2019年06月30日

【再宣伝】アンノウン・



継続戦争!!
頼むから俺が帰るまで終わらないでくれ!!
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【宣伝】帰ってきたムッソリーニ



ムッソリーニたんもご復活されるようで。
でも、夏休み後かよ〜〜。
それにしても「帰ってきた昭和帝」や「帰ってきた東条」ではどう見てもつまらなそうなところが辛い。
しかし、「国防軍の夜2」をコメディーにして映像化すればイケそうな気もする。
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2019年06月29日

教員の労働環境は改善可能である!

【中学教員の仕事時間、日本は48カ国中最長の週56時間 OECD教員調査】
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 経済協力開発機構(OECD)は19日、加盟国など世界48カ国・地域の中学校の教員らを対象に、勤務環境などを調べた国際教員指導環境調査(TALIS)の結果を発表した。日本の教員の仕事時間は週56時間で、参加国の中で最も長かった。2013(平成25)年の前回調査と比べても約2時間長く、働き方改革の議論が進む中、改善されていない現状が浮き彫りになった格好だ。
 調査はほぼ5年ごとにOECD加盟国などで行われ、日本は昨年2〜3月、全国196校の校長と教員3605人がアンケートに回答した。小学校が対象の調査もあり、日本は今回初めて参加。ただ、参加した国・地域は一部に限られている。
 調査結果によると、日本の中学教員の仕事時間は週56・0時間(前回53・9時間)で、参加国平均の38・3時間を大幅に上回った。しかし、このうち授業に使う時間は日本が18・0時間で、参加国平均の20・3時間を下回った。
 日本では、部活動などの「課外活動の指導」が週7・5時間(参加国平均1・9時間)、「一般的な事務業務」が週5・6時間(同2・7時間)−など、授業以外の仕事が他の参加国と比べて圧倒的に多く、それが全体の仕事時間を増やしている状況だ。
 小学教員の仕事時間も日本は週54・4時間で、調査した15カ国・地域の中で唯一、50時間を超えた。
 文部科学省では今回の調査が行われる前の平成29年12月、部活動を含む一部業務の外部委託の促進などを盛り込んだ「緊急対策」を示し、働き方改革を促していたが、改善が進まなかった形。文科省の担当者は「深刻に捉えている。学校現場で教員配置の充実といった対策を速やかに行っていきたい」と話している。
(6月19日、産経新聞)

労働問題を丁寧に報じるところは(今となっては)産経の意外な面であり、良い点である。

教員の労働問題は本ブログを始めた当初から指摘していたことであり、永田町に勤務していた時もずっと言い続けたことだが、状況はむしろ悪化してしまっている。まぁ現実に政治に参画して、十数年経てなお、誇るべき成果を殆ど挙げられなかったので、責任を取って辞めたという側面もあるのだが。
教員の労働問題は複雑な問題ではない。過去ログから再掲しよう。
「労働時間における授業等の割合」という点でも、日本は世界的に見て群を抜いて低い水準にある。だいたい小学校で4割弱、高校になると2割強といった具合。つまり、授業(+準備)以外の業務があまりにも多すぎるのだ。その他の業務が増えれば増えるほど授業の質が低下するのは道理だろう。その一つが部活である。
教員の勤務時間に占める部活動の割合は10〜20%に上り、これに学校行事とクレーム対応を合わせると軽く30%を超える。日本における教員の平均勤務時間は週約55時間で、この30%を削除すると38時間になって、OECD諸国平均となる。同時に、勤務時間に占める授業関連の割合は5割超に達するが、これはまだOECD平均の65%には届かない。教員を授業に集中させるためには、まだまだ「ムダ」を排する必要があるのだ。
(中略)
ちなみに、欧州の学校には日本の部活動に類するものはなく、授業が終わると生徒は学校から追い出されて校門を閉じられてしまう。授業を終えた教員は残務整理すると、さっさと「退社」する。日本の学校のように夜遅くまでは職員室に明かりが付いているなど決してあり得ない。休日も無く一日15時間も働かされる日本の教員と、週休二日の上に一日8時間労働がきっちり守られている欧米の教員を比べた場合、どちらのパフォーマンスが高いかという話である。
同様の話は太平洋戦争にも見られた。交替も無いまま、戦死するまで孤島に貼り付けられたままだった日本兵と、定期的にローテーションで後方に送られて豪州などで鋭気を養っていたアメリカ兵では、どちらのパフォーマンスが高いかなど比べるべくもないだろう。日本の「玉砕体質(Stand and die)」は戦後70年を経ても全く変わっていない。
「部活動の全面廃止に向けて」(2016.3.1)

要は部活動と学校行事とクレーム対応や給食費徴収などの雑務から教員を解放してやれば、既存の労働問題は(まだ課題は残るにせよ)ほぼ解決するのである。
しかも、これらはいずれも本来業務ではないのだから、原理的にはどれを廃止するのも文科省通達の一本で済むはずだ。やり方次第では法改正すら必要ない話である。

だが、ケン先生が主張したいのは行政の怠慢よりも労働側の怠慢である。
これも何度も指摘していることだが、日本では、教員組合が本来の業務であるはずの労働問題を軽視し、平和運動などの本来業務以外の活動に注力してきた歴史がある。この点も、何度も関係者と話したが、全く改善されなかった。
政党も同じである。日本の政党はブルジョワ・リベラルから旧式左翼に至るまで、憲法や平和問題ばかり訴えて、労働問題や貧困問題に殆ど無関心であり続けている。

例えば、イギリスやフランスあるいはドイツの教員組合は、毎年管理側と業務分担を細かく精査し、「教員がやるべき仕事」と「そうではない仕事」に分類、教員は後者には一切タッチしない仕組みが作られている。その交渉が不調なときは、学校現場でも普通にストライキが起き、授業が中止になる。しかし、これで保護者がクレームを付けることは稀だという。その結果、授業が終わると、教室はカギで閉められ、校門も閉鎖される。下手すると、教頭級が学校中を見回って、生徒を追い出す始末だ。教員は概ね自分の授業が終われば、サッサと帰宅する。欧州における勤務時間が短いのは、授業準備は自宅で行っているケースが少なくないためだ。

上記の表を見れば分かるとおり、日本の教員の授業時間数は決して多くないのに、勤務時間はその三倍以上に達している。しかも、そこには授業準備の時間は殆ど含まれていないというのだから、日本の教員の労働環境や教育環境がいかに悪質であるか分かるだろう。

教員の労働環境改善に対し、私以上の対案を出している政治関係者を見たことが無いのは、本当に深刻なことである。これも議会制民主主義の限界を示すものなのかもしれない。
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2019年06月28日

スタヴォル再戦

前回のプレイを見て、「九月」さんが「Stalingrad: Verdun on the Volga」をやってみたいと言うので、プレイすることに。
今回はソ連を持つことになった。

本作はユニットこそ多くないものの、南北に幅広いマップになっており、全体の戦局を把握して、適切な箇所に攻撃を加える、あるいは危険な箇所に予備兵力を持っておくことが要求されるゲームなのだが、これがなかなか難しい。

ドイツ側で言うと、初期配置が「何でこんなことに?」というくらいに具合が悪く、感覚のままプレイすると、すぐに攻勢が頓挫して、平押しになってしまう。平押しはソ連側にとって「望むところ」でしかない。
逆にソ連側は、ドイツ側のオーバーランを想定して、後方に予備兵力をおいておかないと、「取り返しの付かない」事態に陥ることになる。

九月さんのドイツ軍はまさにこれで、全戦線でそのまま平押しした結果、中央部で突破できないまま、ママエフ墓地にすら辿りつけず、南部の食料工場や河川港を占領するに止まった。

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中央部はソ連軍が最も手薄で、ママエフ墓地に予備兵力を送るのは意外と難しい。
だが、ドイツ軍も初期配置上、中央に戦力を持っていくのが難しくなっており、ここがポイントとなる。
恐らくは、前半戦において、南部と中部でオーバーランを起こして、ソ連側の予備兵力を奪っておかないと、勝利条件達成にまで持ち込めるか、難しくなってしまうのではないか。

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九月さんと拙い英語と中国語で検討を行い、同様の結論に達した。九月さんも「ルールは難しくないし、ユニットも多くないけど、凄い考える良いゲーム」との評価。
初めてだったこともあり、6時間近くかかってしまったが、最後までプレイできるプレイ・アビリティは本当に良い。
「こんどは攻守を入れ替えてやろう」ということになり、またプレイすることになりそうだ。
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2019年06月27日

参院選は自民勝利確定?

【18年度の税収が過去最高 60兆円超でバブル期超え】
 国の2018年度の一般会計税収が60兆円を超え、バブル末期の1990年度(約60兆1千億円)を上回って過去最高となったことが26日、分かった。好調な企業業績を背景に、賃金の上昇や配当の増加に伴う所得税の増加が寄与した。財務省が7月上旬に公表する。
 政府は10月に予定する消費税増税の効果を織り込み、19年度税収は18年度をさらに上回る62兆4950億円を見込んでいる。ただ、米中の貿易摩擦の激化を背景に世界経済の減速懸念が強まっており、今後も思惑通りに税収増が確保できるかどうかは不透明だ。
(6月26日、共同通信)

これで7月の参院選はほぼほぼ自民党の勝利で確定だろう。
恐らく、衆参同日選の場合、投票日が八月になってしまうことから、財務省の発表に合わせて参院選を戦い、確実に勝利する戦術を選択したものと思われる。週刊誌報道では、解散派の麻生氏と慎重派の菅氏との駆け引きがあった模様。衆参同日選をやらずとも、参院選で大勝できれば、主導権は維持できるという判断なのだろう。

この辺の判断は政治家のものであるだけに、推測は難しい。
私などは「確実に勝てるのだから同日選だ」と考えるが、菅氏は「より確実に行くべきだ」と考え、安倍首相もそちらを選択したことになる。

立民が参院選公約を発表していたが、旧民主党のリベラル色が前面に出ているだけで、特に斬新なところは無く、通常国会でも目立った活躍もなく終わり、野党共闘も脅威になるほどではない。
その意味では、解散総選挙という形にして「蜂の巣に手を入れる」マネは不要だという意見も分からなくも無い。

まぁそんなことよりも、G20後の韓国訪問を含めてトランプ大統領の言動の方が気になるな・・・・・・
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2019年06月26日

トランプ氏が日米安保破棄の意向?

【トランプ大統領、日米安保破棄の考え側近に漏らしていた−関係者】
 トランプ米大統領が最近、日本との安全保障条約を破棄する可能性についての考えを側近に漏らしていたことが分かった。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。トランプ大統領は日米安保条約が米国にとって不公平だと考えている。
 関係者によれば、トランプ氏は同条約について、日本が攻撃されれば米国が援助することを約束しているが、米国が攻撃された場合に日本の自衛隊が支援することは義務付けられていないことから、あまりにも一方的だと感じている。旧条約から数えて60年余り前に調印された安保条約は、第二次世界大戦後の日米同盟の基盤となっている。大統領は条約破棄に向けて実際に措置を取ったわけではなく、政権当局者らもそのような動きは極めてありそうもないことだと話している。トランプ氏の個人的な会話の内容だとして関係者らはいずれも匿名を条件に語った。万が一条約破棄となればアジア太平洋地域の安全保障に役立ってきた日米同盟を危うくする。日本が中国および北朝鮮からの脅威に対して防衛するため別の方法を見つける必要が生じ、新たな核軍備競争につながるリスクもある。
 日本の外務省に安保条約を巡るトランプ大統領の考えについて電子メールで問い合わせたが現時点で返答はない。関係者によれば、トランプ大統領は沖縄の米軍基地を移転させる日本の取り組みについて、土地の収奪だと考えており、米軍移転について金銭的補償を求める考えにも言及したという。また、トランプ氏が日米条約に注目したことは、世界の他の国々との条約においても米国の義務を見直そうという広範な検討の端緒である可能性もあると関係者2人が述べている。
 ホワイトハウスの報道担当者は24日夜、コメントを控えた。大統領はかつて個人的な会話で、日米条約の下での米国の義務を認識していると述べたことがあるが、同時に、他の条約についての立場と同様、より互恵的な関係を望んでいる。大統領が米議会の承認なしにいったん批准された条約を破棄できるかどうか、米国の法律では決着していない。トランプ大統領は5月の訪日時に、横須賀基地で米海軍の強襲揚陸艦「ワスプ」に乗船、乗組員らを前に、「米日の同盟はかつてないほど強固だ」と述べた。同基地について「米海軍の艦隊と同盟国の艦隊が共に司令部を置く世界で唯一の港だ。鉄壁の日米協力関係の証(あか)しだ」と語っていた。
(6月25日、ブルームバーグ)

本ブログの読者なら特に驚くに値しない話だとは思うのだが、中国でも国際関係や安全保障の専門家などに、「日米同盟は遠からず(恐らくこの20年内に)廃棄される、それも米国側からの提案で」と述べているのだが、なかなか本気で受け取ってくれない。
そもそも永遠に続く同盟や従属関係などは存在せず、ある同盟研究の泰斗によれば、歴史的に軍事同盟の平均維持年数はわずか7年に過ぎないという。70年近く続いてしまった日米安保こそ例外中の例外ではあるのだが、それも永遠では無い。
おかげで私が書いた「在日米軍が撤退する日」も、いつまで経っても中国紙に掲載されず、塩漬けされたままになっている。もう我慢できないので、近々若干改変してブログにアップするつもりだ。

専門家というのは、現状を過大評価する傾向が強い。特に技術や軍事部門ではその傾向が強く、例えば戦車勃興期の騎兵科や、空母勃興期の砲術科などは非常に象徴的だ。機関銃ですら、発明当初はイギリスやアメリカでは恐ろしく不評だった。
ソ連の瓦解を最初に予言したのは、ソヴィエト研究者ではなく、歴史学者・人口学者のエマニュエル・トッドだったし、ゴルバチョフが書記長に選ばれるなど、専門家ほど全く予想外だった。

日米関係でいえば、専門家であるほど「日米同盟」のメリットを高く評価し、デメリットを低く評価する傾向が強く、同時に「日米関係以外」の要素を軽んじる傾向がある。
それを否定するために書いたのが「同盟のジレンマと非対称性」(2014年05月29日)だった。
中国脅威論が強まり、アジアでの孤立が深まるほど、日本政府や自民党内で「見捨てられ」の懸念が強まり、「同盟強化」と「国際(実際は対米)貢献」が声高に叫ばれるようになる。ところが、日本が防衛力を強化し、軍事同盟を強化して、海外派兵の兵力や頻度を上げるほど、アジアの緊張が高まってゆく構図に陥っている。だが、アメリカにしてみれば、中国はいまや敵対者ではなく米国債の最大の引き受け手、つまり最大のスポンサーになってしまっており、日中間で緊張が高まれば高まるほど、アメリカにとっての日米同盟の価値が下がる(同盟コスト・リスクが上がる)状態になっている。

東アジア全般的には、中国を盟主とする非対称的同盟の波が広がっている。例えば明示的な同盟関係にはないものの、韓国はすでに米国の勢力圏を脱して自ら中華圏に加わりつつあるが、シュウェラーの言うところの「未来が保証される強国に従う」が適用されるかもしれない。韓国の場合、北朝鮮の暴発を防ぎつつ、日本の軍事大国化に対処せねばならない状態にある上、開発独裁やIMF改革に伴う国内矛盾が頂点に達しつつあり、いまや「遠いアメリカよりも近くの中国」とばかりに中国への従属を強めている。また、東南アジアや中央アジア諸国では「近隣諸国の動向に伴うドミノ効果」で中国の影響圏が拡大しつつある。

4月に米国のオバマ大統領が来日した際には、離日後に韓国、フィリピン、マレーシアと歴訪したものの、このことはアメリカがすでに「面」ではなく「点と線」でしか中国を封じられなくなっていることを示している。同盟国が少なくなれば、残された同盟国に対する(非対称的)要求が増えるのが道理であり、米国で「日米同盟を維持するからには、日本には相応の(増加分)コストを支払ってもらおう」という声が強まるのは必然だった。
但し、他方でアメリカの中には「東シナ海の無人島をめぐる日中紛争に巻き込まれるのはバカバカしい」という意見も浸透しており、「日米同盟のコスト(リスク)が上がりすぎて管理が難しくなっているが、かと言って日本を見捨てればドミノ現象で中華圏に入るか、独自路線で危ない橋を渡りかねない」と同盟自体を厄介視する向きが出ていることも確かだ。

また、トランプ氏が大統領選に勝利する以前、日本では大半の論者がクリントンの勝利を予想していた。しかし、ケン先生はトランプ氏の選出を予想していた。
自称有識者たちは大騒ぎしているが、アメリカ人なら普通トランプ氏かサンダース氏を選ぶだろう。ヒラリー氏の主張は、ソ連共産党におけるゴルバチョフらに対する保守派の批判にそっくりだ。ソ連研究者たちは笑いが止まらないに違いない。
(中略)
日本で「知米派」と目されるジャーナリストや学者がこぞってトランプ氏を非難しているが、これはトランプ氏が大統領になった場合、在日米軍が撤退し、日米安保体制が大幅に変更される可能性があるためだと思われる。
つまり、日本を支配する「安保マフィア」たちからすれば、トランプ氏やサンダース氏は自分たちの傀儡的地位を脅かす「悪魔」でしかない。安倍氏をホーネッカーに喩えれば、トランプ氏はゴルバチョフに相当するだけに、外務省を始めとする霞ヶ関にとっては悪夢なのだ。
ヤンキーならトランプ選びマス」(2016年3月24日)

実のところ専門家の予想ほど当てにならないものはなく、この点、アカデミズムとはつまらないところではある。

現状では、大統領の意向を周囲の者が必死に戒めている様子が窺える。これは、再選を狙うトランプ氏にとっては無視できないものなので、次の大統領選までは表面化することはないだろう。
だが、ト氏が来年の大統領選に再選した場合、周囲に遠慮する必要がなくなるため、「日米安保解体」を本気で進めてくる可能性がある。
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2019年06月25日

「無かったこと」にしてもどうにもならん

【「年金給付水準の低下」原案から削除 財政審が配慮か】
 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が麻生太郎財務相に提出した建議(意見書)で、原案にあった「将来の年金給付水準の低下が見込まれる」「自助努力を促すことが重要」との文言が削除されていたことがわかった。麻生氏が、老後の生活費が2千万円不足するとした金融庁の審議会報告書の受け取りを拒否したことなどで、老後の生活不安問題が夏の参院選の主要争点となる見通しだ。このため、財務省が安倍政権に配慮したのではとの見方も出ている。建議は19日の会議でとりまとめられ、提出された。財政悪化に歯止めをかけるため、社会保障の改革の必要性などを提言した。
 財政審はこの前回の6日の会議で、審議会メンバーら「起草委員」が作成した建議の原案を非公開で議論。関係者によると、原案では、年金について「将来の基礎年金の給付水準が想定より低くなることが見込まれている」「(年金だけに頼らない)自助努力を促していく観点が重要」などの文言が盛り込まれていたが、建議では削られた。
 年金をめぐっては、金融庁の審議会が3日、老後の生活費が「2千万円不足」するなどとした報告書をまとめたが、金融担当相を兼務する麻生氏が11日に「年金制度への誤解と不安を招いた」などとして受け取り拒否を表明したばかりだ。参院選を前に、都合の悪い事実を隠そうとしていると野党などが批判している。
(6月20日、朝日新聞)

私の言いたいことは全て「金融庁の年金報告書が「なかったこと」に」で述べているので、繰り返しになってしまう。
年金は株価予測と違って、保険料と給付金額の関係が非常に明快で、人口の増減や基金運用の正否は予測が外れることもあろうが、基本的には未来予測が可能な世界である。
それだけに基本的に年金額が低い日本の場合、「失われた30年」による収入低下もあって、年金だけでは暮らせない層が増えてゆくのは避けられない情勢にある。
また、2040年には65歳以上の高齢化率が40%近くなるのだから、大増税を行って税による補填を行わない限り、年金の給付額は低下せざるを得ないだろう。なにせ、保険料を負担する層と年金を受給する層が限りなく一対一に近づいてくるのだから。
年金制度そのものが崩壊する可能性は限りなく低いが、給付水準や受給開始年齢などの条件はさらなる悪化は不可避の情勢にある。

そうした「不都合な事実」を指摘した報告書を「無かったこと」にするのは、戦前の総力戦研究所の報告書やミッドウェー作戦の事前演習を彷彿とさせる。

政策の選択肢的には、報告書の通り現行のシステムを維持しつつ、市民の自助努力に委ねるか、さもなければ保険料ないし税を大幅に増やして給付水準の維持・向上を行う他ない。
後は、私が常々述べているように、年金以外のところで公営住宅の増設を行ったり、住宅補助金を出す仕組みを作ることが考えられる。この場合も、財源をどこに求めるかが問題になる。私の提案は資産課税である。

年金問題は本質的に鬼門で、ロシアのプーチン大統領ですら、年金問題で瞬間的に支持率を半分近くまで下げてしまったことがあるくらいだ。
いくら自民党が強いとは言え、それはあくまで「野党が弱すぎる」という相対的なものであり、選挙前の自民党が「無かったこと」にするのは戦術的には正しいのだろうが、戦略的には失敗するほか無い道である。
posted by ケン at 12:00| Comment(3) | 財政、社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする