2019年08月19日

他人の前で本音が言えない日本

【JOCが理事会を非公開に 山下会長「本音で話すため」】
 日本オリンピック委員会(JOC)は8日、東京都内で臨時理事会を開き、1989年の発足以来、報道陣に原則公開していた理事会を、完全非公開にすることを決めた。山下泰裕会長は、公の場では話せないことが多く、理事会の議論が低調だったとして「表に出せない情報も共有して、本音で話し合い、スポーツ界の発展のために役割を果たす」と説明した。
 出席理事24人のうち、賛成19、反対4、保留1の賛成多数で決まった。JOCは89年に日本体育協会(現日本スポーツ協会)から独立後、人事案件などを除き理事会を原則公開していた。次回の9月10日から非公開となり、理事会後の説明や資料配布などで透明性を確保するという。
 東京運動記者クラブJOC記者会は7月下旬にJOCから方針を伝えられ、「時代の動きに逆行する。高い公共性を備えるJOCの理事会を公開しないのは、国民の理解も得られない」などとする抗議文を提出していた。
(8月8日、朝日新聞)

「透明性を確保するために会議を非公開にする」−禅問答かよ!

実際、旧民主党も部門会議などを完全公開にしたことがあったが、行政側が情報提供や説明を拒む、ないし遠回しにしか言わなくなり、国会議員は議員で目立つための主張が増え、収拾がつかなくなっている面はあった。
必ずしも機密情報でなくとも、不確定な情報や未公開・未整理の情報をマスコミが切り貼りして流布されて無用の混乱を生むことは、私にも想像できたので、個人的には部会などの公開には反対だった。

とはいえ、その一方で党の役員会や幹事会などの意思決定機関において、議事録も存在しないことは大問題だった。
誰がいつ、どのような経緯と根拠をもって、重要な意思決定をしていたのか、後日検証できないからだ。
この一点だけでも、民主党や立民に統治者としての資格はない。
ソ連共産党の政治局でも議事録をとっていたことを考えれば、日本の内閣が閣議の議事録をとっていないというのは、前近代の悪弊であり、明治帝政のなせる業である(むしろ天皇の方が側近がメモをとっていることが多い)。

確かに現時点での公開は必要ないかもしれない。
だが、JOCのような汚職や談合の疑惑、あるいは過大な予算やボランティアの扱いなど、不透明かつ不自然な意思決定が疑われている組織が、いまこの段階で「理事会を非公開にしないと本音で話せない」と宣言するのは、自ら疑惑の山を肯定するのに等しく、ほとんど自殺行為になっている。
しかも、議事録すら無いとなれば、「五輪が終わるまで耐えれば大丈夫(後はどうにでもなる)」と考えていることは明白であり、五輪そのものが「絶対悪」であることを示してしまっている。
posted by ケン at 12:00| Comment(4) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする