2018年08月13日

戦争はカネがかかるのです!

「支那との戦争は多大の費用を要するものであってその費用は我々代議士が議会に於て尽力し予算を取るものであるが、今仮に二十億の予算を取るとするも戦争の費用は一ヶ月五億円を要するが故に二十億は四ヶ月で費消するを以て、その時期に至れば我国は財政的に行詰ることになる」
(社大党・佐竹晴記代議士、1937年8月14日、高知県内にて)

社会大衆党の衆議院議員だった佐竹晴記が上記の話を知人にしたところ当局に通報されてしまい、特高課長より戒告処分を受けたという。
昭和12年の税収13億円に対し、一般歳出は35億円、日華事変勃発による臨時軍事費特別会計は20億円となった。この35億円のうち、国債償還費などを除く一般会計は27億円で、このうちの12億円が軍事費だった。

大量動員は戦後にも巨大なツケを残す。戦後38年を経た1983年の軍人恩給・遺族年金受給額は1兆7358億円。同年政府歳出は50兆4千億円で、予算の3%が軍人恩給だったことになる。戦後68年を迎える2013年度政府歳出に占める恩給・遺族年金の額は4787億円だった。高校無償化にかかった予算が3960億円であったことを考えても、凄まじい額だが、殆ど議論にならない。

ケン先生の国外退去が当局に認められたのは、来年に東京五輪を迎えるに際して、国際的非難を浴びるような弾圧は避けたいという判断がなされたものと考えられる。これはベルリン五輪に際して、ナチスが一時的に市民弾圧を緩めた故事と同じだ。この点、自分で確認しなかったのは、渡航前に当局の人間と接触すると、今度はあちら側に無用の疑念を抱かせる恐れがあるためだ。
つまり、東京五輪の後、日本は本格的に暗黒時代を迎える可能性が高い。

【参考】
巨大な軍隊を持つツケ
posted by ケン at 12:06| Comment(2) | 日本語、日本史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大正デモクラシーがなぜ簡単に消え去ったのか?私が注目するのは、軍事予算です。軍縮がトレンドだった時代でも、国家予算の3割以上でした。通常で4割。まさに今の北朝鮮以上の先軍政治でした。

国家の下部構造が軍産体制になっていた以上、上部構造たる政治や文化でちょっとデモクラシーの風が吹いたところで、情勢次第でたちまちに止んでしまったのは当然でした。

さて、安倍政権は軍事予算を増やそうとしていますが、幸いなことに福祉&教育予算を大幅に切り込まない限り、そう簡単に増やせない。切り込むと有権者の反発で野党転落もあり得る。
しかも、国債発行残高の対GDP比は1944年末状態。
要は安倍の目論む大日本帝国復活は、国家の下部構造たる予算面からの制約のため、無理筋なのです。

安倍、日本会議一派との攻防は、実はこれからではないでしょうか?
Posted by はなはな at 2018年08月13日 14:01
政府が防衛費を増やすと言っても、現状は歳出全体の5%強に過ぎず、戦前期との比較は難しいでしょう。
教育費はともかく、社会保障費の抑制は防衛費や政権に関係なく最大の問題であり、「防衛費を増やすために福祉を削った」という批判が十分に機能しないのは、共産党や社民党の現状を見れば明白です。

自分は「安倍政権だからダメ」というスタンスは取っておらず、デモクラシーと資本主義が抱える諸課題に正面から向き合えない政権、政党はすべからく評価できないと考えています。
仮にNK党が政権に就いたところで、年毎に赤字が1兆円以上増え続ける巨大な赤字構造の社会保障制度に手を付けなければ、遠からず破綻するでしょう。

外交、安全保障面に限ったとしても、仮に立憲民主党が政権に就いたところで、対米依存から脱却、ましてアジア外交にシフトするとは考えられません。
Posted by ケン at 2018年08月14日 23:13
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