2009年06月22日

また発見!

「もはや勘弁ならん!続」の続き。
ヤルタ協定の「千島引き渡し条項」やサンフランシスコ条約の「千島放棄条項」を不動の前提にせず、スターリンの領土拡張主義を正すという正義の旗を正面から掲げて交渉にのぞむことが、何より大切であることを強調したいのであります。
 北海道の一部である歯舞、色丹とともに、国後、択捉から得撫、占守までの千島列島全体が、一八七五年の樺太・千島交換条約で平和的に決まった日本の歴史的領土であり、その返還を堂々と求める交渉が切にのぞまれます。

2005年「北方領土返還要求全国大会」におけるNK党S委員長の挨拶より

一方、1952年7月31日の衆議院本会議において「領土に関する決議」が審議、可決された。
サンフランシスコ講和条約の発効を前に、当時の自由、改進、社会、社会第二十三控室の各党が共同提案したもの。
 平和条約の発効に伴い、今後領土問題の公正なる解決を図るため、政府は、国民の熱望に応えてその実現に努めるとともに、時に左の要望の実現に最善の努力を払われたい。

 一 歯舞、色丹島については、当然わが国の主権に属するものなるにつき、速やかにその引渡を受けること。

 二 沖縄、奄美大島については、現地住民の意向を充分に尊重するとともに、差し当り教育、産業、戸籍その他各般の問題につき、速やかに、且つ、広い範囲にわたりわが国を参加せしめること。なお、右に関して奄美大島等については、従来鹿児島県の一部であつた諸事情を考慮し特別に善処すること。

 三 小笠原諸島については、先ず旧住民の復帰を実現した上、教育、産業、戸籍その他各般の問題につき、速やかに、且つ、広い範囲にわたりわが国を参加せしめること。

  右決議する。

「沖縄返せ!」とすら言えない、敗戦直後の痛々しさが伝わってくる。
少なくともこの当時、ソ連に対して返還を求めていたのは、歯舞、色丹島の二島のみであったことが分かる。
特にこの当時は食糧事情もまだ芳しくなく、特に北海道民のタンパク源として、オホーツク海の水産資源は不可欠のものだった。それだけに、漁業の安定操業は一日も早く実現しなければならない深刻な課題だった。
それが解決されないまま今日に至った結果、60年を経た今も漁船拿捕が日常的に起こっている有様となっている。
政治と外交の怠惰以外の何物でもないだろう。
が、そのことは今日の本題ではない。
問題は、このささやかなる決議に対して、NK党が反対した点にある。

私は、NK党を代表いたしまして、この決議案にまつこうから反対いたします。(中略)この決議案の第一項目は、歯舞、色丹島について、これの引渡しを要求している。しかるに、これはまつたく反対に、第二、第三項目の沖縄、奄美大島並びに小笠原諸島こそは日本にただちに引渡しを要求すべきものである。しかるに、それの方は放つておいて、この歯舞、色丹島の方を日本に対して引渡しを要求している。元来、歯舞、色丹島については、これはヤルタ協定によつて、アメリカのルーズヴエルトが主張し、すでにこれは国際間の協定としてソ同盟に編入され、ソ同盟は憲法を改正して、今日これはりつぱに、何ら日本との間に摩擦もなく、国際間において公然と承認されておるものである。もしこれの引渡しを日本が要求するものとすれば、ただちに戦争を挑発するものである。戦争を挑発せずして、これの引渡しはできない。諸君があらゆる方面において戦争を挑発しておるのは、当然この領土問題にもつながつておる。日本を危機に陥れておるところのこの諸君の政策は、まつたく国民全体が反対しておるところである。(後略)

1952年7月31日の衆議院本会議におけるNK党・井之口政雄議員の反対討論。
党名はイニシャル化。強調と下線はケン。

要するに、アメリカには沖縄の返還を要求しないで、ソ連に対してのみ一方的に領土要求するのはケシカラン!ということらしい。
当時のNK党の認識では、日ソ間にはいかなる摩擦もなかったことになるわけだが、それから約18年の時を経ると、なぜか主張が180度転換してしまう。
わが党は公正で合理的な基礎に基づいて沖繩、千島問題の真の解決、すなわち核も基地もなくした沖繩の無条件全面返還、それから日米安保条約とサンフランシスコ条約の千島放棄条項の廃棄によって、やはり全千島の早期返還の実現のために努力すべきではなかろうか。これはカイロ宣言によっても、別に暴力によって奪取したところではなくて、条約によって交換して日本領土になったものですから、これはやはり千島の早期返還の実現のために努力すべきではないかというふうに、私のほうの党としては考えております。

1970年4月9日衆議院「沖縄及び北方問題に関する特別委員会」におけるNK党・林百郎議員の質問

これ以前には、少なくとも国会の議事録には「全千島返還」の主張は見あたらない。
政治的理由から主張が変わることはままあることであり、そのこと自体は非難には値しない。
が、内部の党派的都合で主張を180度転換しておいて、その経緯や理由についてはまったく説明しないのでは、少なくとも民主主義の原理には相応しくなく、「誠意がない」の一言に尽きるだろう。
いまは「議会政治」「憲法9条」とか言いながら、明日には全否定しかねないからだ。

やはりこの手の全体主義政党は、憲法改正によって禁止すべきである。
posted by ケン at 20:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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