、生活費などに充当できる返済不要の「給付型奨学金」を支給する。対象は住民税非課税世帯を基本とし、夫婦と子ども2人(1人が大学生)の家庭の場合、年収270万円未満が目安。年収380万円未満であれば3分の1〜3分の2の額を支援する。高校卒業から2年を過ぎた学生は、対象外となる。
(5月10日、共同通信)

いかにも「ためにする」あるいは「一応やってます」というポーズのための政策。
そもそも世帯年収270万円未満で子どものいる家庭など、生きていくのもままならないレベルであり、高校にすらまともに通えないケースが多いだろう。そこで「学費がタダになるので進学できますよ」(厳密には違うのだが)と言ってみたところで、現実に制度を利用できるものは非常に少ない、恐らくは殆どいないだろう。
さらに言えば、この基準は現行の国公立大学の学費免除基準よりも厳しいと言われ、下手すると今免除されている人が学費を要求されるようになる恐れすらあるとのこと。

2018年の厚労省のデータを基に考えると、世帯平均年収545万円、中央値で426万円だが、これは全世帯のデータ。
標準世帯(子ども二人)を見た場合(2016年)、世帯平均で750万円、中央値で646万円、年収300万円未満は4.7%になっている。年収400万円未満でようやく12.6%になっているところを見ると、「年収380万円未満であれば3分の1〜3分の2の額を支援」の利用者が若干いるかもしれないというレベルだろう。

標準世帯年収で最も多いのが年収500万円台であることを考えれば、年収600万円以下、最悪でも年収500万円以下の世帯が制度の恩恵を受けるような制度設計でないと殆ど実効性が無いと考えられる。
中途半端な制度は行政コストがかさみ、変な不公平感を生むだけであり、止めた方が良い。
これでは一体何のための消費増税なのか、分からないだろう。

一部無償化で試算される予算は7600億円というが、現在9割以上占める学資ローンを半分でも給付型にして、低収入世帯には若干優先的に給付する仕組みにした方が、よほど健全だと思われるが、なぜそうならないのだろうか。
そもそも貧困対策をせずに(世帯年収300万円以下とか存在自体が憲法の生存権に違背している)、こんな泡沫的な「サービス拡大」を図ろうとするあたり、色々末期的なものを感じる次第。
posted by ケン at 12:00| Comment(7) | 教育、法務、司法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月12日

天皇制という不条理

【佳子さま、宮内庁の助言を拒み「一個人」ご発言で炎上】
 平成から令和にまたがる皇室の難題とは、すなわち「小室問題」に他ならない。
 眞子さまと小室さんとの結婚に関する行事が「2年延期」と発表されたのは昨年2月。が、小室さんは秋篠宮さまから提示された「金銭問題の解決」「経済的安定」という二つの課題をクリアしないまま、8月に渡米。11月には、お誕生日にあたり秋篠宮さまが“納采の儀を行うにはそれ相応の対応が必要”とのお考えを示されたのはご存じの通りである。
 「1月下旬、小室さんが母親の金銭トラブルに関し、代理人を通じて『解決済みと認識』などという内容の文書を公表したことで、事態はますます混迷を深めてしまいました」
 とは、宮内庁担当記者。が、眞子さまの小室さんを想うお気持ちは今も強く、これを後押しするかのように、3月には妹の佳子さまもICUご卒業にあたり、
〈姉の一個人としての希望がかなう形になってほしい〉
〈メディア等の情報を受け止める際に、情報の信頼性や情報発信の意図などをよく考えることが大切〉
 などと、一連の報道を疑問視なさるような文書回答をされたのである。さる宮内庁関係者が明かす。
「この内容については、事前に宮内庁の担当職員が佳子さまに修正をお願いしていました。『一個人』という表現とともに、あからさまなメディア批判でもあり、物議を醸すと判断したからです。ところが佳子さまは『父もしていることなのに、なぜいけないのですか』と、これまで度々持論を述べてこられた殿下を引き合いに、元の文面で押し通してしまわれたのです」
 結果、ネットでは“炎上”を招く事態に。
「眞子さまのみならず、佳子さまも現在、ご両親とは十分な意思の疎通ができていません。このご回答についても、事前に殿下がご意見を述べられることはありませんでした」(同)
 新時代に、不安の影はますます広がりそうである。
(5月9日、デイリー新潮)

週刊誌なので事実認定に若干の問題はあるものの、通常のメディアでは扱われないテーマなだけに仕方あるまい。

皇族は「皇族に生まれた」というだけで生活や教育が保証されるが、その代償として一般国民並みの自由や人権は奪われる。具体的には、居住の自由、移動の自由、言論の自由、職業選択の自由、思想信条や信仰の自由、公民権などがある。結果、日本は権利上の自由と平等が実現していないわけだが、「皇族は皇族であって、国民では無いから、国民の権利は認められない」という論法の上に「国民の平等」が成り立っている。

記事はサラッとさも当然のように書いてあるが、たとえ親王家であっても皇族の発言は全て当局の検閲が入っていることを示しており、皇族が自由な発言を行うためには「検閲違反」を行うしか無い状況に置かれている。
もちろん皇族は国民ではないため検閲に違反したとしても、法的に処分を受けるわけではない(治外法権)。また、憲法の建前上、第21条で検閲が禁止されているため、当局はあくまでも「助言であって検閲では無い」と言い張って、こちらも処分を免れる形になっている。本来、憲法に則るなら、宮内庁のヤクニンが皇族の発言にいちいち手を入れることなど「あってはならない」はずだが、皇族には憲法の第一条以外は適用されない。しかも、恐ろしいことに「担当職員」という、検閲の専門官まで配置されていることが分かる。

興味深いのは、「姉の希望をどうか叶えてあげて欲しい」という本来であれば、今時絶滅危惧種かよと思えるくらい妹の純情な「姉思い」の言葉を、官民そろってバッシングしていることだ。
その手法は「メディア攻撃ととられる(かもしれない)」という、あからさまに本筋を外した非難で、いかにも安倍政権の常套手段である「論点外し」の援用である。
また「一個人としての」が検閲に引っかかったところも興味深い。これは、皇族に「個人の権利は存在しない」という政府・宮内庁の意思表明であり、強要であることを示している。ネット上は「何好き勝手言ってるんだ」「小室某なんてダメに決まってるだろ」「皇族としてふさわしくない発言」旨の批判に溢れている。

確かに私も小室某は詐欺師臭がプンプンなので、実の娘だったら「いやいや、止めておけ」と強く言ったかもしれない。が、他人の結婚にどうこう言うのは、本質的に現行憲法の理念に反するし、たとえ実の子でも婚姻は自由意志に基づいて行われなければならない。そこを否定することは、憲法の根幹部分を否定し、権威主義体制への逆行を強めることになる。
だが、皇族に対してだけは、その憲法違反や人権蹂躙が許され、現行の天皇制はその上にしか成り立っていない。

こうした「娘たちの反乱」に対して秋篠宮が「強い指導」を行わず、同時に彼女たちを守ろうともしない姿勢に対しては、左右両側から強い批判を浴びている。聞くところでは、秋篠宮は重度の睡眠障害に陥っているという。
秋篠宮としては、皇族の一員としては「娘を指導」する立場にあるが、親としては「娘を守る」立場にあるだけに、どちらにも徹底できない思いがあるものと推察される。
個人的にはこの秋篠宮を批判する気には全くなれない。

この「皇室地獄」から脱却するための唯一の手段は「降嫁」、つまり「臣下に嫁ぐ」である。
かつての皇族は学校にも通わず、俗世とは完全に切り離されて育てられたが、現在では中途半端に普通の学校に通わされるため、「自分たちに自由も人権も無い」「皇室に生まれたという不幸」を嫌が応にも実感させられる。
少なくとも女子は、結婚さえしてしまえば、一般国民よりは制約があるとしても、概ね自由と人権が付与されるため、皇族の女子にとって恋愛と結婚は殆ど「蜘蛛の糸」のようなものになっている。
こうした事情が分からないと、佳子親王の発言の意味は理解できない。いや、ある意味では理解されているからこそ、「何勝手に逃げようとしているんだ!」というのがバッシングの源泉になっているのかもしれない。

この点、高円宮家の場合、母君が「やり手」なだけに綿密に調整して娘たちを上手く「片付けて」いるわけだが、母親の能力によらざるを得ないところも不幸極まりないと言える。もっとも秋篠宮の場合、王弟であるだけにより自由が効かないという問題もある。

逆に他国の王室の場合、皇位継承権が100番以下まで決められているケースも少なくなく、結果として婚姻の自由は相当程度認められている。日本の硬直的な制度が招いている側面も否定できない。

いずれにしても、天皇制が非人道を個人に押しつけることでしか成立し得ない制度であることを、リベラリストは思い知るべきであろう。
posted by ケン at 12:00| Comment(4) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月11日

中世の蛮風残す皇家

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ケン先生は共和主義者ですが、こういう話は好きです。
明治帝の頃なんか、普通に帝と家臣が相撲を取って、臣下が帝を投げ飛ばしたりしていたみたいだからなぁ。
posted by ケン at 12:00| Comment(3) | 日本語、日本史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月10日

ヤラないよりはマシだけどチグハグ

【政府、日朝首脳会談呼び掛けへ 拉致進展前提とせず】
 政府は日朝首脳会談の無条件開催に応じる用意があるとして、北朝鮮に早期実施を呼び掛ける方針を固めた。北京の大使館ルートなどあらゆるレベルの接触を通じ「条件を付けずに金正恩朝鮮労働党委員長と直接向き合う」とした安倍晋三首相の意向を伝達する。政府関係者が7日、明らかにした。
 拉致問題の進展を首脳会談の「前提条件」としてきた従来の交渉方針を転換した形。首相の呼び掛けに、金氏がどう対応するかが焦点となる。会談の無条件開催について、政府は大使館の公式ルートのほか、国際会議の場を利用した高官接触や、首相側近による非公式協議を通じて伝達することを想定している。
(5月7日、共同通信)

【北朝鮮に東京五輪のID付与せず 組織委、制裁が背景】
 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が、選手団参加や入場券配分の手続きを行うために各国・地域の国内オリンピック委員会(NOC)が必要とするIDなどの電子情報を北朝鮮NOCにだけ提供していないことが9日、分かった。北朝鮮国籍保有者の入国を原則禁じる日本独自の制裁が背景にあり、同国に厳しい姿勢を取る首相官邸に配慮した可能性がある。北朝鮮側は「五輪憲章の精神に反する」と反発、国際オリンピック委員会(IOC)を通して正式に抗議することも検討しているという。今後、日朝政府間の接触が実現した場合は、この案件も議題に上る可能性がある。
(3月10日、共同通信)

完全に時機を逸しているが、政府はようやく無条件での日朝交渉に転じる模様。
しかし、自ら拉致問題を掲げて交渉を途絶した結果、交渉ルートすらない有様。
国内的にも北朝鮮とパイプを持つ国会議員などを弾圧、あるいはバッシングした結果、こちらも関係が失われており、実はアントニオ猪木に頼るしか無いくらいにお粗末な状況になっている。
逆を言えば、猪木氏に象徴される少数派議員による議員外交は、正規の外交ルートが失われた場合の命綱になることを示しているわけだが、外務省はこれを絶対的に拒否し、ことあるごとに妨害してきた。やはり外務省は害悪しか無い省庁である。

また、北朝鮮と外交交渉に応じたいなら、当然五輪参加への便宜を図るべきところであるが、一方で五輪参加を拒否しておいて、「無条件の日朝交渉」のみを要求するというのは、余りにも虫が良すぎるだろう。

交渉手法にしても、「拉致問題を解決してから交渉」とか「北方領土の(日本への)帰属を決めてから交渉」とか、自国の都合を押しつけるだけのものであり、そもそも「双方の合意点を探る」という交渉の基本からして守るつもりが無い。

この辺の外交下手は日華事変時の「爾後国民党政府を対手とせず」や、ハルノートを一方的に「最後通牒」と見なして宣戦布告なしで奇襲攻撃を仕掛けた太平洋戦争の頃から一歩も進歩していない。
いっそのこと外務省の仕事は全て外交交渉の上手い国にアウトソーシングした方が良いので無いか(爆)
posted by ケン at 12:00| Comment(5) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする