2017年12月09日

薔薇戦争(GJ)

ゲームジャーナル誌65号の付録。
「太平記」システムでイングランドの薔薇戦争を再現する。デザイナーは池田やすたか氏。
プレーヤーはランカスター陣営またはヨーク陣営を担当し、百年戦争戦後の分裂し混乱した英国国内の秩序を回復するため、軍事的統一をめざす。
キャラクターとしては、ヨーク派に「ヨーク公・リチャード」「エドワード4世」「リチャード3世」、ランカスター派に「ヘンリー6世」「マーガレット・オブ・アンジュー」チューダー朝の始祖「ヘンリー7世」などの英国史上著名な王侯貴族が総登場。
ゲームは各陣営参戦武将数名の小規模な戦いから、やがて両軍続々と参戦武将が登場し、イングランド全土に戦場が拡大していく。
このうち参戦武将の多くは毎ターン各プレーヤーカップから二人づつ引いて自陣営に加えるため、武将の引きで一喜一憂が繰り広げられ、ゲームごとにめまぐるしく状況が変化する。
また中立派武将は引き当てた陣営に所属するため、「キングメーカー」として名高い「ウォリック伯リチャード・ネヴィル」はいずれの陣営に与するかわからず、その動向はゲームに大きな影響を与えるだろう。
あなたはランカスター対ヨークの骨肉の対決を制し、王冠をその手に抱くことができるか?

P1250757.jpg

太平記と異なるのは、戦死チェックのところに捕縛があり、捕虜になるとロンドン塔に幽閉され、ロンドンを保持する側が裁判を行えるというシステムになっている。
マップの特徴としては、国外エリアがあり、得点計算時に外国に逃亡中の貴族につきマイナス一点となる。海外でもアイルランドとカレーは自国内で得点がつくところが面白い。また、特別ルールで、半狂乱下にあるヘンリー6世が正気を取り戻したり、異常をきたしてしまったりするチェックがある。

ゲーム的には、初期段階で優勢に立つランカスター家が逃げ切るか、貴族の能力が高いヨーク家が挽回するかがポイントとなる。
ただ、いかんせんマップが狭い。太平記の場合、南朝方が京周辺を抑えるのに対し、北朝方が鎌倉と太宰府を抑えることでゲームバランスが取られていた。本作でもロンドンの3VPに対して、カレーとヨークシャーが2VPという形にはなっているものの、それぞれが近すぎる気もする。

O先輩とテストしてみたところでは、初期配置でリチャード・ヨークやリチャード・ネヴィルなどの戦上手がヨーク派に集まる一方、ランカスター家は戦力はあるものの、貴族の質は総じて低く、殆ど鎧袖一触で粉砕され、3ターンで投了する始末だった。
個人的には、太平記システムは好きなのだが、ゲーム的にはシーソーゲームになることの方が珍しく、歴史再現性は低いと言えるだろう。
posted by ケン at 13:00| Comment(2) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
太平記システムのバランスのピーキーなかんじについて同感です。個人的におすすめのハウスルールは<得点が不利になっているほうに無条件で主導権を与える>というルールです。これで、どの太平記システムのルールもシーソーゲームを演出できます。
Posted by hakoniwa at 2017年12月09日 22:12
おっしゃる通り、ゲームバランス的には補正できそうですが、あまりにもゲーム的な処理な気もします。とはいえ、一度試してみましょうか。ありがとうございます。
Posted by ケン at 2017年12月11日 15:37
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