2019年01月07日

だから軽減税率はダメよって言ったのに〜〜

【安倍政権、消費増税対策で5種類の税率が混在…国民生活はパニックで多大な負担】
 消費増税対策の迷走が止まらない。
 政府は11月22日、消費増税対策の基本方針を公表した。その目玉が「キャッシュレスレジ決済時のポイント還元を5%にする」というものだった。還元期間は、増税が始まる2019年10月から東京オリンピック開催前の20年6月までの9カ月間。
 対象商品は税率10%の商品だけでなく、軽減税率(8%)の対象となる飲食料品も含まれ、対象事業者はキャッシュレス決済ができる中小小売店や中小飲食店など。コンビニエンスストアやファストフードなどのチェーン店では、個人が経営するフランチャイズ店は中小事業者なので還元対象だが、大手企業である本社が運営する直営店は対象外となる。つまり、個人経営のフランチャイズ店が混在する小売店や飲食店では、5%還元分の費用について、フランチャイズ店は国が負担するが、直営店は企業が負担してほしいというものだった。
 しかし、「いくら大手企業の直営店とはいえ、9カ月間も5%の値引きを負担するのは厳しい」「5%も還元すると、買い物がコンビニや飲食チェーン店に集中する」という批判が高まった。そこで12月11日、コンビニや飲食店などのチェーン店は「5%ではなく2%の還元にする」という方針に変わった。
 ただし、2%還元分の費用は、中小事業者であるフランチャイズ店は国が負担するが、大手事業者である直営店は国ではなく事業者が負担する。
 この方式を採用すると、消費税率は、商品(飲食料品と非飲食料品)や売り方(テイクアウトかイートインか)、店の形態(中小事業者かチェーン店かそれ以外の大手か)によって、3%、5%、6%、8%、10%の5種類に分かれることになる(文末の表参照)。
 しかも、チェーン店といっても、コンビニやファストフードのように、フランチャイズ店が多い形態と、ドラッグストア、家電量販店、ホームセンターのようにフランチャイズが少ない形態がある。
(12月16日、ビジネスジャーナルより抜粋)


こんな問題ははるか以前に指摘している。
事務負担の大きさが挙げられる。すでに家賃、教科書、医療・介護、埋葬関連などが非課税となっているが、これに軽減税率が加わると3つの税率が存在することになる。企業や行政の事務コストが急騰するほか、軽減税率で仕入れた商品を通常税率で仕入れたことにしたり、同税率で販売したりといった脱税が横行する危険性がある。それを回避するためには、インボイス方式を導入する必要があるが、これも企業と税務当局の負担を大きくするものでしかない。ただ、消費税の滞納額は全税の50%を超えており、ここでは説明しないがその背景を考えるとインボイスの導入自体は反対するものではない。
(改めて軽減税率に反対する理由、2015.02.04)

欠点は、管理コストが大幅に上昇する点。品目ごとに税率が異なると、直接の納税申告者である小売店の負担が非常に重くなる。そして、納税の正確さを期すためにはインボイスの導入が不可欠となり、さらに負担が重くなる。
そして、あくまでも「軽減税率」であり非課税ではないため、肝心の逆進性緩和という点で、十分な効果が得られるのか疑問が残る。
(軽減税率か給付付き税額控除か、2012.06.06)

たとえ一時的なものであれ、いやむしろ一時的なものだからこそ混乱を助長させると見るべきだろう。
こんなモンスタークレームのような軽減税率や非課税の要求こそ、強権を発動して拒否あるいは弾圧すべきであり、これでは何のための総理集権、あるいは一党優位体制なのか分からない。
あるいは、軽減税率の対象を拡大しないと、業界の支持が維持できないという政府・自民党の弱気の現れなのかもしれないが。ちょっと無理筋だろう。やはり、軽減税率が利権化していると見るほうが自然だ。

いずれにしても、この辺りにも政治の激しい劣化ぶりが見て取れる。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | 財政、社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
複数税率が一般的な欧州を引き合いに出しては軽減税率が世界の潮流也とする議論を軽減税率が確定路線になってしまう前によく目にしましたが、実際には欧州のそれは従前より複数存在していた間接税率の名残であり、寧ろ『統一が叶わなかった』と言うべき側面が有ると聞きます。この辺からして既に短絡的だった。

コスト面でも、過去に有った消費税率変更程度のイベントでも馬鹿にならぬコストがかかったことを記憶している者どもにとっては容易に想定できた問題でしたし、複数税率となれば尚更だ、今更何を言ってるんだという感想はありますね。

この手の話題になるとマスメディアに於ける問題提起がいつも周回遅れなのが元凶のひとつか?
Posted by mashimo.koichi at 2019年01月09日 01:06
おっしゃるように、欧州の複数税率は職能ギルド利権の名残でして、日本とは全く歴史環境が異なるんですよね。
マスメディアは自分が課税免除の特権を受けたいばかりに報道を歪め、世論誘導したわけですから、いつか痛い目を見せてやらないといけないでしょう。
Posted by ケン at 2019年01月09日 17:15
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