2020年05月07日

コロナ渦で進む格差拡大

【米億万長者の資産、新型コロナ危機下で10%増加=調査】
 米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)やテスラのイーロン・マスクCEOなど米国の億万長者の資産合計が、新型コロナウイルス危機下でおよそ10%増加したことが、米シンクタンクの政策研究所の調査で明らかになった。米経済はリセッション(景気後退)に直面しているが、ビデオ会議の急増などを背景にビデオ会議システムを手掛ける米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズなどの株価が急騰。これが億万長者の資産拡大に寄与している。
 一方で、米新規失業保険申請件数は過去5週間で約2650万件に上っており、調査の共著者であるチャック・コリンズ氏は「非常に不平等な犠牲を伴っている」と述べた。調査によると、今年1月1日から4月10日にかけて、米億万長者34人の純資産は数千万ドル増加。ベゾス氏やマスク氏、ズームのエリック・ユアンCEOを含む億万長者8人の純資産合計は10億ドル増加したという。
 マスク氏が18.5%保有するテスラ株は年初から73%上昇。ベゾス氏が15.1%保有するアマゾン株は今年に入り31%上昇した。調査によると、米億万長者の過去10年間の資産増加率はインフレ調整後で80.6%に達した。
(4月24日、ロイター)

日本でも、コロナ渦で多くの非正規労働者が収入源を失い、金利の高い借金をしてどうにか食いつなぎ、ネットカフェ難民はホームレス化が進行している。
その一方で、資産家たちは株などで儲けると同時に、倒産や廃業した企業の資産を底値で買い取って、資産を肥え太らせている。金価格も高騰の一途にある。
非正規労働者は狭い1ルームのアパートに押し込められて「いかに食いつなぐか」と悶々と悩む一方で、資産家は広大な別荘で優雅にGWを過ごしている。
教育ですら、公立学校に通う者は少なくとも五月末までは授業も受けられず、オンライン授業など準備すらされていない。しかし、私立学校ではオンライン授業が既に始まっているか、連休明けに開始するところが少なくない。

この情景は戦時下にも似ている。
アジア太平洋戦争下の銃後では、多くの「不要不急」とされた商店を始めとする産業が休業や廃業に追い込まれる一方、軍需産業だけは特需が続いた。
また、都市部に集住する低所得層は空襲によって家を失い、路頭に迷い、かろうじて持ち出した家財は暴徒に奪われる有様にあった。その一方で、富裕層は箱根や軽井沢で優雅に地方ライフを満喫していた。

戦後、GHQが主導する形で、農地改革、財閥解体、華族廃止、シャウプ税制など経済格差を是正するための革命的改革が強行されたが、それなくしては秩序が保てず、天皇制そのものが危機に陥ると考えられたためだった。何より昭和帝が終戦を決断したのは、「このままでは国内で共産革命が発生する」と危惧したことが大きいとされている(「国民の生命を云々」はプロパガンダ)。

今回の場合、同様のことはアメリカや日本だけでなく、全世界的に発生しており、すでに(いつものことだが)フランスでは暴動が頻発している。
霞が関や自民党は「国民の生命のため」と称して外出自粛を「要請」しているが、これは「国民が勝手に外出しないだけ(だから補償はしない)」と言い訳するための方便に過ぎず、実際には国民からの収奪を強め、自分たちの利権を拡大させている(結果的にだとしても)。
世界の不安定化は急速に進み、日本国内でも戦後帝政の崩壊が始まるかもしれない。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする