2018年07月25日

奴隷育成システムとしての部活動

【「校舎80周走れ」生徒倒れ救急搬送 滋賀・中学部活顧問が指示】
 大津市の南郷中で、ソフトテニス部2年の男子生徒が部活動中に「校舎周囲を80周走れ」と顧問の教諭から指示され、途中で倒れて救急搬送されていたことが13日、同中や市教委への取材で分かった。生徒は熱中症と診断され、同中は「行き過ぎた指導だった」と謝罪した。
 同中と市教委によると、生徒は12日午後の部活動中、練習中にミスが目立ったことなどを理由に、30代の男性顧問から「校舎周囲を80周走ってこい」と命じられた。午後5時10分ごろ、生徒が倒れているのを校内で作業をしていた工事業者が見つけた。生徒は救急搬送され、その日の夜に退院し、13日は学校を休んで静養したという。
 生徒が走らされた校舎外周は1周約230メートルで、80周で18キロ超になる。生徒が倒れたのは9周目だったという。気象庁によると、大津市の12日午後5時の気温は30・1度だった。
 同中は、13日夜に保護者説明会を開き、経緯を説明した。平松靖之教頭は「行き過ぎた不適切な指導で、保護者におわびする。すでに顧問を指導した。今後は、安心した学校生活が送れるよう努めていく」とコメントした。
(7月14日、京都新聞)

ネットでは「軍隊でもこんな命令はされない」と話題になっているようだが、旧日本軍は20kgの生米と100発の銃弾を渡して、300kmの密林を抜け、4000m級の山を越えて2週間以内にポートモレスビーを攻略しろとか、チドウィン川を渡って2000m級の山を越えて密林を抜けて400km先のインド領内に飛び込めとか、あり得ない無茶な命令を下している。本当に恐ろしいのは、現実に辿り着くだけは辿り着いたということで、ポートモレスビーは街の灯りが見えるところまで進撃したところで後退命令が出たし、インド領内のコヒマに至っては2ヶ月近く保持して、さらにインパールから15kmの地点まで進んだ。だが、両作戦では、6割以上の損耗率(戦病死と行方不明)を出し、作戦目的未達成に終わった。

一般的にどの国の軍隊でも「しごき」が行われるのは、人格を否定し、何も考えずに指揮官に従う兵士をつくることで、戦闘参加や殺人行為の精神的ハードルを下げる目的がある。映画『フルメタルジャケット』が良い例だが、理論的には、グロスマン『戦争における人殺しの心理学』を一読することをお薦めしたい。
無意味な訓練を延々と繰り返し行い、兵を極度の疲弊状態にまで追い込むことで、「何も考えずに上官の命令に従う」精神状態を作り出すのだ。

日本の学校で行われている部活動も、目的は同じで、民間企業であれ公共団体であれ、上司に対して絶対的な忠誠を尽くし、膨大な仕事や無理な要求に対して文句を言うことなく、倒れるまでひたすら遂行する人材を育成するために存在する。民間企業であれ、公共団体であれ、採用に際しては圧倒的に体育会系人材が好まれるのは、そのためだ。

毎年、全国各地で同様の「業務上過失致死」が頻発しているにもかかわらず、何らの改善も行われないことは、現政府(後期明治帝政)が人命よりも奴隷育成を優先する姿勢を堅持していることを意味するが、それに対して何らの反発も起きない現状は、日本国民が天皇に隷属することに対して何らの疑問も覚えないほど洗脳されていることを示している。
posted by ケン at 12:28| Comment(2) | 教育、法務、司法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
子供がこういう奴隷に育たないようにするにはどうすればいいんでしょうねえ。家庭内で抑圧的・権威的に親が接しないことは最低限としても。
権利について知識を与え、主張することを怖れないような教育を家庭で行うのが理想なのでしょうが。
Posted by カンカン at 2018年07月25日 12:56
仮に家庭内で独立した人格の形成をめざした教育がなされたとしても、日本の学校に通えば、そこで全て否定されてしまうので、逆に内外の格差や矛盾に苦しむ結果になる可能性が高いです。欧米などからの帰国子女が、日本の学校になじめず、いじめを受ける大きな要因の一つになっています。

同時に学校は社会の縮図ですから、教育委員会や文科省云々という話でも無く、社会そのものが奴隷や隷属を否定し、独立した個人を志向する方向に向かわない限り、再生産するシステムが残るものと考えられます。
Posted by ケン at 2018年07月26日 13:22
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