2019年07月24日

Nemesis Burma 1944 (Legion Wargames)

新興のLegion Wargames社によるインパール作戦のゲーム。
ビルマーインド国境のみならず、フーコン渓谷や雲南方面までシミュレートしており、ビルマ方面(北部)全域の戦いを俯瞰することができる。
規模は大隊〜連隊、1ヘクス=16km、1ターン=2週間。

インパール作戦のゲームは、なんとか入手可能な範囲でOCSの「ビルマ」があったが、限りなくプレイ不可能(少なくとも全域は無理)だったので、諦めていた。
もちろん、様々な文献を読んで、「ハナから無理ゲー」なのは重々承知しているが、「何が、どう無理だったのか」仮想体験してみたい欲求は強かった。せっかく「シミュレーション・ゲーム」というツールがあるのだから、シミュレートしてみたかったのだ。

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マップはフルマップより少し大きめながら、ヘクスが大きいため、「広い」感じはしない。
しかも、日本軍の初期配置線からインパールまでは、最短で5ヘクスしかなく、並べてみると「ホントこれ大丈夫なんだろうな?」という気持ちと、牟田口的な「たかが80kmなんだから、気合いで行けるだろ!」というキモチになってしまう。絶対ワナだ!
また、雲南方面の中国軍はとてつもない規模で国境をびっしり埋め尽くしているものの、そのQV(部隊の素質)は最低の「1」で、自分から接敵することもできない、やる気のなさ。
当然ながら、初期配置時(44年3月)にはチンディット旅団が降下済みなので、日本軍はかろうじて補給線は繋がっているものの、主要道路は寸断されまくりの状況にある。さらにフーコン渓谷からは、米式装備の中国軍が進んでくるが、防衛兵力は圧倒的に足りない。
肝心のインパール方面はまともな道路が一本しか無く、そこは英軍の戦車や砲兵がガッチリ守っており、日本軍的には山道を通って進むしか無い。史実通りとはいえ、第一ターンの機動を考えただけで萎えそうになる。
この状況で「攻勢」を始めること自体、ちょっと信じがたい精神である。
こういう全体状況が俯瞰できるところも、シミュレーションゲームの醍醐味だ。

ただ、いかんせんルールが厄介すぎる。
決して難解なわけではないのだが、ZOCもあるような無いような話だし、部隊の素質によって「やれること」が少しずつ異なるし、戦闘ごとに「満足ポイント」や「悩みポイント」(継戦意思みたいなもの)が両軍で上下するため、処理することが非常に多い。
要は難しくは無いのだが、一般的なゲームと「少し違う」ところや例外事項が非常に多いため、「俺、ホントに正しくプレイできてる?」と毎回確認しないと不安になりそうだ。

今回は並べて、ルールを確認しながらプレイしたものの、確かにインパールの隣接ヘクスまでは行けそうではあるものの、その辺で英軍とドロドロの殴り合いを続け、日本軍は雨期になって補給切れになってボロボロになる、という形にしかなりそうにない。いや、それどころか、「そもそも(史実で一ヶ月以上占領した)コヒマなんてどうやって行くの?」という感じ。
序盤を二回プレイして検討した結果、第一ターンに山道を敵ZOCに入らずに二倍移動・突進するのが「お手前」なのではないか、という話になり、「次回やる機会があれば、それを試してみよう」ということになった。

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第一ターン終了時

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フーコン渓谷方面

歴史再現性、納得度が高く、プレイアビリティも決して低くなく(処理することは多いが、処理回数は少ない)、慣れれば一日でプレイ可能なレベルなのだが、いかんせんルールが特殊(ちょっとだけ違うというのが逆に厄介)で処理が煩雑であるところが、好みを分けそうだ。
そして、日本軍プレイヤーは、自分に牟田口でも憑依させない限り、攻勢を続けようというモチベーションを維持するのが難しいのではないかと思われる。

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史実的にはこんな感じで突進した模様

何はともあれ、日本人ならば、一度はプレイして損は無い作品である。
posted by ケン at 15:45| Comment(2) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする