2018年01月24日

保身しか考えないヤクニンども

【公用メール、1年で自動廃棄 政策検証が困難に】
 省庁で利用が急増している公用電子メールについて、国土交通省は2月から、送受信後1年が経過したものをサーバーから自動的に廃棄することを決めた。保存が必要な公文書に該当するメールは職場で保存するよう指示したが、廃棄可能なメールとして、国会議員からの説明要求の連絡文書などを挙げている。専門家は「政策の検証に必要なメールが消去される」と懸念している。
 毎日新聞が入手したメール管理指針案や国交省の説明によると、同省は昨年、自動廃棄の方針を職員に伝えたうえで、今年1月末までに保存期間が1年以上の公文書に該当するメールをデータファイル化し、共有フォルダーなどに保存・登録するよう指示した。登録手続きをしないメールは、サーバーから自動廃棄された時点で見られなくなる。
 公文書に該当する場合でも、官僚の裁量で重要性が低いと分類されれば保存期間は1年未満となる。指針案は保存期間1年未満のメールについて、職員間で共有する必要性が高いものを除いて廃棄するよう求めた。廃棄可能な例として、国会議員からのレクチャー要求の内容を記載した連絡文書、会議や国会議員への説明の日程調整のためのメールなどを挙げている。
 指針案には、廃棄可能なメールが「(情報公開の)対象になり得ることに留意する必要がある」と記されていたが、同省関係者は「職員にまずいメールは捨てろというふうに受け止められかねない」と話した。
 森友学園問題や南スーダンPKO日報問題では、政府が「保存期間1年未満」との理由で文書を廃棄したと説明。1年未満の文書の定義があいまいだと批判が出ていた。国交省は森友学園への国有地売却の事務手続きを担当していた。
 国交省はメールを自動廃棄する理由について、政府の公文書管理のガイドラインが改正され適正な管理が求められたことや、サーバーの容量確保の必要があるためなどと説明。廃棄可能なメールは、紙であっても保存期間1年未満のものだとした。
(1月16日、毎日新聞)

今どき受信したメールを全て保存しておくくらいのことは簡単にできるだろう。メールは添付さえなければ一通あたり10から50kb程度で、仮に1億通あったとしても、50億kbで約5テラバイト、ちょっと大きめのハードディスクに収まってしまう。全て保存するという選択を採ったとしても、技術的にも資金的にも全く問題ないはずだ。
この意味するところは、メールを保存して将来的に問題追及された際に証拠となってしまうことを避けるメリットの方が、将来的に政策検証を行う資料とするメリットよりも大きいと官僚が判断したということだろう。

また、常識的に考えて一年以上前のメールが自動消去されて検索できなくなったら、通常の業務にも支障が生じると思うのだが、これも2年毎に異動のあるヤクニンにとっては何の不都合も無く、むしろ一年以上放置された案件は無視して良いという解釈もできるだけに大喜びなのかもしれない。
電子媒体でのコミュニケーションが常態化する中で「文書」の定義を逆手に取った、「ルールの悪用」の典型例と言える。

リベラリズムが権力分立を求めるのは、権力が一箇所に集中し暴走することを防ぐためで、その予防策として権力を分散して相互監視、競争・競合させる構造にしてある。公文書管理と情報公開の制度は、最大権力を有する行政が、適切に権力行使しているかどうかを、主権者が直接チェックするためにある。
森友・加計疑惑の検証が進まないのは、省庁側が情報公開を拒み、当該文書の廃棄を進めたことが大きいが、霞ヶ関はそれをシステム化・合法化しようとしているのだろう。

霞ヶ関が主権者に情報公開を拒み、「不都合な真実」を隠蔽することは、行政の腐敗を加速度的に進めると同時に、デモクラシーとリベラリズムの実態を薄め、権威主義化を促進させるところとなる。その意味で、日本は立法府も行政府も戦後民主主義とリベラリズムを否定していると言えよう。
posted by ケン at 13:13| Comment(2) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>廃棄可能なメールとして、国会議員からの説明要求の連絡文書などを挙げている。

わざわざ例示するあたりに腐敗臭を感じますね。
Posted by M at 2018年01月25日 22:25
国会議員とグルになって腐敗の証拠隠滅を図っていることの証左です。
Posted by ケン at 2018年01月26日 13:20
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