2005年11月19日

カメラと散歩の危険な「罠」

前の日曜日はカメラを持って町の古い建物を「作品撮り」した。
と言ってもそんなに気楽なものではない。
ロシアではいまだに撮影禁止箇所が多く、諸事うるさい。
私のいるU市は、中国との国境に近く、軍も駐留している。
何と言っても、大学の目の前に軍司令部があるのだ。
個人的には、軍司令部の前に置いてある、BT−5?とおぼしき、おもちゃのような戦車の写真を撮りたいのだが、もちろん撮っていない。

kyuusigai.JPG
秋口に撮影した旧市街

町の中には、他にも軍関係の施設が多く、「誤って」写真を撮ろうものなら、拘束されてしまう。
こういう場合、ロシア人は問答無用だ。

「ロシア人はいい人」などと言うのはパンピーの話でしかない。
組織や組織人としての「ロシア(人)」は、どこまでも冷酷で、人を人と思わない。

写真を撮ったのが若い女の子だったとしても、平気で何日でも拘束し、尋問してくる。
そういう例は、現実に多い。
駅で記念写真を撮っただけで、3日間拘束された旅行者の話など、ごく当たり前にある。
つまり、ロシアで「知らない」ということは即死を意味する。
少なくとも「知りませんでした」では、ロシアの官憲は許してはくれない。
こういう辺りは、帝政ロシア、ソ連から今日に至るまで、ロシアの文化の一つと言って良い。

何も知らない人は、
「ソ連=社会主義=独裁」だから民衆に対して残酷だったと思っているかもしれないし、「ロシアになって民主化されたのだから」と思うかもしれない。
が、一国の官僚文化や国家の思考パターンは、体制が変わった程度では変わらない。
基本的には、体制が変わってもそのまま生き残るのが「官僚」というものだからだ。
軍、警察、官僚の体質はソ連時代のまんま、と考えるのが妥当だろう。

ロシアで写真を撮るなら、知識と勇気があり、機転が利かないとならない。
十分注意していても、難癖をつけられるかもしれない。
常に危険と隣り合わせ。
ロシアとはそういう国であり、およそ日本人の想像の範疇にはない。
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posted by ケン at 18:57| Comment(4) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
82.162.11.99
URL:
DATE: 11/22/2005 14:34:46
おいおい、匿名の意味ないじゃん。
日本に帰れなくなっちゃうよ(笑)。
頼むぜ、マニュ!

文化人や芸能人が国家と一体化しつつあるという、全体主義的な現象は日本でも、進んでいるのですが、ロシアではいっそう露骨だし、それを許容する国民性があるという点で少し違うかもしれません。
Posted by ケン at 1970年01月01日 00:00
61.115.36.150
URL:
DATE: 11/21/2005 15:02:51
藤生さんの書いたことを読んで、凄いなと思いました。
それに関係が少しあるLiberationというフランスの新聞へのリンクをここに載せます。フランス語の分かる人は是非お読みなってください。
http://www.liberation.fr/page.php?Article=339657
Posted by マニュ at 1970年01月01日 00:00
192.168.130.216
82.162.254.14
URL:
DATE: 11/21/2005 10:44:38
むむむ、なかなかマニアですね。
ハバロフスクには「赤軍軍事博物館」なるものがあって、絶対に行きたいところなのですが、なかなか時間がとれず、この秋には行くことができませんでした。
街できれいなのは、この界隈だけです。
あとは特に何と言うこともない街並みです。
Posted by ケン at 1970年01月01日 00:00
220.22.168.112
URL:
DATE: 11/19/2005 19:33:27
BT-5ですか!もちろん展示物とは思いますがすごいですね。もしかしたらT-35みたいな多砲塔戦車もあったりして。
ところで、今回掲載の写真ですがきれいな町並みですね。ハウステンボスの街路みたいな感じがして。でも実際に歩くとまったく違う印象を受けそうですね。
Posted by winter_mute at 1970年01月01日 00:00
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