2017年11月07日

降下兵だった文大統領

韓国の民主化運動出身で弁護士、盧武鉉元大統領の側近にして共同事務所のパートナーだった文在寅大統領は、右派からは「極左」「従北」などと非難されている。だが、文氏が兵役で入隊したのは、特殊戦司令部所属第一空挺旅団という韓国軍でも最強部隊の一つだった。

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韓国の兵役は一定期間内であれば、入隊時期を自分で選べる制度になっているが、軍事政権期には民主化運動家や人権運動家などに対して強制入隊させることが横行していた。一種の懲罰召集である。しかも、文氏は「最も訓練が厳しい」とされた第一空挺旅団に一兵卒として配属される。だが、軍隊内はある種の実力主義で、文氏も肉体的にも精神的にも適合していたらしく、主に爆破任務に従事して高く評価され、司令表彰も受けた上、除隊までに兵長にまで昇進している。兵役期間が3年(当時)であることや出身を考えれば、かなりのものだろう。
しかも入隊期間中の1976年に板門店で南北が一触即発の事態となった「ポプラ事件」にも動員され、まさに休戦中の朝鮮戦争の第一線に居たことが分かる。日本の自衛官上がりの国会議員とはかなり毛色が違うようだ。



その文氏、除隊して40年になる上、もう60代半ばだが、軍の視察に際しては軍服を着てライフルを携行して訓練さながらに行動し、自ら新型ライフルの試射を行い、その腕前は軍幹部をうならせるものだったという。
ちなみに文氏が大統領選で掲げた主な政策は下記の通り。

・財政出動による80万人の雇用創出
・最低賃金を1万ウォン(日本円で1千円)に
・非正規雇用を半分に
・福祉国家5カ年計画
・共に働いて配慮し合う男女平等社会
・幼稚園から高校まで無償教育
・脱原発のロードマップ推進
・平和と共存で繁栄する韓半島


韓国では新自由主義政策が進みすぎて、先進国中最低レベルの法人税率、労働報酬、社会保障となっており、財閥支配もあって経済格差や貧困が日本とは比較にならないほど深刻な状況にある。しかも北朝鮮からの挑発・圧力もあって、軍備を縮小することもかなわず、非常に厳しい環境に置かれている。それだけに、こうした社会民主主義的政策は、日本よりもはるかに支持されているのだろう。
posted by ケン at 12:34| Comment(4) | ロシア、国際関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
降下部隊出身といえば、ベネズエラの故チャベス大統領もそうでした。もっとも、兵卒ではなく士官出身でしたが。
どこの国でも、空挺は最精鋭部隊ですね。
Posted by 旧式左翼崩れ at 2017年11月07日 23:05
やはり敵中まっただ中に突入する空挺と海兵は最強にしておく必要があると思います。
Posted by ケン at 2017年11月08日 12:49
特戦での特技は爆破で75年に実施された第70回爆破課程修了時に同課程に居た幹部や副士官(曹)を抑えて特戦司令最優秀表彰、
全斗煥第1空輸特典准将表彰を受け、76年第1空挺特戦旅団の高級人命救助訓練修了、1977年海洋偵察課程も修了
精鋭の特戦でも3年間で平均12回の降下をするのがやっとの中で48回降下

北の「史上最強(自称)」とも比べものになりませんね

Posted by 一読者 at 2017年11月08日 21:49
詳細に見ると、なおのこと凄い方ですね。ありがとうございます。
Posted by ケン at 2017年11月09日 12:43
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