2018年09月24日

現職総理がいるのに政権党で党首選を行う奇怪

自民党総裁選で安倍氏が三選を果たす。
自分が政権党にいた頃からたびたび思ったことだが、現職の総理大臣がいるのに、党首選挙を行うことはどうにも理解できない。
確かに自分も職務上、秘書として代表選挙に関わったわけだが、それはそれとして原理原則が奇怪なのだ。

例えば、この党首選で現職総理が落選した場合、「与党内の支持が得られなかった」として総理を辞任するのだろうか。
だが、総理大臣の職は、国会の指名によってなされるものであり、政権党内の選挙で総理の存続の是非を問うのは、どうにも理屈に合わない。
かといって、現実的に政権党内の支持がないのに総理を続けることは不可能なので、辞任は避けられないだろう。そして、政権党内の選挙で、新総理の候補が決められ、政策転換が行われることも、衆議院選挙の存在意義を侵すものである。

総理総裁分離論というのもかつてはあったものの、議院内閣制の原則にはやはりそぐわない。議会の多数派が行政の統括をするのが議院内閣制の本質であるのに、その多数派のトップと総理が別人というのは、頭が二つあるような話だからだ。

現実的にも、各地の災害を始め、国内外の課題は山ほどあるにもかかわらず、党首選挙のために相当の政治的資源と時間を費やすのは、国家にとって不利益でしかない。
政権党内の議員や秘書も同じだ。せっかく政権党の座にあるのに、政策審議や行政監視に注力すべき政治的労力を定期的に行われる党首選挙のために割かねばならないのは、資源の浪費としか言いようがない。

現職総理の是非は、最大でも4年ごとに行われる衆議院総選挙の審判をもって充てれば十分な話である。
また、政党には基本的に代表をリコールする制度(党規約)を備えており、どうしても現職に不都合があれば、リコール権を行使すれば良い。
そういえば、立憲民主党には代表をリコールする制度が無かったように思われるので、立民こそ政権党についた場合、危険な独裁を始める恐れがある。

政治的安定のためにも、現職総理がいる間の党首選挙は止めるべきである。
posted by ケン at 20:46| Comment(2) | 憲法、政治思想、理念 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この件は以前もケンさんが書かれていましたが、私も同感です。
総理大臣の解散権と合わせ、なんだかしっくりこない部分です。

今回の総裁選挙は安倍氏が3選禁止のルールを変えての総裁選でしたから、余計に違和感を感じたのは確かですが。
Posted by TI at 2018年10月05日 23:28
この点は識者もあまり指摘していないところが気になります。
Posted by ケン at 2018年10月06日 12:19
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