2019年12月16日

ケン先生が見た一人っ子政策の悲劇

(ゲーム)カフェに行くと、白髪の女性が一人、じっとゲームをしているのを見ている。
プレイするのでも無く、たまにルールを読んだりしている。
ボードゲームはまだしも、特にウォーゲーム分野では、日本も中国も女性のプレイヤーはまず見ない。
しかも、中国はゲーマーの平均年齢が20代から30代初めと、日本より20歳近く低い。

結局その女性はしばらくして帰られたので、誰だったのか聞いてみたところ、この春に若い20代のサークルメンバーが病気で亡くなり、そのご母堂だという。私が来た頃には、そのゲーマーは体調を崩しており、殆ど来ていなかったそうなので、私が知らないのは当然だった。

亡くなったメンバーは一人っ子だったそうで、ご母堂の様子を見ても、結構な高齢出産だったのではないかと想像される。彼女は「みんなで遊んでやって下さい」と、息子の遺品となったゲームを持って来られたのだという。
小さめのボードゲームとプレステのソフトが何本か、という感じだったが、何だか見ているだけで辛いものがある。ご母堂が気丈にされていたことが、なお辛い感じがする。
こうやって間近で一人っ子政策の負の側面を見てしまうと、色々考えてしまうものだ。

また、授業で学生の本の紹介と書評の課題を課したところ、ある学生が一人っ子政策を主題とした小説を紹介しつつ、「私も弟がいるが、一人っ子政策に殺されるところだったが、一族から金を借りて罰金を納めて、弟の生命は何とか保障された」旨の主張をするので、「おいおい、大丈夫かよ」と内心ハラハラさせられた。

一人っ子政策が廃止されたのは2015年のことで、学生の世代はまだまだ一人っ子が多いわけだが、少しずつ豊かになってきたせいか、聞いた感じでは、半分強の子に兄弟がいるようだ。中国の合計特殊出生率は約1.6と「日本よりはマシ」程度だから、こんなものかもしれない。
しかし、「政府によって強制された」歪みというのは、日本と大きく異なるところであり、今後も人々から話を聞いていくつもりだ。
posted by ケン at 12:00| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする