2020年01月31日

対米依存さらに増す勢い

【双務性追求の努力必要 日米安保条約改定60年・河野前統合幕僚長】
 日米安全保障条約改定から19日で60年。改定は日本が一方的に米軍基地を提供する片務性を解消し、米の対日防衛義務を定めた。しかし、歴代米政権の中でもトランプ大統領は露骨に「日本は米国を守れない」と条約の不平等性を主張し、対価として米軍駐留経費の負担増を迫る。日米同盟の在り方について、自衛隊制服組トップを歴代最長の約4年半にわたり務めた河野克俊・前統合幕僚長(65)に話を聞いた。河野氏は「憲法上の制約はあるが、条約の双務性を高める努力が必要」と語った。
 河野氏は、1960年の安保条約改定時は米の対日防衛義務を定めた5条と日本が基地を提供することを規定した6条で釣り合っていたと指摘。一方で「日本は経済力と防衛力を増し、米国の国力が相対的に落ちたことで、米には条約上の不満がたまっている」と話す。
 米国に日本防衛義務を課した安保条約5条は日本の施政下におけるいずれか一方への武力攻撃に対して日米が対処すると定めている。しかし、日本が米国を防衛する義務は規定されていない。河野氏は沖縄県・尖閣諸島有事が起きた場合を例に挙げ、「自衛隊が当然、正面に立ち、安保条約5条の対日防衛義務の適用対象なので米国は支援するだろう。しかし、米国民は海兵隊の若者を送ることに納得するだろうか」とも話す。
 一方でトランプ大統領が駐留経費の負担増を求めていることには「日本は相当負担している」とも語る。根本的に米の不満を解消するには、憲法9条の制約はあるが、条約を双務性に近づける努力が必要だと強調。その例として、安全保障関連法で米国のような密接な関係にある国への攻撃により、日本の存立が脅かされる「存立危機事態」に限定的な集団的自衛権行使が認められたことや、平時に米軍艦艇を守れる「米艦防護」を挙げた。
 2017年に初めて実施した米艦防護では「日本は変わった」と米側から感謝されたという。河野氏は「同盟の基本は自衛隊と米軍がリスクを共有して戦うことだ。旧安保条約は敗戦国と戦勝国の条約だったが、時代の変化とともに対等な同盟にしなければならない。これをお金の話にすると同盟としての信頼に寄与しない」とも述べた
(1月19日、時事通信)

中国が強大化し、日露交渉が不調な現在、「中露と対抗」という選択を採るならば、対米依存を深めるほかに選択肢は無い。
「日米同盟の強化」や「対等な同盟関係」というのは、あくまでも修飾語に過ぎない。
アメリカが覇権国家で、日本がその衛星国である以上、「対等な同盟」など存在し得ない。

アメリカにとって中国の強大化は、極東における覇権護持のコストとリスクが高まることを意味する。
トランプ大統領が米朝和解を進め、日本や韓国に対して負担増を要求するのは、コスト増に対する自然な対応である。
逆に日本政府としては、アメリカの極東関与(勢力圏の維持)を少しでも延長させるためには、「アメリカにとっての日本の価値」を高めるしかない。
それは、財政的支援と軍事的支援の両面で果たさざるを得ない。前者は日米貿易交渉であり、後者は中東・アフリカへの自衛隊派遣となって現れる。こうした傾向(対米貢献のさらなる深化)は、中国の強大化に伴ってさらに加速してゆくだろう。

現行の昭和帝政がアメリカの保護を前提として成立している以上、「米軍の撤退」はベルリンの壁と同様に、昭和帝政の瓦解に直結するため、日本政府は血反吐を吐いて倒れるまで、「アメリカに対する貢献」を続けようとするに違いない。

以上の点は、自民党であれ、立民・国民等の連合系野党であれ、基本方針は変わらないので、どちらにしても「アメリカとの縁の切れ目が昭和帝政の終焉」と見て間違いない。
我々は「その後」を見据えて、今度こそ明治帝政の息の根を止めるべく、努力しなければならない。



posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする