2017年06月15日

まずは休日の削減を!

【有休取得3日増、企業に要請へ 休み方改革へ官民会議】
 働く人が年次有給休暇(有休)を取りやすくするため、政府は近く「休み方改革」の官民推進会議を開く。2018年度の有休の取得日数を前年度より3日増やすよう企業に要請し、実際に増えた企業を助成する仕組みも検討する。学校の長期休暇の一部を地域ごとに分散させる「キッズウィーク」と組み合わせ、消費拡大や観光振興につなげる狙いだ。菅義偉官房長官は5日の記者会見で、「大人と子どもが一緒に休むために学校や企業など多方面で共通理解が必要だ」と述べた。
 有休は働く人の疲労回復のための制度。政府は取得率を20年までに70%に引き上げるとの目標を10年に掲げた。しかし、16年調査では48・7%。労働者1人あたり年18・1日が付与されたが、実際に取れたのは8・8日だった。政府は「働き方改革」で掲げる長時間労働の是正には、取得率アップなどの「休み方改革」が必要と判断した。
(6月6日、朝日新聞)

相変わらず現実離れしている。これも何度も説明していることだが、繰り返す。
有給休暇の取得率は、公式統計上、全体平均で50%を切るくらいだが、就労者の7割を占める中小企業に限れば、40%弱でしかない。また、業種別で見た場合、飲食や宿泊などのサービス産業は30%程度でしかないという。さらに言えば、制度上は、パートやアルバイトも有給休暇を取得できるようになっているが、その取得率は20%強と言われ、有名無実化している。

一方、国民の祝日は2000年以降、「みどりの日」から最新の「山の日」に至るまで4日も増えている。祝日が増えた結果、振替休日も増加、公休日が増えて市場の稼働率が大きく低下している。国際的に見て祝日は年間7〜10日程度の国が大半であるところ、日本の17日というのは圧倒的に多い。
日本の年休法は、勤務期間によって10〜20日を最低日数として定めており、平均で18日となっている。これに違反して休暇を与えない使用者は罰せられることになっているが、実際には年休は「労働者の権利」として扱われているため、年休の約50%が行使しないまま放棄されている現状となっている。
これ以外にも、「病気休暇」が設定されているものの、「病休を取ると昇進や昇給に影響が出る」という空気が支配的なことが多く、手続きが面倒な場合もあったりして、実際には年休を取って済ます例が多い。そのため、取得年休のうちの10〜20%(2〜4日)は病気理由によると言われている。そうすると、実質的な年休取得率はわずか30%前後に過ぎない、という話になる。

日本の公休の多さは残業の多さとも関連があると考えられる。個々人が有給休暇を取得する場合は、ある程度は職場の同僚がカバーするだろうが、公休で全職務がストップしてしまうため、平日の作業量が増え、労働効率が悪化、残業が増える構造になっている。特に、海外との取引が急増している今日では、「日本だけ決済が遅れる」というケースが多くなり、外国取引に大きな支障が出ているだけでなく、外国と取引のある企業では休日出勤が常態化する傾向が強い。つまり、公休を増やすことは、グローバル競争力を低下させるだけで、実のところ政府の方針に反する結果しか生まない。
また、観光や各種文化活動が公休日に集中することでも、そのパフォーマンスを低下させている。欧米並みの有休取得率であれば、連休の観光地の超混雑や高価格は避けられ、観光業も飲食業も稼働率を上げることができるはずだ。

この場合、ただ政府が企業に対して有休取得を呼びかけたところで、企業側には何のインセンティブも無いため、「プレミアム・フライデー」同様、惨憺たる結果に終わるだろう。
解決策としては、まず国民の祝日を半分にし、その上で有給休暇そのものを増やしつつ、その取得率が90%以下の企業に対しては懲罰を科す(企業名の公表と罰金と公的調達の禁止)、あるいは余剰休暇の高額での買い上げを強制する仕組みをつくるべきだ。特に被雇用者の4割を占めるに至っているパート・アルバイトの有給休暇については、特段の配慮をなす必要があろう。

ヤクニンどもはマジで「仕事するフリ」を止めて欲しい。

【6月16日、追記】
病休規定は労基法で規定されたものではなく、公共機関、それに準じる機関と労使協議で規定された場合のみ設定されていることを補足しておく。
posted by ケン at 12:32| Comment(3) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今上天皇が退位したあとも、そのまま12/23は祝日になり、また休日が増えるのでしょうね。
Posted by TI at 2017年06月16日 02:44
あぁそれは無いと思います。自民党や右派の皆さんは今上帝がお嫌いですから。早く秋篠統になって欲しいと思っているんじゃ無いかと。
Posted by ケン at 2017年06月16日 12:25
国民の支持と乖離しているところが右派らしいところですね。
Posted by TI at 2017年06月16日 20:56
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