2017年03月28日

小池フィーバー続く

【産経・FNN合同世論調査 小池都知事の支持率79%】
 東京都の小池百合子知事の支持率が高水準を維持している。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査によると、支持率は2月の前回調査から1・8ポイント増えて79・3%に達した。無党派層よりも既成政党の支持層の評価が高いのが特徴で、民進党支持層では86・9%も支持がある。7月2日投開票の都議選に向け、民進党は小池氏への接近を試みているが、支持層の期待には応えられそうにない。
小池氏が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」は、小池人気を追い風にして都議会の単独過半数獲得を目指し、国政進出も視野に入れる。民進党は小池氏との対決を避けようと1月末に小池氏支持を表明し、都議会の会派名から「民進」の文字まで抜いた。だが、国政で自民党と連立を組む公明党が今月、小池氏と政策協定を締結し、本格的な選挙協力を進めている。民進党が苦しい立場にいるのは明らかだ。
 昨年7月の知事選で勝利した小池氏の支持率は、2020年東京五輪・パラリンピックの施設見直しに絡む質問だった平成28年12月の調査を除くと、常に8〜9割で推移している。今回の調査で、小池氏は女性の支持(84・3%)が男性(74・0%)よりも高く、全世代で8割を超える。地域別では、小池都政のお膝元の衆院東京ブロックが84・8%(前回比2・9ポイント増)と最も高い。民進党支持層に続き、公明党支持層(84・4%)も高く、小池氏との対決姿勢を強める自民党支持層でさえ8割が支持していた。
 「小池1強」状態が続くが、豊洲市場(東京都江東区)移転問題など世論の風向きが変わりかねない要因を抱え、予断は許さない。都議選の行方は国政に影響するだけに、政府・与党内では小池氏の勢いを封じる狙いから都議選前の衆院解散論がくすぶる。今後、野党各党の動きがさらに活発化しそうだ。
(3月21日、産経新聞)

10年前には「石原フィーバー」だったものが、「小池フィーバー」に変わっただけに見える。大阪では橋下、名古屋では河村とどこでも「それっぽい改革派」が大衆から圧倒的支持を受けて政権を担うが、上手くいった例しがない。大阪でも名古屋でも、好き嫌いは別にして、市長個人の能力は高いかもしれないが、自身を支持する政権与党を立ち上げると、恐ろしく低レベルの議員が乱造される傾向にある。名古屋の「減税日本」などは一期目の途中で空中分解してしまい、今では見る影も無い。だが、河村市長は、以前よりは劣るものの変わらない人気を誇っている。その一方で、名古屋市議会は、従来の利権屋や腐敗政治家がほぼほぼ復活しており、結局のところ何が変わったのか見えてこないところがある。

恐らくは、東京も大阪、名古屋に追随して、7月の都議選で小池新党が半数前後の議席を得るかもしれないが、その水準はあまりにもお粗末で酷い劣化ぶりを示すだろう。これらに共通するのは、「改革」「既得権益の打破」など共通する宣伝文句の割に、「何をどう改革するのか」「何が既得権益で問題なのか」がハッキリしないため、結局のところ「誰が敵で、どこを着地点とするのか」分からないまま、その場凌ぎの対応に終始してしまうからだと思われる。

小池知事も豊洲を争点にしたは良いものの(記事執筆後、豊洲を争点にしない旨の会見がなされた)、その本質である五輪利権に伴う築地開発利権こそが「真の敵」(腐敗)であることと、新市場をどうするかという問題を明確にしない限り、結局のところ騒ぐだけに終わるだろう。一時的な人気は得ても、実質的に出来ることは限られそうだ。

この点、民進党はさらに酷く、当初移転に反対していた旧民主党は、最後の最後で内部分裂を引き起こして一部賛成に回った経緯があるだけに、「戦犯の張本人」になってしまっている。先日の百条委員会で質問していたのは、かつて都知事選で石原氏を応援していたものであったことからも、かつて「聖戦貫徹」と叫んでいた主戦論者が戦後になった途端に「平和主義者」に転じてしまったのと同じいかがわしさを覚える。
そもそも小池改革を支持するなら、小池新党に投票するだけの話であり、わざわざ「小池改革を支持する民進党」に投票するのは愚かなだけだろう。だからこそ都議選の候補者がこぞって離党して小池新党に向かう現象が起きているのだが、むしろ合理的な選択と言える。
【都議選、民進から5人目の離党者 小池新党の公認予定に】
 7月の東京都議選に向けて、民進党が公認予定者として発表していた新顔の内山真吾氏(37)=東京都昭島市議=が、21日に離党を届け出たことがわかった。民進は36人の公認予定者を発表していたが、これまでに4人が離党届を出しており、内山氏で5人目。うち3人はその後、小池百合子知事を中心とする地域政党「都民ファーストの会」の公認予定者になった。内山氏も都民ファーストの支援を求めるとみられる。内山氏は民進の東京都連幹事長を務める長島昭久衆院議員の元秘書。取材に対し、「党勢が回復せず、民進に所属し続けることに疑問を感じた」などと述べた。都民ファーストとの連携については「選択肢の一つ」と話している。
(3月22日、朝日新聞)
posted by ケン at 12:40| Comment(2) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 東京都議会選挙は特定の政党ブームが起こっているときはその政党が、ない時は自民党が勝つ傾向にあります。ただ、自民党以外の政党がブームになっているときでも、自民党はそれなりの議席(30〜40議席)は維持していたのですが、今回の都議選ではそれすらも割れる可能性があるという予測が出てきて、どんな事態になるのか想像もつきません。最近は豊洲でも良いという声が高まりつつあるので、自民党もある程度踏ん張り、小池新党は意外と伸び悩むと思うのですが(過半数には届かず、公明党と連立へ)、小池新党独り勝ちになると東京も大阪の二の舞になると思います。
 石原都政は実は盤石ではなく、石原を倒す機会はいくらでもあった(二期目選挙もそんなに盤石ではなく、三期目もスキャンダル続きで落選の危険性が高かった)にもかかわらず、ロクな候補者を擁立しようとせず(左寄りの市民運動に丸投げ、自分たちは石原支持)、都議会で過半数近く抑えた時も石原に抵抗しようとしなかった都議会民主党が壊滅するのは自業自得でしょう。与党でもないのに権力にすり寄る政党を誰が支持するものですか。
 
Posted by hanamaru at 2017年03月28日 14:18
普通に考えて小池新党の現職に自民党議席の半分、民進党議席の全てを合わせるだけで50議席を超えるので、過半数の64は無理でも50議席超は無理の無い数字と考えられます。

都議会民進党の連中は全く石原体制の時の反省も無ければ、舛添氏を放逐して今日の事態を招いた責任も自覚しておらず、色々な意味で鉄槌を下してやる必要があります。
Posted by ケン at 2017年03月29日 12:24
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