2020年10月28日

料金徴収経費が高いから法律で市民のテレビ保有を管理しろだと

【NHK、テレビ設置の届け出義務化を要望 総務省会議に】
 NHKは16日、総務省の有識者会議で、テレビなどの受信機を設置した場合、同局への届け出を義務化するよう制度改正することを要望した。テレビがない場合の届け出や未契約者の氏名、転居先の住所を公的機関などに照会できる制度の導入も求めた。不払い対策などとみられ、有識者からは慎重な対応を求める意見が相次いだ。
 NHKによると、全国の世帯の約2割は受信契約を結んでいない。受信者情報が把握できないことから、未契約世帯への訪問のための人件費などに年間約300億円がかかり、繰り返し訪問することでクレームやトラブルも発生しているという。NHKの松坂千尋専務理事は「人海戦術による極めて不本意な経費がかかっている」と述べた。
 一方、有識者からは「氏名照会は適切な方法なのか」「NHKに届けなければならないという心理的苦痛が生じる」などの慎重な対応を求める意見が相次いだ。
(10月16日、朝日新聞)

「料金徴収経費が高いから法律で市民のテレビ保有を管理しろ」だと?!

「料金徴収経費が高いから法律で市民のテレビ保有を管理しろ」とのたまうNHK。契約の自由やプライバシーといった市民的自由、基本的人権について全く理解しようともしない連中が、「公共放送」を僭称している。

この問題は過去に何度も触れているが、過去ログから引用しておく。
NHK受信料について、放送法第64条は「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と規定しているのみであり、実質的な契約義務こそ記されているが、実のところ支払い義務までは規定していない。これは本来「契約は双方の意思の合致によってのみ成立する」(契約の自由)という近代私法や憲法の理念にそぐわないシステムを合法化させるためのギリギリの妥協であり、受信料支払いの義務化が実現してこなかった所以である。
その唯一の例外が税金であり、その例外性故に憲法に「納税の義務」が記されている。

危険物の取引を行政が管理下に置くのは、公共の福祉と安全を脅かす恐れがあるためであり、これは正当なものだ。
しかし、テレビの保有は公共の福祉と安全に影響するものではなく、いかなる理由があっても行政が管理すべきものではない。
まして、「料金徴収のコストが高いから」など一企業の自己都合によって、国民の権利に重大な侵害を与えることなどあってはならない。

NHKは国営放送とスクランブルのかかる民営放送に分割するほかないだろう。

なお、立憲民主党は日放労の支援を受けているため、これを批判できない。

【参考】
・NHK受信料をめぐる決定的課題
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする