2021年01月01日

2021年は何故か東京発

明けましておめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。
本年もよろしくお願い申し上げます。

去年は結局中国に渡航できず、一年間延々とオンライン授業を続けて終わってしまいました。
いかんせん、オンライン用にイチから授業内容を見直し、作り変えなければならなかったため、休日は休めても平日は非常に多忙で、ロクに本も読めないほどでした。オンラインは課題も多くなりやすいため、添削作業が増え、たとえ休日でも朝起きて家を出るまでは添削してる感じでした。

私も当初はオンライン授業を支持していましたが、実際に一年間続けてみると、学生のモチベーションは低下の一途を辿っており、対面授業の水準を維持できる学生は20〜30%というのが肌感覚です。
確かに全てを対面にする必要はないと今でも思いますが、全てをオンライン化するのは、少なくとも語学では難しく、仮に語学で行う場合はオンラインであっても10人以下のクラスにする必要があると思います。
その意味でもいい加減渡航しなければと思い、大学側からも二月に渡航するよう求められておりますが、コロナ感染の現状を見る限り、あまり実現性は高くないように思われます。

さて、日本の現状に目を向けてみましょう。
昭和帝政の瓦解が始まりつつあります。
表面上は「コロナの流行」「株価が最高値」「東京五輪と大阪万博」程度で、瓦解とは程遠いイメージです。
しかし、モスクワ五輪は1980年、サラエヴォ五輪は1984年に行われていることを考えれば、10年以内にソ連もユーゴもなくなってしまうとはほぼ誰も予想していなかったことに気づくはずです。
以下、キーワードに基づいて解説します。

「コロナの流行」は医療関係者の献身的精神によってかろうじて維持されてきただけの、日本の「低額医療」を瓦解に導きつつあります。
日本の医療は先進国内で最も安価に抑えられている上、「保険証一枚で誰でもいつでも受診できる」ことを売りにしていました。
しかし、実際にはコロナ禍で全ての医療機関がパンクしつつあるにもかかわらず、医療従事者のボーナスは半減し、当然ながら休暇もなくなり、あまつさえ市中では差別にさらされています。欧米ならストライキが起こるところですが、日本では退職者と休業者が自然増加することで、医療機能が停止していくことになりそうです。
「財政健全化」と称して公的病院を次々と廃止した結果、救急などの不採算サービスが提供されなくなったことは、明らかに政治的な失敗と言えるでしょう。

「株価が最高値」は、少子高齢化によって利益が出ない実体経済への投資が無意味化しているにもかかわらず、金融超緩和でカネがジャブジャブ余っているため、行き場のない資金が株に流れているだけの話です。
国家としても、株価が瓦解した途端に政権と市場も瓦解するため、公的資金(年金など)をつぎ込んででも株価を維持する他に手がない状態です。
ゲーム的に言えば、サドンデス敗北を避けるために、持っている資源を全てVPに換算しているものの、保有資源がなくなった途端に敗北するだけの、全く展望がない状態にあります。
「株価が最高値」は実は、他の投資先が「全く展望がない」ことを示しているのです。

「東京五輪と大阪万博」は、前回のもとと比較するとわかりやすいでしょう。
1964年の東京五輪と1970年の大阪万博は、それを名目に巨額のインフラ投資をし、そのインフラ整備によって経済成長を成し遂げることができました。これは、人口ボーナスとインフラが未整備だったためです。
これに対し、2020年代の東京五輪と大阪万博は、すでにインフラ過剰、かつ人口減少の中で行われます。結果、巨額の資本投下はただの浪費にしかならず、逆に巨額の維持費がかかるだけの巨大インフラを増産して負債を残すだけとなるでしょう。東京も大阪もそのような新規インフラは不要だからです。
実はモスクワ五輪とサラエヴォ五輪も同様で、当時のソ連もユーゴスラヴィアも長い低成長期を経て外貨や財政余剰金が不足する中で、五輪を強行した結果、「巨大な建造物の墓場」を作って負債だけを残して終わりました。
ゲーム的に言えば、最後の予備兵力を使い切って1VPを獲得しただけに終わった格好だったのです。
「このまま戦力をすり減らすよりは1VPでも取れるものは取っておこう」というのは、ゲーマーなら理解できるのですが、現実は「投了」で終わるわけではないのです。

ここに来て際立っているのが政府、政治の無能ぶりです。
例えば新型コロナウィルスの話で言うと、少なくとも秋段階で新型コロナを「第二類相当の指定感染症」から除外し、「インフルエンザと同程度の五類感染症」に指定しておけば、現状の医療崩壊は避けられたはずでした。
ところが、政府が指定感染症の維持に拘った結果、無症状や軽症のものでも隔離病棟に入院させざるを得ず、しかも長期化するため、全く病床が足りなくなった上、医療従事者の離職を誘発させています。
さらに言えば、政府が早々に「インフルエンザと同等」と認めておけば、そもそも「GoTo」などをやる必要すら無かったかもしれないのです。
誤った認識に基づいて誤った対応をした結果、より悲惨な結果を招いているのです。

実は選択的夫婦別姓も同じです。
政府・自民党は「夫婦別姓と女性の社会進出や収入は関係ない」と主張していますが、日本女性の平均収入は男性の約半分で、欧米の8割に大きく劣っています。
夫婦別姓は、婚姻で姓が変わることで、それまでの業績が無効化されることからも、女性にとって凄まじく不合理な制度であることは間違いありません。
少子化が進む日本では、今後、勤労世代が急速に減少しますが、女性の生産性や収入が高まらないと経済規模を維持することすら難しいわけです。
にもかかわらず、「(誤った)伝統」を盾に女性の社会進出を否定する昭和帝政は、極小化する若年層の男性だけで経済成長が可能であると考えているわけです。これはもはや救いがたい妄想でしかありません。

日本の場合、ソ連やユーゴのように突然破断界を迎える形にはならないかもしれませんが、確実に帝政は空洞化し、破滅していくでしょう。
posted by ケン at 11:28| Comment(5) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする