2019年05月24日

ロシア世論も少しずつ軟化

【北方領土「合意を」41% 外務省、ロシアで調査】
 外務省は22日、ロシア国内で2月に実施した世論調査の結果を発表した。日ロ両政府が交渉中の北方領土問題の在り方を聞いたところ「両国が相互に合意すべきだ」が41%となった。「(北方四島が)ロシアに帰属し、今後もロシアに帰属する」は53%、「日本に帰属すべき確かな根拠があり、日本に帰属すべきだ」は2%だった。
 2016年3〜4月の前回調査とほぼ変化はなかった。日ロ首脳は昨年11月、日ソ共同宣言を基礎に平和条約締結交渉を加速する方針で一致。その後、閣僚や高官レベルで交渉を重ねているが、ロシア世論への影響は限定的となっている。
(5月22日、共同通信)

ロシア学徒としては、意外と日本に好意的な結果になっていると思う。
一時期、ロシアがイケイケだった時はこれよりさらに強硬だったことを考えれば、少しずつではあるが、世論も軟化していることが分かる。
とはいえ、日本ほどではないが、そこは大国意識が抜けきらないためだろう。

重要なのはまさしく「両国が相互に合意すべきだ」であり、この点はラブロフ外相ですら「相互に受け入れ可能な内容でなければ意味が無い」と繰り返し述べている。
日ソ共同宣言は条約であるが故に強い拘束力があり、いかにロシア国民といえど、「条約に書いてあるから」と言えば、それ以上強硬反対するのは難しい。つまり「二島引き渡し」である。
あとは、二島「プラスアルファ」の部分でどこまで日本が頑張れるかであり、同時にロシア側に対して魅力的な提案ができるかにかかっている。

その点「四島返還論を引っ込めて二島で妥協してやるんだから、ロシア側が譲歩しろ」的な外務省の塩対応ではいかなる合意も難しい。あれはむしろロシア側を遠ざけるものでしかない。
ロシア側が何度も「歴史を勉強して出直せ」と言うのは、まさにこの点で、いまや交渉に当たる官僚も全て1960年代以降のプロパガンダに洗脳されているものばかりになっているため、交渉を難しくしている。
歴史教育の功罪はあまりにも大きい。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする