途中、東名掛川で下りて高天神城へ向かった。
掛川インターからは15km超のところにある。ゲームマップで見ると、もっと海沿いのイメージだったか、それほどでもなかった。
世に知られる堅城だが、調べてみると標高は132メートルしかなく、「山城つーても、ほぼ平山城じゃん。何がそんなに凄いのきゃ?」と思っていたのだが、「事実は小説より奇なり」だった。



100mちょいと言っても、山の傾斜が半端なく、断崖絶壁とも言える場所も多く、武装して登ること自体が難行苦行だ。
両手に武器を持っていたら、登るのは困難で、まして下から上を攻撃するなど、ほぼほぼ無理な感じ。
そのため、戦闘正面は恐ろしく狭い上に急坂で、仮に大兵力で包囲しても投入できる兵力は限られるため、意味はない。
山頂部は非常に狭く、籠城できる兵も少ないが、その割に山全体は長く広がっており、全ての出口を封じるためには相当数の兵が必要となる。
確かに非常に厄介な城であり、強襲するなど、「何をバカなことを」という話でしか無い。これを二の丸まで強襲で落とした勝頼が過剰な自信を抱いてしまったとしても、おかしくはない。
城跡もほどよく整備されており、様々な遺構が確認できて面白かった。




ただ、高天神城は主要な街道から離れており、大軍を籠城させるには不向きな山城でもあり、これを無理して攻撃する理由がわからない。
逆に落としたとしても、武田家がこれを維持するのは容易ではなく、実際に勝頼は同城を見殺しにして、それが家臣内での評判を大きく下げるところとなった。
私がプレイヤーだったら、放置の一択だと思うのだが、当時の人的にはどうだったのだろうか。
3日間の「山歩き」でへばりつつあったところに、最後の高天神城がもっともきつく、久しぶりに足にきていた。
今回の旅は三人全員運転できたので、一人は常に休息できる形となり、それも良かったが体力を考えると、やはりこの10年内に色々回っておくべきであることを再確認した次第。