2020年05月26日

「委員会中に小説」の何故

【ワニ動画に続き小説も 検察法案審議中に自民・大西議員「読んでいたのは衆院のやつ」】
 検察官の定年延長を可能にする検察庁法改正案をめぐる13日の衆院内閣委員会で、委員の大西宏幸議員(自民)が、野党議員と担当相の審議中に戦記小説を読んでいたことが判明した。同じ日の委員会では、委員の平井卓也・前科学技術担当相(自民)が自身で持ち込んだタブレット端末でワニの動画を閲覧していたことに野党などから批判が出ている。与党委員の相次ぐ不謹慎な行為は、法案審議に影響を与える可能性もある。
 衆院内閣委員会で検察庁法改正案の審議中に読書をする大西宏幸議員。読書は武田良太行政改革担当相(奥左から2人目)の答弁中も続いた=2020年5月13日午前10時9分
 大西氏は審議中の同日午前9時52分ごろ委員席で黒色のカバーをかけた本を開いた。本は小説「皇国の守護者1 反逆の戦場」(中公文庫)とみられ、約20分にわたって読み続けた。
 衆議院規則は「議事中は参考のためにするものを除いて新聞紙及び書籍等を閲覧してはならない」と規定し、同規則は委員会の議事にも準用される。「皇国の守護者」は架空の世界を舞台にした戦記小説。同委員会で審議中の検察庁法改正案などとは無関係で、大西氏の行為は同規則に反する恐れがある。
 大西氏は大阪1区選出で当選2回。毎日新聞の13日の取材に対して「小説は読んでいない。読んでいたのは衆院のやつ」と説明した。その後、本のタイトルを伝えて改めて説明を求めているが、具体的な回答は返ってきていない。
(5月15日、毎日新聞)

これも職業政治家以外には理解できない話。
日本の議会の場合、議員は政府に質問し、政府が答弁するのが原則で、議員同士が議論する場は実は憲法審査会など非常に限定されている。しかも、政府側は質問に答えることのみ許されており、議員と大臣などが議論する場としては設定されていない。

その結果、質問する議員以外は、議論に参加するわけでも無く、そもそも議論していないのだから、本当に「ただ座っているだけ」の存在なのだ。だから、往々にして無駄・有害なヤジを飛ばすことになる。しかも、ヤジは許されているのだから、マジでタチが悪い。

にもかかわらず、出席義務だけは厳しいため、委員の過半数が出席していないと委員会は成立しない。すると、どうしても手持ち無沙汰になってしまうのだ。
日本以外の欧米諸国では、出席義務が緩いところが多く、下手すると採決すらオンラインになっていたりする。

この辺、全く議会を改革してこなかった日本は何周も周回遅れになっており、結果的には野党議員が質問して、大臣は全く関係の無い話をして時間を潰し、与党議員はお経を読むだけ、みたいな舞台になってしまっている。

また、個別的には、今どき委員会はネットで中継されており、テレビの解像度も上がっているだけに、「内職」なんてよほど上手くやらないと(カメラの範囲外でやらないと)すぐにバレてしまう。つまり、本人が間抜けなだけではあるのだが。

改革すべき点としては、委員会・本会議の出席義務を緩和する、議員同士(あるいは立法府と行政府)の議論の場を作る、オンライン投票を認める、行政側の答弁が適切であるかどうかを審査する場を作るなどが考えられる。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする