2019年10月16日

日本海で北朝鮮が挑発?

【小銃で威嚇の北朝鮮公船 大和堆で「領海」主張し退去要求】
 日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)にある「大和堆(やまとたい)」周辺で先月、海上保安庁の巡視船が北朝鮮公船とみられる船舶に小銃で威嚇される直前、北朝鮮側が日本側に無線で「領海から即退去せよ」と要求していたことが26日、政府関係者への取材で分かった。こうした発信は極めて異例で、政府は日本海の海洋権益をめぐり、北朝鮮側が先鋭化した恐れもあるとみて警戒を強めている。
 8月23日午前9時半ごろ、石川県の能登半島沖約378キロの日本のEEZで違法操業を監視していた水産庁の漁業取締船が、北朝鮮海軍のような旗を掲げた小型高速ボートに接近された。海保によると取締船の通報で巡視船が駆けつけた後の同日午後1時ごろ、北朝鮮側が英語で「領海」を意味する「territorial water(テリトリアル・ウォーター)」という用語を使い「即時退去」を要求してきた。
 付近には北朝鮮国旗を塗装した大型貨物船も航行し、いずれかが無線発信したとみられるが、国籍や所属などは名乗らなかった。翌24日朝には同じボートが巡視船の約30メートルまで接近し、乗組員が小銃で威嚇してきた。現場は日本のEEZで、本土から12カイリ(約22キロ)内の北朝鮮領海からも遠く離れている。
 政府関係者によると、日本のEEZでは、北朝鮮当局が自国船の操業状況を監視する形で日本の主権を侵害している疑いも指摘されている。北朝鮮は、海洋水産業を「戦闘」として国策で推進。今回の日本政府の厳重抗議に対し「専属経済水域への不法侵犯を自衛的措置で追い払った」などと反論している。8月23、24両日はボートや貨物船周辺で北朝鮮漁船は操業しておらず、北朝鮮側が軍旗や国旗を明示した上で、日本側の主権行使に対抗する姿勢を明確にした可能性がある。
(9月26日、産経新聞)

SLBMを含め北朝鮮側は激しく蠢動しているが、いかんせん日本側は国交が無いだけに、良くも悪くも米朝交渉頼みとなっている。
霞が関、自民党としては、米朝交渉が決裂し、米軍が北朝鮮に侵攻するケースが望ましいと考えているようで、実際に水面下では何度も米側に要請しているという。
だが、これは二次大戦末期の「ソ連の仲介」みたいな話で、アメリカにとってリスクが大きいばかりでメリットは殆ど無い。百歩譲っても、中国と協同歩調を取らなければ無理だろう。

これまでは最前線が北緯38度線にあり、1991年以降はソ連の脅威もなくなって、中国・北朝鮮は有効な海軍力を持っておらず、昭和帝政日本にとって「最も安全な時代」を過ごせたわけだが、いまや海軍力において中国に追い越され、米海軍に依存する形となっている上、冷戦の最前線が日本海に移行しつつある。
今後、韓国との関係がさらに悪化した場合、韓国への対応も必要になってくるだろう。

海上自衛隊は人員不足で現有艦艇を運用するのもギリギリ、本来退役する艦艇の寿命を延長している有様で、外交で対処するか、軍拡するかという選択が迫られている。
そこで、「せめて日露平和条約だけでも」というのが安倍政権の目論見だったが、ロシア側は二島返還だけでは認めず、日本側は歴史問題で譲歩しないため、交渉は難航している。
国内は消費税を上げたばかりである上、「痛税感緩和」と称して増税分をばらまく有様にある上、景気の動向も不安定で、当面はさらなる増税は難しいだろう。

また右派メディアや論者を中心に北朝鮮の脅威を煽り立てる風潮も出てきているが、左翼・リベラル陣営は有効な対抗策を掲げることができず、今後はさらに辛い展開となりそうだ。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする